新潟 1 - 2 徳島
中断明け、A神戸とH徳島の2試合を見ただけだが、もはや断言していいと思う。今の戦術じゃあ無理だわ、うちはバルサじゃない(バルサのサッカーに似ているという意味ではない。技術的な意味で)。いまのサッカーを1年続けようが、2年続けようが未来はない。
柳下監督はアルビの選手は長い距離のパスだとミスが出るから、選手間の距離を近くして短いパス交換ならミスが減らせるだろうとよく言っているね?
では、実際にミスが減ったかどうか。逆、完全に増えたでしょ。
なぜ長いパスよりも簡単な短いパスでミスが増えるか。素人が見てもわかる、狭い局面に味方が増えれば、その狭い範囲に敵のマーカーも増えるからだ。そんなところにパスを通すとなれば針の穴を通す精度が要求されるし、密集地帯ではスペースがないからパスの受け手もスペースに流れるなんて無理だ。結果足元へのパスばかりになれば、相手にカットされるのは自然のこと。スタンドではミスが多すぎるという声をよく聞く(実際にレベルの低いミスが増えたと思う)けど、俺は単純にミスだと言いたくはない。監督の戦術通りにゲームを進めている選手たちが無理なことを要求されているんだ。
いまのサッカーでスペースが与えられている選手はディフェンスラインの選手だけ。せめてサイドバックに長友クラスの選手を配置できればまだ局面の打開も見いだせるかもしれないが、当然アルビにそのクラスのサイドバックはいないし、左サイドバックに至っては本職がセンターバックの大野和成だ、攻撃面の期待は残念ながら全くできない。
でも、俺が言いたいのは選手の質の問題ではなく、あくまでもやろうとしているサッカー自体が誤りだということ。
試合後の監督コメントでは後半は狙った攻撃が出ていたらしいが、どのプレーがそれだったのか具体的に教えてほしい。確かに後半は前半よりもパスが回るようにはなったが、相手が疲労で前半のようなコンパクトな布陣を維持できなくなったから。アルビの攻撃が修正されたわけではない。
選手が狭い局面で窮屈そうにプレーしているのを見て監督は何も思わないのか?いかにスペースを利用し、相手にギャップを作らせることが崩しの基本といえるサッカーにおいて、自分たちでスペースを消すサッカーをしてどんな完成形を見据えているのか。
こんなサッカーをしているチームは無いよ。
Jリーグ再開後の闘いぶりを見るに、これから先は残留争いを強いられると思う。そしてその時にも今のサッカーを続けるのであれば残留は厳しいものになると思うし、もはや柳下監督の解任は避けられないだろう。