リスタートのブログ

住宅関連の文章を載せていましたが、メーカーとの付き合いがなくなったのでオヤジのひとり言に内容を変えました。

オワコン

2013-07-21 06:19:00 | オヤジの日記
ネット造語だと思うが、「オワコン」というのがあるようだ。

流行っているか流行っていないかは知らない。

言葉の構造からすると「終わった」という言葉と何か「コン」の付く略語が合わさったものだろう。

ネットで調べれば簡単にわかるのだが、どうせ人を馬鹿にした言葉だろう。
詳しい意味を知っても使う気はないから調べないようにしている。


昨日、中央線武蔵境駅前のスターバックスで、パソコンを広げて仕事をしていた。
そのとき、隣の席の男が、携帯で通話をしている声が聞こえた。

それほど大きな声ではなかったが、近くだったので何となく聞こえた。
その男が、電話をかけ終わって、同席した部下らしい男に言ったのである。

「うちの会社ももう『オワコン』だな! トーイチさん(と聞こえた)の仕事、取られたようだぞ」
年齢は、35~40前半くらいだろうか。
ジロジロ見るのは失礼なので、ボヤーっと見た印象である。

その年齢で「オワコン」という言葉が使われたのが意外だった。
てっきり若者言葉だと思っていたからだ。

部下と思われる人は、おそらく20代後半。
「そうですか、トーイチさんのを取られたのは痛いですね」と比較的冷静に答えていた。

「オワコン、オワコン!」
ヤケ気味の響きを漂わせて、男が指でテーブルを叩いた。

「あーっ、本当にオワコンだぜ。俺たち、本気で転職を考えなきゃいけないな」

舌打ちまじりに男が言ったが、部下は同調しなかった。

「でも、まだ絶体絶命というわけではありませんよ。●●●(聞き取れなかった)のプロジェクトが取れれば、希望はあります」
部下が、なだめた。

「あんなのトーイチの半分以下だろ。それこそ焼け石に水だ。オワコンなんだよ! うちは」
マイナス思考の上司のようだ。

まあ、しかし、俺には関係のないことだから、と思って仕事に集中しようとした。

そのとき、部下の落ち着いた低い声が耳に届いた。
「コンペの結果、聞いてみましょうか。もう出ているはずですから」
部下が立ち上がった。

外で電話をかけるのだろう。

上司は、席に着いたまま電話をしていたが、部下の方がマナーはしっかりしているようだ。

独り残された上司は、ため息をつくだけ。
そして、指でテーブルをトントントン。

数分後、帰ってきた部下が、言葉を弾ませて言った。
「取れましたよ。これで、先に進めますね。まだまだ、うちは大丈夫です」

その歓喜の言葉に対して帰ってきたのは、「オワコンなんだよ、うちは! どうせ、オワコンだ!」。


それを聞いて、他人事ながら、確かに……少なくとも……この上司は「オワコン」なのかもしれない、と私は思った。


「オワコン」の意味は、よく知らないが。