リスタートのブログ

住宅関連の文章を載せていましたが、メーカーとの付き合いがなくなったのでオヤジのひとり言に内容を変えました。

臆病者たち

2013-04-13 08:34:00 | オヤジの日記
男と女、どちらがピリピリ、ビクビクしているかといえば、確実に男のほうだろう。

満員電車で、くしゃみが、かかったかからないで喧嘩をしている男たちがいた。

「ああ、申し訳ありません」
「いえいえ」
・・・とはならないのだろうか。

スタンド形式のカレー店で、肘が当たったと言って言い争いをしている男たちがいた。
混んでいるんだから、それくらい我慢できないのか。

混雑したコンビニのレジで、「おい! 急いでいるんだから、早くしろよ!」と怒鳴っている男がいた。
周りは我慢しているのに。

明らかに満員のファストフード店。
空いている席はない。
だから、私は立って食ったのだが、店員に「何で座れないんだよ! なんとかしろよ!」と文句をつけている男がいた。

混んでいることを承知で入ったのだから、我慢しましょう。


我慢できない男が多すぎる。


昨日、得意先に行く途中の道を歩いていたときのことだ。

前から男と女の二人連れが歩いて来るのが見えた。
狭い歩道だったので、すれ違う1メートル手前で、私は車道に降りて二人をやり過ごそうとした。

明らかに、私は道を譲ったのだ。
褒めてもらいたいくらいだった。

しかし、男に「危ねえなあ。ぶつかるところだったぞ」と文句を言われた。

1メートル手前で車道によけたのに、危ないって何だろう、と思った。
まともな人間なら、「ああ、すみませんねえ」と感謝して当然のところである。

馬鹿か、こいつ。

その思いが、顔に出てしまったのかもしれない。
60年配の小さいデブの白髪オヤジは、私に向かって、「危なかっただろ!」と繰り返し、謝罪を要求するのである。

ラビット(臆病者)なんだな、こいつは。

きっと、まっすぐ歩いてきた私が、彼より背が20センチ近く高く、しかも早足だったこともあって、強迫観念に囚われて、ぶつかると勘違いしたのだろう。
いつも何かにビクビク怯えているから、強迫観念が強い。
それを隠すために、強面を装う。
(某元都知事、某市長など政治家には、このタイプが多いように思う)

哀れなやつ。

こんな奴に関わるのは、時間の無駄だ。
2時までに、得意先に行かなければならない。
私は、待ち合わせ時間の10分前には、必ず到着するようにしているので、もう時間がない。

だから、無視して、通り過ぎようとした。

すると、男は、突然私の襟首をつかんだのだ。
「危ないって言っただろ!」

横に30前後の女性を連れていた。
娘か愛人か、ただの知り合いか知らないが、女性の前でいい格好をしたかったのかもしれない。

強い力で、私の襟首をつかみながら、男は私を睨んだ。

バカを相手にするのは嫌なのだが、相手が睨んできたから、こちらも睨み返した。

要するに、ニラメッコですな。

表情を変えたほうが負けだ。
そうなると、私のほうが強い。

私は、いくらでも黙っていられる特異体質の男だ。

私が無表情に黙り続けていたら、結局、男は「なんだよ! ●●(口が利けない人への差別用語)かよ!」と捨て台詞を残して、私を解放してくれた。

まったく、無駄な時間だった。


そして、得意先に約束の6分前に到着。

ゲルマニウム温浴とフットマッサージの店だ。
開店一周年記念の宣伝用チラシを作るというので、その打ち合わせのために呼ばれたのである。

受付に要件を言うと、「少しお待ちください」というので、ソファに座って呼ばれるのを待った。

そのとき、40歳くらいの険しい顔をした男が、店のトイレから出てきたのが見えた。
絶対に友だちにはなりたくないと思わせるような「陰(いん)」の雰囲気を撒き散らしている男だった。

こんな人でも、リラクゼーションサロンに来るのか、と思った。
まあ、確かにリラックスしたほうがいい顔のように思える。
ただ、どう見ても店の雰囲気にそぐわない空気を持った男だった。

その男が私の隣に座った。

そのとき、私の名が呼ばれた。
社長の準備が出来たようだ。

しかし・・・・・である。

ドアを開けて中に入ろうとした私の左肩を、「陰」の男が、突然掴んだのである。

「順番が違うだろ」と言うのだ。

またかよ!

こいつも、ラビットか。
絶えず、ビクビクして、自分にとって少しでもマイナスな出来事があると、ピリピリと神経を逆立て、人に食ってかかるやつ。


うんざりだ。


だから、私は男を無視して、ドアの中に入ろうとした。

しかし、恐ろしいほどの力で、男は私の自由を奪うのである。

無礼者! と怒鳴りたくなったが、それでは、この男と同じレベルまで自分が下がってしまう。
だから、私は渡部陽一氏のような渋くノンビリした声で、ここの社長に用があるのですか、とラビットに聞いた。

男は、私の言ったことが咄嗟に理解できなかったのか、眉間のシワを更に険しく寄せて、「あん?」と言った。
臆病すぎて余裕がないのか、元々理解力に乏しいのか、男は首をかしげて、もう一度「あん?」を繰り返した。

面倒くさいな。

しかし、とりあえず説明しなければ、男は私を解放してくれないだろう。
だから、説明しようとした。

そのとき・・・・・ドアの中から、社長が顔を出して、私に「Mさん、どーしたの?」。

社長は整体師の免許を持つ他に、柔道は4段。
身長は私と同じ180センチくらいだが、体重は百キロ近くある。

顔は柔和であるが、からだ全体から押し寄せる威圧感は、相当なものだ。

その威圧感ある社長が、「あなた、2時予約のお客さん? ああ、待っててくれる。スタッフがいまお昼ごはんの最中だから、2~3分だけ我慢して」と男に言ったのである。

それに対して、男は眉間のシワを一瞬で解除して、幼児のようにコクリと一度うなずき、おとなしくソファに戻っていった。

まあ、なんて素直なんでしょう!


要するに、臆病者は、強い者の一言で、簡単に尻尾を巻くということ。


ここで、ひとこと言わせてください。

もっと余裕を持ちましょう。
その方が人生は楽しいですよ。


ラビットさんたち。