リスタートのブログ

住宅関連の文章を載せていましたが、メーカーとの付き合いがなくなったのでオヤジのひとり言に内容を変えました。

ほっとかれたマツ

2017-07-02 06:04:00 | オヤジの日記

 前回、2年後輩のカネコが、偉そうに私を「おまえ」と呼ぶという話を書いた。

実は、長年の友人尾崎と極道コピーライターのススキダも2歳下で、同じように私を「おまえ」と呼ぶ。

ついでだが、私の娘も私のことを「おまえ」と呼ぶ。

 

私には、威厳がないのだと思う。

ただ、威厳のあるガイコツなど私は見たことがないが。

 

さらに、東京京橋でイベント会社を経営している友人のウチダ氏は5歳下である。

彼は紳士だから、私を「おまえ」とは呼ばない。

だが、4年前まで、ウチダ氏は大学が私と同じだったことを隠していたのだ。

5歳離れているから、大学時代に接点がないのは当たり前だと思う。

しかし、知っていて言わないのはフェアではない。

16年4か月も隠すことはなかろう。

他人じゃないんだから(他人だった)。

私がそう抗議すると、ウチダ氏は口をとがらせて言ったのだ。

「だって、Mさんのこと『先輩』って呼びたくなかったんだもん!」

まあ、わからなくはない。

私も、こんな貧相なガイコツが先輩だったら、嫌になる。先輩ヅラしてほしくないと思う。

 

新宿で、いかがわしいコンサルタント会社を経営する バッファロー・オオクボは、ウチダ氏から、「オオクボ先輩」と呼ばれている。

私との違いは何か?

体重か? 脂肪の量か? 財布の厚さか? BMWに乗っているからか?

おそらく、そのすべてだろう。

 

新宿の海鮮居酒屋で、オオクボ、ウチダ氏と3人で、ランチを食った(オオクボの奢り)。

二人は海鮮丼。私はサーモンのムニエルとビールだ(私は人と同じものを食うとポンポンがピーピーになる変態体質をしているので、絶対に同じものは食わない)。

二人は仕事の話をしていたが、私は加わらなかった。経営学などわからないから、口を開けば、知ったかぶりがバレる。

ビールを飲んで黙っているのが一番いい。

二人も、それがわかっているから、私に仕事の話を振ることは、あまりない。とても、学習能力に優れた社長様ふたりだ。

 

仕事の話に飽きたオオクボが、「そういえば、大学時代のマツは、後輩たちに人気があったよな」と急に昔話を振ってきた。

まるで、ヘアピンカーブを曲がるような急ハンドルだ。

急に話が飛ぶのは、認知症の前触れかもしれない、と言っていた医者がいた。

オオクボも、とうとう来たか(嬉々)。

 

「陸上部の夏合宿のとき、俺は合宿には参加しなかったが、大広間で寝るときに、後輩がコイツのそばに寝たがってジャンケンで寝る場所を決めてたって話は、いまだに語りぐさだ」

信じられない、という真ん丸目で、ウチダ氏が私の顔を見た。

べつに、信じてくれなくてもいいですよ、ウチダさん。

後輩たちは、なぜか私のバカ話を寝る前に聞きたがったのだ。

その後輩たちの何人かとは、今でもLINEで繋がっていた。

 

不思議なことに、私は後輩にいつも気に入られた。

おそらく、体育会系独特の先輩風を吹かせなかったからだと推測しているが、確かめたことはない。

(年上だから威張ってもいいという感覚が今も私にはわからない。たった1年や2年、3年早く生まれただけで年以外に何が違うのかが私には理解できない。このあたりが私の大きな欠点だという自覚はあるが)

 

中学3年や高校3年のときには、後輩たちのおかげでキャプテンにさせてもらった。

ただ、誰もがわたしのことを「キャプテン」とは呼ばずに、「マツさん」と呼んだ。

 

オオクボが言う。

「コイツは威厳がないし、バカだし非常識だから、後輩たちもほっとけなかったんじゃないかな」

威厳がないバカで非常識・・・当たっている。

 

ほっとけない、で思い出したんだが、ホットク(韓国のスイーツ)って食ったことがあるか、と私は二人に聞いた。

 

あれ? 見事なほどの無視。

 

 

ほっとかれた。