とにかく書いておかないと

すぐに忘れてしまうことを、書き残しておきます。

書評「チームⅡ」(堂場瞬一作)

2016-01-02 12:39:49 | 読書
 「自分のためだけに走」ってきた天才ランナー山城。しかし、彼には多くの仲間がいた。そしてその仲間の存在に気づき始め、変化し始める。

 前半はウルトラ兄弟大集合のように、「キング」「チーム」「ヒート」に出てきた登場人物が次々と出てきて、総集編的な雑な作品のように見えてしまうが、最後のレースは山城の心の動き、そして「仲間」たちの気持ちが迫ってきて心に響いてくる。

 誰もが唯我独尊的なところがあり、一方では成長するにしたがって自分ひとりでは何も出来ないことに気づいていく。そこに生じる心の揺れの整理はむずかしい。孤独に走り続けるマラソンランナーは走りながら何を考えているのか。改めてそんなことを考えさせられた。
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