同業者のジャイアンツ・ファンの割合は、およそ8割。
毎日が、楽しくて仕方がないようだ。
良かったですね。
東京生まれ東京育ちの私のガキ時代、クラスの男のほとんどが、ジャイアンツ・ファンだった。
テレビでは、ジャイアンツ戦しかやらないし、新聞のスポーツ面は、勝っても負けてもジャイアンツの情報が、紙面の半分を占めていた時代だ。
影響を受けやすい子は、ジャイアンツ・ファンになりますわな。
勘違いしたジャイアンツ・ファンが、よく「アンチ巨人ってさ、本当はジャイアンツのことが気になってしょうがないんだよね。気になるから貶すんだよ」と得意げに言っているのを聞くことがある。
そのいかにも「ジャイアンツ中心に世界は回っている」的な思考方法が気に食わなくて、私は、ジャイアンツの選手には全く恨みはないのだが、ジャイアンツの選手に興味を持たないようにしてきた。
では、ほかのチームの選手に興味が行くかといえば、もともと野球というスポーツが、投手の運動量だけが異常に多いバランスの悪いものだという認識を持っていたのと、元監督であられる小言ジジイの存在が嫌になって、プロ野球に対する興味がなくなった。
今のプロ野球で、顔と名前が一致するのは、小笠原選手、マーくん(田中投手)くらいだ。
つまり、驚くほど無知だ、と言っていい。
だから、いまメジャーリーグの川崎宗則選手が、昨年マリナーズ入りしたときも、その名前をネットの記事で初めて知ったほどだ。
その後の記事を興味深く見ていくと、川崎選手は、イチロー選手に憧れて、マリナーズに入団したという。
日本では、そこそこの年俸を貰っていたようだが、条件の悪いマイナー契約を受け入れて、「イチロー愛」を貫いたという記事を読んで、私は彼に初めて興味を持った。
日本での成績だけを見ると、特別優れた選手だったとは思えない。
まず、パワーがない。
打率、出塁率も特別高いわけではない。
盗塁王は1度取っているが、その数は多くないし、盗塁成功率も低い。
守備は見たことないので、判断できない。
川崎選手には申し訳ないが、日本での成績を見ると、メジャーで成功する選手とは思えない。
だが、たまにCSのメジャー放送で川崎選手の表情が映ると、なぜか私は幸せな気分になった。
市川海老蔵氏からギトギト感を取ったような、その容貌からは、「陽」のオーラが絶えず放散されていて、「イチロー愛」の他に「ベースボール愛」も強く感じられたからである。
昨年の夏、愛するイチロー選手は、マリナーズからヤンキースに移籍をして、川崎選手は肩すかしを食った形になった。
そして、オフには、戦力外。
どうするのだろう、と心配していたら、ブルージェイズにマイナー契約を提示され、彼はトロントの人になった。
最初は3Aだったが、最近メジャーに昇格して、活躍しているようだ。
CSで、その姿を見ると、75キロと言われている川崎選手の体は、メジャーリーガーの中では、まるで子どものように見える。
今のメジャーリーガーは、体重百キロ超が当たり前のようになっている。
NBAの選手も、一定のポジション以外の選手は、身長が高いこともあるが、百キロ超が当たり前。
バスケットボールなどは、ベースボールよりも遥かに運動量が多いのに、百キロを超えていて、よくあれほど動けるものだと感心する。
ベースボールの運動量は、投手だけが多く、あとは総合的な運動能力はいらない。
ファンも打者に長打を求める傾向が強いから、長打が打てれば、走塁能力や守備が平均以下でも、あまり文句は言わないようだ。
アメリカ国民は、敵をパワーで圧倒し、ねじ伏せる戦い方が好きだ。
そういった意味で、パワーで相手をねじ伏せることができないサッカーやテニスは、国内に一流選手はいても、アメリカでは、それほど人気スポーツになれない。
だから、メジャーリーグは長い間、ドーピングを黙認してきた。
パワーのないスポーツは必ず衰退することを危惧していたのだと思う。
ときに120キロを超えるメジャーリーガーがいるが、アメリカ国民は、その重量感を目にすると、安らぎを覚えるのかもしれない。
そして、「その肉の塊で敵を踏みつぶせ!」と念じているのかもしれない。
パワー至上主義、筋肉信仰。
そんなこともあって、中継を見ていると、メジャーリーガーの動きが、散漫に見えることがある。
もちろんキレのある動きをする内野手なども多くいて、それはプロフェッショナルを感じさせるが、ドタドタとした足運びの「重い選手」も少なからずいる。
巨漢ではあるが鋭い突進力を見せるNFLの選手と比べると、その「重さ」が滑稽に思えるときがある。
その「肉」は、ベースボールに、本当に必要なのか、と・・・・・。
そんなメジャーリーグの中にあって、キビキビした動きを見せる川崎選手を見ると、お相撲さんの運動会に、ウサイン・ボルト選手が入ったような感覚を持つ。
そして、その感覚は、私の中では、すぐに爽快感に変わって、遅ればせながら、私は川崎選手のファンになった。
非力な川崎選手が、メジャーに定着するのは、現実問題として、かなり難しいと思う。
チーム事情から、3Aに落とされることもあるだろう。
昇格しては落とされ、昇格しては落とされ、の繰り返しかも知れない。
ただ、そんなときでも、ムネリンこと川崎選手は、腐ることなく「陽」のオーラを放ち続けるに違いない。
「ベースボール愛」を貫くに違いない。
私は、そんな川崎選手を応援している。
ムネリン、重量戦争、筋肉信仰に、負けるな!
