いつだったか、TVで「釣りバカ」を放映しているときだった。相変わらずのハマちゃんの天然ぶりに大笑いしていた同居人。隣のつり人から反応はない。「無い?今のは笑うツボじゃん、何しとん?」と恐る恐る斜め右後方45度を振り返ってみる。
シャカシャカシャカ・・・
隣のつり人は沈着冷静に泥から砂金でも探すかのように、タッパーの中の釣りエサをかき回していた。
今はワカサギシーズン真っ盛り、そう、そうれはまぎれも無く「サシ」そのひとである。
「マジでぇ~~~!じゅうたんの上ではやらない約束だよぉ!!」
隣のつり人は「ん、終わった。」と、何事もなかったかのようにタッパーを道具箱に戻し不敵な笑みを浮かべていた。
「そうじゃなくて・・・」
いろんな予想不可欠な事態との遭遇に日夜、努力をしている同居人もいるだろう。
ちなみに我が家では、人知れずうごめく物体に少しでも親しみを持とうとして、紅を「ピンキー」、白を「ホワイティー」、モロコシ虫を「モロコピー」と呼んでいる。
そしてまた背後から「この部屋臭うよ、ラビットの臭いだ」と声がする。ここは居間、それって可愛いウサギちゃん
振り返るのをためらう一言である。
きっとそこには不敵に笑うつり人が・・・←読んだら一押しお願いします