ヒトリシズカのつぶやき特論

起業家などの変革を目指す方々がどう汗をかいているかを時々リポートし、季節の移ろいも時々リポートします

群馬県安中市松井田町の山麓にある碓氷第三橋梁は、レンガ造りの美しいめがね橋でした

2015年12月04日 | 旅行
 群馬県安中市松井田町坂本地内にある碓氷第三橋梁の通称めがね橋は、明治時代のハイテクの鉄道橋でした。

 安中市郊外の街道町である“坂本宿”から国道18号線旧道沿いのくねくね道をいくらか上ると、レンガ造りの碓氷第三橋梁の下にでます。
 
 高さ31メートル、長さ91メートルの日本最大のレンガ造りのめがね橋です。レンガを200万個も積み重ねて、明治26年(1893年)開業の旧信越本線の碓氷第三橋梁としてつくられました。





 現在は、めがね橋の下から、橋の上に上がる小道が整備されていて、簡単に橋の上に立てます。

 橋の上は、現在はレールや枕木などが取り除かれ、“アプトの道”として整備されています。



 このアプト式(Abt System)とは、ラック式鉄道の方式の一つです。現在のJR横川駅辺りから碓氷峠を上る勾配がきつかったために、機関車の下側に歯車を配備し、線路中央に置いたラック(直線状の歯車)とかみ合わせて勾配を上る方式です。
 
 碓氷第三橋梁の軽井沢寄りには、第六号トンネル(隊道)があり、中に入れます(ランプも点灯しています)。





 当然、横川寄りには第五号トンネル(隊道)があります。

 碓氷第三橋梁から北側には、その後つくられた旧信越本線の“新線”用の橋が見えます。



 この“新線”が開通した時に、アプト式の旧線は廃止になりました(現在の長野新幹線のトンネルは、もっと北側につくられているそうです)。

 “アプトの道”には、この碓氷第三橋梁を含めて、第二橋梁から第六橋梁までの5基が残っているそうです。5基すべてがレンガ造りで、現在は国重要文化財に指定されています。“アプトの道”は全長約6キロメートルが整備されているそうです。
 
 碓氷第三橋梁の下側の基礎部分に戻り、橋の下を流れている川の上流側の小道を上ると、川には早瀬が続くことが分かります。



 現在の碓氷第三橋梁は“アプトの道”を歩く際の主要な観光拠点になっています。

 今回、碓氷第三橋梁を訪ねた理由の一つは、NHK総合の番組「ブラタモリ」が11月21日放送分の「軽井沢への道」の中で、通称めがね橋を紹介したからです。これまでは、たまに国道18号線旧道を通った時に、見かけるだけでした。一度は、めがね橋の上に上がって、鉄道が動いていた当時を考えてみようと、今回訪問しました。

 めがね橋のアーチ部分の設計手法、その具体的な建設手法、建設素材となった大量のレンガの入手法などの明治時代のハイテク技術を学びました。