ヒトリシズカのつぶやき特論

起業家などの変革を目指す方々がどう汗をかいているかを時々リポートし、季節の移ろいも時々リポートします

さいたま市の田島ヶ原さくら草公園では、シロバナタンポポも咲いています

2012年04月14日 | 季節の移ろい
 さいたま市桜区にある田島ヶ原さくら草公園では、ニホンサクラソウやノウルシなどの花が咲き始めているとの話の続きです。

 荒川沿いに広がる秋が瀬公園の下流側(南側)に位置する田島ヶ原さくら草公園は、サクラソウの自生地として国の天然記念物に指定されています。

 ニホンサクラソウなどが花をいっせいに咲かせている自生地は、保護のために中に入れないように、ロープを張った杭などで守られています。その杭・ロープの近くの通路との境部分では、シロバナタンポポが咲いています。



 シロバナタンポポは境部分に何株かが並んで咲いています。

 その近くには、カントウタンポポも咲いています。



 現在見かけるタンポポの大部分はセイヨウタンポポです。早春には、シロバナタンポポやカントウタンポポなどがまず、花を咲かせます。その後に、セイヨウタポポはあちこちで花を咲かせ、実をつけて、多数の綿毛を遠くへ飛ばします。

 秋が瀬公園では、あちこちにあるソメイヨシノなどの桜並木が桜吹雪を散らしていいます。





 新芽を出し始めた雑木林では、シジュウカラやコゲラなどの野鳥がよく鳴いています。野原や雑木林の根元などの地面では、ツグミが点々とお互いに距離を保ちながら、落ち葉をついばんでいます。

 ツグミを見ていると、1羽のシロハラが出てきて、大きな枝の上に留まりました。



 冬鳥として日本に飛来したシロハラの多くは、たぶんシベリヤや中国東北部などに向かって北帰行を始めているころです。このシロハラももうすぐ北に向かって飛び立つことでしょう。春本番を迎え、自然界ではいろいろな動きが始まっています。

さいたま市の田島ヶ原さくら草公園ではニホンサクラソウの花が咲き始めています

2012年04月13日 | 季節の移ろい
 さいたま市桜区にある田島ヶ原さくら草公園では、ニホンサクラソウが咲き始めています。荒川沿いに広がる秋が瀬公園の下流側(南側)に位置する田島ヶ原さくら草公園は、サクラソウの自生地として国の天然記念物に指定されています。

 ニホンサクラソウの群生が花をいっせいに咲かせています。



 田島ヶ原さくら草公園の大部分はノウルシの群生が占めています。黄色い花と黄緑の葉が自生地を覆っています。





 そのノウルシの中に、サクラソウの群生が点々と育ち、濃いピンク色の花を咲かせています。



 田島ヶ原さくら草公園の背後には、満開のソメイヨシノ(染井吉野)の木が薄いピンク色の“霞”のように見えます。風が吹くと、花びらを散らしています。



 田島ヶ原さくら草公園はサクラソウ自生地を守る会の方がテントを設けて、ボランティア活動しています。4月15日の日曜日には多くのサクラソウ見物の方が押し寄せそうです。かなりの混雑になると予想されているそうです。

「科学哲学と物理学の交流」を拝聴し、物理学の根底を覆す話を伺いました

2012年04月12日 | イノベーション
 4月12日午後に東京工業大学で開催された「科学哲学と物理学の交流」セミナーを拝聴し、新しい量子物理学が芽生える兆しを、何とか理解しました。普段は考えもしない世界の話でした。

 物理学や基盤科学面での理論は予想以上に進み、以前に学んだ科学知識が陳腐化していることを、部分的に理解しました。



 基調講演の演題は「不確定性原理と物理的認識の限界」という難しいものです。



 講師は名古屋大学大学院情報科学研究科の小澤正直教授です。



 学生時代に物理学系の授業で学んだ、ドイツの物理学者のハイゼンベルグさんが提唱した「不確定性原理」が間違っていることを、理論面から提唱したのが小澤教授です。

 1927年に提唱されたハイゼンベルグの「不確定性原理」は、位置の測定誤差ΔQと運動量(質量×速度)の測定誤差ΔPの積であるΔQ×ΔPはh/4πより大きいという不等式です。hはプランク定数と呼ばれるものです。このハイゼンベルグの「不確定性原理」の不等式は、位置と運動量の両方を同時に測定することは不可能である(ある数値以上の誤差がある)ということを表しています。量子の世界の非決定性を導く基礎となる不等式と長い間考えられてきました(物理学の教科書の基盤となる考え方です)。

