リスタートのブログ

住宅関連の文章を載せていましたが、メーカーとの付き合いがなくなったのでオヤジのひとり言に内容を変えました。

永谷園ジジイ

2020-04-12 05:46:00 | オヤジの日記

緊急事態宣言が出ましたが、テレビで見る限り、安倍晋三氏や小池百合子氏の言葉にも顔にも覚悟が、あまり見て取れませんでした。

 

作文は、うますぎても伝わらないんです。

指導者の宣言に演技は必要だが、ダイコンではダメだ。

 

2020年4月8日、私は家で仕事をしていた。サノさんという同業者からいたいただいた仕事だ。

メールで原稿をもらい、サノさんのアドバイスを受けながら、2つの仕事をし終えた。

終わったあと、サノさんと電話会談をした。

深刻な話もでた。しかし、深刻な話は他の方がするだろうから、ここでは披露しない。

 

「Mさんは、野球に全く興味がないって言ってましたよね。ということは、高校野球中止、プロ野球延期はショックゼロですか」

そうですね。申し訳ないですが、ゼロです。ただ、私は、それを楽しみにしていた人たちの感情を慮ることはできます。

野球ファン、スポーツファンの皆さんは、大ショックですよね。

先日、ごくたまに行く鳥料理屋さんでランチの親子丼を注文したとき、「お客さん、すいませんねえ。人数分が終わってしまったんですよ」と言われたときは、ショックで立ち尽くしました。口が親子丼を求めていましたから、口の形が親子丼ひと口目の口に完全になっていたんです。

それと同じですよね。

「・・・・・・・・・・」

オレ、変なこと言った?

 

「Mさん、永谷園のお茶漬けって、どう思いますか」

話が、ヤケクソで飛んだぞ。

私は、かつて、永谷園の4袋入りの鮭茶漬けを試供品として貰って、1袋だけ食ったことがありましたが、あれは商品としては最低レベルのものでした。あれではゴハン君に失礼です。あんな風に味付けするなんて、一流のバレーダンサーに、志村けん師匠の白鳥を着せるようなものです。

「まあ、ちょっと違うと思うんだけど・・・・・僕も独身のころ、たまに我慢しながら食べていたんですが、結婚してからは、一度も食べていなかったんです」

ここでサノさんは、悔しさを押し殺すように、大きく息を吸った。

「でも、昨晩食卓に、いきなり出てきたんですよ。ブリ大根とニンジンのキンピラと永谷園ですよ。普通、何かメインを満足するまで食べて、締めにお茶漬けならわかりますけど、メインで出てきたんですよ。久しぶりに、女房と喧嘩しました」

「なんで、こんなやつがメインなんだ。野球で言えば、育成選手にもなれない控えだぞ。手を抜くにもほどがある!」

奥さんが言うには、スーパーに買いだめに行ったら、他のものは品薄だったが、永谷園のお茶漬けのもとは、たくさんあったので買いだめたというのだ。

買った以上は、消費しないと。

それは、わからなくなくなくはないが、買うものを間違えたね。あるいは、食卓に出すのならアレンジを加えるとか。

 

お茶漬けというのは、ご飯と具とダシが三位一体。

美味しい冷やご飯を器に盛ったら、鮭だったら切り身を焼いて身をほぐし、ご飯の上に乗せる。そして、アゴ、カツオで出汁を取った熱々の汁を加えたあと、好みで薄口醤油を垂らす。ちなみに、汁は、ほうじ茶でもGOODです。さらに、ときにワサビを乗せる。白ごまを加える。分葱を乗せる。

これが、我が家のお茶漬けでございやす。

 

「そうだ、そうだー! お茶漬けをなめんなよー!」

珍しく、気が合いましたね。

ところで、話はとんで武蔵小金井。

1ヶ月半くらい前に、中央線武蔵小金井駅近くを歩いていたときのことだった。後ろから、ドーンと強く押された。

そのすぐあと私の左耳に、「左側通行、左側通行、乱れるな!」という声が響き渡った。

驚いて、左を見ると、80過ぎの小柄なジジイが、まるで軍隊の行進のように威勢よく歩いていた。私の背中に突進したあともペースを乱さず、「左側通行、左側通行、乱れるな!」と叫びながら、ジジイは規則正しい歩幅で街を闊歩していった。

ジジイ、オレ、左側歩いていたんですけど。

 

その行動に、なんの意味があるかはわからない。だが、ジジイはでかいマスクをして、防護服のようなもので全身を包んでいた。手袋もしていた。

危機感は持っているのだなと思った。

そのほぼ5日後、そのジジイをまた見かけた。格好は1回目と同じ防護スタイルだった。

叫んでいた。

ただ、叫ぶ内容は、前回とは違っていた。

行進しながら、「ナーガタニエーン、ナーガタニエーン、フ・リ・カ・ケ!」と節をつけて叫んでいたのだ。

なぜ永谷園のフリカケかは、サッパリわからぬ。

それからあと、ジジイの姿を見かけることはなくなった。

あのジジイは、今も叫びながら、どこかを行進しているのだろうか。

「右側通行、馬鹿野郎!」や「オオモリヤ、オチャヅケ!」とか「マルミヤ、ノリタマ!」とか叫んでいるんだろうか。

 

あるいは、「コロナウイルス、コロナウイルス、タイサン! ゼツメツ!」などと叫んでいるかもしれない。

 

 

ところで、最近、テクニカルイラストの達人・アホのイナバ君から、頻繁にLINEが来るようになった。

以前は、長いときで1ヶ月くらい来ないときがあったが、今は、ほぼ毎日だ。

 

「Mさん、生きてますか?」(キャプテン翼のスタンプ)。

 

私は、メールにしてもLINEにしても電話にしても、すぐ返すことはない。

そんなことよりも重要なことは、私の身の回りにたくさんある。たとえば、チャーシューを作っているときは、寸胴に集中する。

ブス猫が膝の上に乗っているときは、全力で可愛がる。

満開の桜を見るときは、桜にたくさん話しかける(変態?)。

思いがけず外に出てしまったときは、帰ってすぐシャワーを浴びる。

 

つまり、それほど暇ではないのですよ。

5時間くらい返事が遅れたって、いいじゃん!

 

「何を言っているんですか、Mさん! もう、自覚しないとダメな時期ですよ。Mさんくらいになると、ラスクが高いんですから!」

 

あ、イナバ君、それ「リスク」だねえ。

 

 

 

そう遠くない時期に、都市封鎖が始まるかもしれません。

ラスク対応が遅いけど。

 

晋三と百合子の存在そのものがラスク、というのは日本国民にとって悲劇だ。

そして、もしシェークスピアがこの時代に舞い降りてきて、「晋三と百合子」という喜劇を書いたら、当然無観客の上演になるのは街がいないマチガイナイ。