9月入学が大きな話題となってきた。きのうもここに書いたが、私は基本的には賛成である。しかし、昨日書き忘れたことで一つだけ重大な要素がある。
それは、実は学校に行くのがいやでいやでたまらない生徒がかなりの数いるということだ。そんな生徒にとっては学校に行く期間が延びることは考えたくもないことだ。学校が嫌いで あと1年で終わると思っていた生徒にとって、それが伸びることはつらいことに違いない。人によっては「死ぬほど」つらいと感じている生徒もいるだろう。
「死ぬほど」というのは言い過ぎだと思うかもしれない。しかし、現実にはそういう生徒はかなりの数いる。不登校になる生徒、保健室登校をする生徒、そこまではいかなくともじっと耐えているだけの生徒、たくさんいるのである。
学校にはいまだに理不尽なことが多く、いまだに平気でどなりつけるパワハラ教師はうじゃうじゃいる。教師だけでなく、生徒間の人間関係で苦しんでいる生徒も多い。部活動だって、みんなやりたくてやっていると思っているかもしれないが、日常の活動はさぼりたくてしょうがないはずだ。(これは誰もが経験しているだろう。)そういう生徒は9月入学に反対するはずである。
9月入学を署名運動している生徒がいたので、生徒はみんなそれを望んでいるように思うかもしれないが、それはどれくらいなのだろう。実はごく一部である。少なくとも進学校以外の高校生は、さっさと卒業したい生徒のほうが普通である。進学校の生徒だって、すでに受験勉強を始めている生徒は気が遠くなっているに違いない。
9月入学はいいことだと思うが、やはり議論が必要である。生徒の意見もよく聞いて判断していく必要がある。決して前のめりの議論にならないように願いたい。