 これに対して、2003年に小澤教授はハイゼンベルグの不等式の不備を指摘し、改良した小澤の不等式を提唱(予言)しました。この不等式によると、測定前の状態によっては、位置と運動量の両方を同時測定が可能な場合があると導きました。



 ウイーン工科大学の長谷川祐司准教授の研究グループは、小澤の不等式に基づく中性子光学実験装置での実験による観察から、ハイゼンベルグの「不確定性原理」の破れを観測したそうです。この実験結果をまとめた論文を、英国の科学学術誌「Nature Physics」電子版の2012年1月15日に掲載され、大きな刺激を与えたそうです。

 元々、数学者である小澤教授は物理学の研究での「暗黙の前提」を明示化し、再検討するという根底的な学問を研究している点が、他の物理学者から尊敬されているそうです。

 小澤の不等式は、ニュートンなどが確立した古典力学、その後に確立された量子力学とは何かを根底から考えさせる新しい学問を開拓するようです。この辺の話はあまりよく分かりませんでした。しかし、新しい考え方を学び続けることの大切さはいくらか理解できました。世の中には、頭がものすごくいい人が何人もいることを知らしめさせられました。

「ソニー、1万人従業員削減」という新聞報道をみて、考えました

2012年04月10日 | 日記
 2012年4月9日発行の日本経済新聞紙の夕刊は「ソニーが1万人従業員削減」と報じました。以下、最近の日本の大手電機メーカーの動きについての考えた雑感です。

 主力のテレビ事業などの不振によって、4月1日にソニーの平井一夫副社長(51歳)が社長兼CEO(最高経営責任者)に就任し、ハワード・ストリンガー(Howard Stringer)会長から全権を委譲され、グループ16万8200人を率いることになりました。テレビ事業などの不振が4期連続赤字が続き、2012年3月期には2200億円の最終赤字になりました。この結果、同3月に執行役を務めた7人は役員賞与を全額返上するとのことです。

 そして、ソニーの新体制を始めるための体質強化のために、従業員を約1万人削減するという方針を打ち出しました。



 従業員の約6%を減らすということです。ソニーは以前もリストラを実施しています。

 シャープも4月1日に奥田隆司常務執行役員(58歳)が新社長に就任し、片山幹雄社長(54歳)は代表権の無い会長に就任しました。本業の液晶テレビ事業の不振によって2012年3月期に2900億円の連結最終赤字に陥る見通しです。

 パナソニックは、2012年6月の株主総会後に、大坪文雄社長(66歳)と津賀一宏専務(55歳)が新会長と新社長にそれぞれ就任すると、報道されています。就任する新執行部の役員報酬は減額するそうです。2012年3月期の連結純損益が過去最大となる7800億円の赤字に陥る見通しで、国内の製造業としても過去最大級の赤字幅になるからです。そして、2013年3月までに約4万人の従業員を削減し、35万人体制にすると伝えられています。

 ソニー、シャープ、パナソニックの大手電機メーカーは社長を交代させて心機一転を図り、さらに従業員のリストラか、給与削減(シャープは賃金の2%カットを提案中)を打ち出しました。各社の新社長はそろって、「商品重視の開発態勢を築く」といっています。売れる商品をつくるということです。

 日本の大手電機メーカーはここ数年、大幅なリストラを続け、赤字体質から脱却する経営効率化を図っています。このリストラによる問題点は、よくささやかれていることですが、リストラされた従業員たちの就職先です。日本の大手電機メーカーの先端知識を持つ従業員たちは、職を得て生活していくために、韓国や台湾、中国などの電機メーカーに就職し、日本の設計・生産技術が流出していると“うわさ”されています。