毎日が、楽しくて仕方がないようだ。
良かったですね。
東京生まれ東京育ちの私のガキ時代、クラスの男のほとんどが、ジャイアンツ・ファンだった。
テレビでは、ジャイアンツ戦しかやらないし、新聞のスポーツ面は、勝っても負けてもジャイアンツの情報が、紙面の半分を占めていた時代だ。
影響を受けやすい子は、ジャイアンツ・ファンになりますわな。
勘違いしたジャイアンツ・ファンが、よく「アンチ巨人ってさ、本当はジャイアンツのことが気になってしょうがないんだよね。気になるから貶すんだよ」と得意げに言っているのを聞くことがある。
そのいかにも「ジャイアンツ中心に世界は回っている」的な思考方法が気に食わなくて、私は、ジャイアンツの選手には全く恨みはないのだが、ジャイアンツの選手に興味を持たないようにしてきた。
では、ほかのチームの選手に興味が行くかといえば、もともと野球というスポーツが、投手の運動量だけが異常に多いバランスの悪いものだという認識を持っていたのと、元監督であられる小言ジジイの存在が嫌になって、プロ野球に対する興味がなくなった。
今のプロ野球で、顔と名前が一致するのは、小笠原選手、マーくん(田中投手)くらいだ。
つまり、驚くほど無知だ、と言っていい。
だから、いまメジャーリーグの川崎宗則選手が、昨年マリナーズ入りしたときも、その名前をネットの記事で初めて知ったほどだ。
その後の記事を興味深く見ていくと、川崎選手は、イチロー選手に憧れて、マリナーズに入団したという。
日本では、そこそこの年俸を貰っていたようだが、条件の悪いマイナー契約を受け入れて、「イチロー愛」を貫いたという記事を読んで、私は彼に初めて興味を持った。
日本での成績だけを見ると、特別優れた選手だったとは思えない。
まず、パワーがない。
打率、出塁率も特別高いわけではない。
盗塁王は1度取っているが、その数は多くないし、盗塁成功率も低い。
守備は見たことないので、判断できない。
川崎選手には申し訳ないが、日本での成績を見ると、メジャーで成功する選手とは思えない。
だが、たまにCSのメジャー放送で川崎選手の表情が映ると、なぜか私は幸せな気分になった。
市川海老蔵氏からギトギト感を取ったような、その容貌からは、「陽」のオーラが絶えず放散されていて、「イチロー愛」の他に「ベースボール愛」も強く感じられたからである。
昨年の夏、愛するイチロー選手は、マリナーズからヤンキースに移籍をして、川崎選手は肩すかしを食った形になった。
そして、オフには、戦力外。
どうするのだろう、と心配していたら、ブルージェイズにマイナー契約を提示され、彼はトロントの人になった。
最初は3Aだったが、最近メジャーに昇格して、活躍しているようだ。
CSで、その姿を見ると、75キロと言われている川崎選手の体は、メジャーリーガーの中では、まるで子どものように見える。
今のメジャーリーガーは、体重百キロ超が当たり前のようになっている。
NBAの選手も、一定のポジション以外の選手は、身長が高いこともあるが、百キロ超が当たり前。
バスケットボールなどは、ベースボールよりも遥かに運動量が多いのに、百キロを超えていて、よくあれほど動けるものだと感心する。
ベースボールの運動量は、投手だけが多く、あとは総合的な運動能力はいらない。
ファンも打者に長打を求める傾向が強いから、長打が打てれば、走塁能力や守備が平均以下でも、あまり文句は言わないようだ。
アメリカ国民は、敵をパワーで圧倒し、ねじ伏せる戦い方が好きだ。
そういった意味で、パワーで相手をねじ伏せることができないサッカーやテニスは、国内に一流選手はいても、アメリカでは、それほど人気スポーツになれない。
だから、メジャーリーグは長い間、ドーピングを黙認してきた。
パワーのないスポーツは必ず衰退することを危惧していたのだと思う。
ときに120キロを超えるメジャーリーガーがいるが、アメリカ国民は、その重量感を目にすると、安らぎを覚えるのかもしれない。
そして、「その肉の塊で敵を踏みつぶせ!」と念じているのかもしれない。
パワー至上主義、筋肉信仰。
そんなこともあって、中継を見ていると、メジャーリーガーの動きが、散漫に見えることがある。
もちろんキレのある動きをする内野手なども多くいて、それはプロフェッショナルを感じさせるが、ドタドタとした足運びの「重い選手」も少なからずいる。
巨漢ではあるが鋭い突進力を見せるNFLの選手と比べると、その「重さ」が滑稽に思えるときがある。
その「肉」は、ベースボールに、本当に必要なのか、と・・・・・。
そんなメジャーリーグの中にあって、キビキビした動きを見せる川崎選手を見ると、お相撲さんの運動会に、ウサイン・ボルト選手が入ったような感覚を持つ。
そして、その感覚は、私の中では、すぐに爽快感に変わって、遅ればせながら、私は川崎選手のファンになった。
非力な川崎選手が、メジャーに定着するのは、現実問題として、かなり難しいと思う。
チーム事情から、3Aに落とされることもあるだろう。
昇格しては落とされ、昇格しては落とされ、の繰り返しかも知れない。
ただ、そんなときでも、ムネリンこと川崎選手は、腐ることなく「陽」のオーラを放ち続けるに違いない。
「ベースボール愛」を貫くに違いない。
私は、そんな川崎選手を応援している。
ムネリン、重量戦争、筋肉信仰に、負けるな!