リスタートのブログ

住宅関連の文章を載せていましたが、メーカーとの付き合いがなくなったのでオヤジのひとり言に内容を変えました。

親指クンの日々(ヒビ)

2017-07-09 06:51:00 | オヤジの日記

先週の都議会選挙は、自民党が大敗した。

 

私は、生活者ネットワークの候補者に投票した。

私は自民党候補者に、今まで一度も投票したことがない。

政権党は、批判されて当たり前なのに、彼らは批判されると感情的になり、すぐに権力を振りかざして国民やマスコミを威圧する。

権力の本当の使い方を知らない幼稚な集団だ。

権力には「滅私の心」が必要だと私は思っている。

だが、彼らは「権力は国民から仮に与えられたもの」だとは思っていないようだ。「俺たちが奪い取ったもの」だと思っているから、謙虚さがない。

所詮は「海賊感覚」の政治家の集まりだ。

自民党は、英語ではリベラル・デモクラティック・パーティという(私はむしろ『パイレーツ・オブ・パリピ』と名付けたい)。

リベラルというのは、自由主義的な、という国民目線の意味を持つ言葉だが、自民党は自由主義を「俺たちは(数を持っているから)何をしてもいい」という意味に翻訳し直している民主的ではない集団だ。

だから、気に食わない。

 

・・・という自民党様に対して批判的なことを、いつも思っているから、私は今回の都議会選挙のときに、「自民党の呪い」に囚われた。

 

東地域防災センターでの投票を終えて、コンビニにNTTコミュニケーションズの代金を払いに行こうとした。

途中にT字路があった。

私は、Tの字の横棒の方を自転車で走っていた。

カーブミラーを確認すると、左の縦棒からは、車は来ない。

前から車が来たが、ウインカーを出していないから直進するのだと私は判断した(それが普通だ)。

しかし、車は突然右にハンドルを切ったのだ(相手の完全な前方不注意)。

避けようとしたが、モロにぶつかりそうになった。

 

こちらは、10キロのスピード。相手はおそらく15キロ。

つまり、25キロの衝突だ。

ああ、終わったな、と思った。俺は、死ぬんだな、と諦めた。

だが、心は諦めても、体が諦めていなかった。

私は咄嗟に、自転車を横倒しにして、車の下に押しこんだ。

そして、左足で横に飛んだ。もう一度、飛んだ。

そうすることで、自動車との接触を回避することができた。

轢かれずに済んだ。

 

だが、最愛の自転車クンはペッちゃんこ。カゴちゃんもペッちゃんこ。カゴちゃんに入れたバッグも財布もペッちゃんこ。

自転車クンたち、ごめんな。

(iPhoneクンとカード類は奇跡的に無事だった)

 

左足の膝から下に激痛が走った。

骨が折れたと思った。

車から降りてきた64~67歳くらいの男が、青ざめた顔で唇を震わせながら「119番します」と言った。

そして、事故を目撃した人が、警察を呼んでくれた。

救急車の方が早く来て、私が救急車に乗せられているとき、警察が来た。

警察を置き去りにして、私は救急車で運ばれた(その前に、救急隊と警官がゴニョゴニョと喋っていた)。

救急車に収容されて「お名前を言えますか? 生年月日は?」と聞かれた。そのあと、「好きなラーメンの種類は?」と聞かれるかと思ったが、聞かれなかった。聞かれたら、塩ラーメンと答えようと思ったのに。

 

病院では左足と胸のレントゲンを撮られた。

「左足親指にヒビ。肋骨一本にヒビ。ふくらはぎが筋肉損傷。足首捻挫。肋骨全治1か月、親指3週間。ふくらはぎ2週間。足首1週間」と言われた。

私の親指クンは、2回の跳躍に懸命に耐えたのだな。

私はガイコツだから、体重は軽いが、それでも体重の2倍の負荷を親指クンは受けたはずだ。

ヒビが入って当然だ。

 

よく頑張った!

 

しかし、けなげな親指クンの存在を無視して、医師は私に顔を近づけ「いまベッドは空いていますから、入院しますか? 大袈裟にした方が、相手の保険屋さんに対しては、いいのでは」と言ったのだ。

 

何なんだ、チミは!

 

そのあと、警官が来て、「あの状況で親指と肋骨一本にヒビだけですか! 自転車もバンパーもグシャグシャですよ!」と失礼なことを言った。

もっと重傷だった方が、いいというのか?

 

何なんだ、チミたちは!

 

だが、警官は「左足だけで2回もジャンプするなんて、身軽ですね。まるで牛若丸じゃないですかぁ!」というレトロな表現で褒めてくれた。

俺、牛でもないし、若くもないし、丸くもないんですけどね。

 

3時間後、治療と聞き取りを終え、マンションに帰った。

エレベーターがあるのに、4階まで歩いて上ってやったぜ~。ワイルドだろ~(いつの流行語だ)。

家族には、「車と闘って勝った」とだけ報告した(本当は私ではなく自転車クンと親指クンが勝った)。

 

バカだろ~。

(娘に、『本当に、おまえ、バカの極みだな』と泣かれた)

 

昨日、また病院に行った。

医者が足と肋骨を見て、首を傾げた。

「あれ? ほとんど治っていますね。骨がくっついてますね、なんでだ?」

 

なんだ、チミは?

 

治っちゃいけないのか、6日目で治って、何が悪いのだ!

要するにチミは、私が瀕死のガイコツだと思って、全治の日数を読み違えただけだろう。

ガイコツをなめんなよ!

 

今回の事故は、ガイコツの骨は規格外に強いのだ、と認識を新たにしてくれた。

そして、ガイコツの反射神経は、まだ衰えていないのだ、と自信を持たせてくれた。

(ライザップに行かなくたって、結果にコミットできるのだ)

 

「でも」とヤブ医者が言う。

「車の方のスピードが、あと5キロ早かったら、絶対にダメでしたよ」

 

チミは、そんなに俺を殺したいのか、と右のコブシがグーになったが、冷静に考えると、確かに運命の分かれ道は、そこだったのだ、と強く思った。

 

今回は、ただ運がよかっただけだ。

 

勘違いをしてはいけない。

 

 

 

みなさまも、自転車に乗るときや、車の運転をするときは、お気をつけ下さい・・・・・と親指クンも申しております(陰ながら肋骨クンも)。