 まことしやかにいわれている“伝説”は、韓国のサムソン電子が世界に先駆けて有機ELテレビを開発でき、事業化の見通しを立てられたのは、日本のリストラ技術者からの“技術流出”が支えたといううわさです。同様に、米国アップル社の「iPhone」などの基盤技術は日本のリストラ技術者が設計を担当したという“うわさ”です。

 今回の、ソニーやパナソニック、NECなどによる従業員のリストラは、また韓国や台湾、中国などの電機メーカーに、優秀な人材を提供することになります。日本の大手電機メーは、消費者が買いたくなる魅力的な商品を開発し事業化するしか、再建策はありません。大胆にいえば、日本の各電機メーカーは研究開発では魅力的な要素技術を産み出しています。しかし、その研究開発成果を生かして、魅力的な商品を市場に送り出せない状態が続いています。ソニー、シャープ、パナソニックが販売する商品(製品)の中で、消費者が並んで購入するものがいくつあるかが問題です。

 さらに、日本の生産技術そのものが流出し始めています。シャープは3月27日に「台湾のFoxcon(フォックスコン=鴻海(ほんはい)精密工業)と資本・業務提携する」と発表しました。Foxconは、世界最大のEMS(electronics manufacturing service=電子機器の受託生産を行うサービス)最大手の企業です。

 シャープの堺工場の液晶(LCD)第10世代ラインの高稼働率を維持し、収益改善を図るためです。堺工場の第10世代ラインで生産する液晶パネルモジュールは、早ければ2012年10月をメドにFoxconグループの中核企業に生産分の50%を販売します。事業収支面では成功といえます。生産したものの販売先が決まっているからです。

 しかし、日本企業が研究開発費をつぎ込んでやっと手に入れた設計・生産技術の安売りであることも確かです。日本の問題点は、研究開発で優れた成果を上げたことに自己満足し、その研究開発費を回収できる製品(商品)開発に成功した点です。「優れた研究開発成果があれば、魅力的な商品が開発できる」という妄想に依然としてとらわれているからです。

 各社の新社長が異口同音にいう「魅力的な商品開発は、根本的にやり方を変えないと達成できない難問」です。これを理解している新社長はどなたでしょうか。結果を待ちたいと思います。

埼玉県ときがわ町で開催された「花桃まつり」会場に行ってみました

2012年04月09日 | 季節の移ろい
 埼玉県比企郡ときがわ町は、里山の原風景を残すひなびた町です。森林資源を生かした木工や渓流釣りなどが有名な農業や林業が盛んな町です。

 ときがわ町で「花桃まつり」(花桃の会主催)が4月8日に開催されたと伺いました。ハナモモ(花桃)の木は、1本の木にいろいろな色(桃や白、その絞りなど)の花を一緒に咲かせるので、好きな花木です。このため、「花桃まつり」会場に行ってみました。

 ときがわ町には、清流を利用した人気の豆腐屋があります。その周囲で、「花桃まつり」会場の場所を伺い、その中心地になっている八幡神社に向かいました。八幡神社は主要道路から離れて、少し奥に入ったひなびた里山の景色が濃い場所にありました。

 八幡神社の入り口の鳥居の側には、「花桃まつり」の幟(のぼり)が出ています。





 八幡神社の鳥居の奥には、桜並木がありますが、蕾も膨らんでいません。

 八幡神社の周囲の農道にような道には、ハナモモの木が一定間隔ごとに植えられていて、“花桃街道”になっています。そのハナモモの木はほとんどが蕾も小さな状態で、咲いていません。

 日当たりがたまたまよかった場所に植えられた2本のハナモモの木がいくらか咲いていました。





 “花桃街道”沿いには、スイセンやハナニラなどがよく咲いています。



 こうした草花の開花も早春を感じさせます。

 4月8日に「花桃まつり」を開催すると、Webサイトなどに発表しています。これを見て、「花桃まつり」に来た方々は、ハナモモが咲いていないことにがっかりしたことと思います。これも今年の寒かった冬の置き土産です。