モアイのためいき

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20年程前の話・息子の幽門狭窄症①

2017-02-26 18:38:06 | 日記

以前、娘B(現在22歳)が新生児だった頃の幽門狭窄症の話を載せた

今回は、息子(20歳)のことについての覚書。

娘Bと末っ子息子は1歳3か月違いの年子である。

娘Bが生後約1か月で肥厚性幽門狭窄症と診断され、治療し、

それから1年たっての術後経過で完治と言われて一安心。

そして、息子を出産した。

息子の上には、娘A・Bがいるため、産後は実家でお世話になっていた。

というわけで、3人目ともなると比較的余裕をもって育児していたわけだが、

息子は生後2週間くらいから、嘔吐しだすようになってきた。

まさか、二人続けて幽門狭窄症はないだろうし、

生後2週間での発症はちょっと早い気がして、様子を見ること1週間。

息子は2500gくらいで小さめに生まれてきた(我子はみんな小さめ)。

そこへきて、嘔吐があったためか、体重は生後3週間でほとんど増えていなかった。

娘Bの時には、発症時には生まれてから800gくらいは増えていたことを考えると、

ここは躊躇せずに病院に行こう・・・と、勇気を出した。

・・・ここで、なぜ「勇気を出す」という表現になるかというと、

病院では、「母親は神経質すぎる」とか、「これ位のことで病院に来るな」という雰囲気を受けることがある。

ちなみに、自分はあまり積極的に病院に行く方ではないが。

息子の嘔吐に関して、娘Bの経験から、地元の診療所に行くよりも、

娘Bが診てもらった大学病院で診断を受けた方が手間も少ないだろうから(どうせ診療所では検査ができないから)、

・・・そんなわけで、いきなりS大病院に行ってみることにした。

ところがまず受付(案内?)の診療科を振り分けるところで撥ねられた。

症状から小児外科を受診したいと言ったら、

「お母さんの自己判断では受診できないんですよ。まずは小児科ですね。」

ということで、小児科で受診することになった。

待たされてようやく受診できたと思ったら、担当の医師にはなんだか真剣さが感じられなかった。

心配性で神経質な母親が来た・・・と思ったのかもしれない。

「とりあえず、レントゲン検査を受けて・・・」。

ちなみに娘Bの時には、症状を聞いて、触診して、

エコー検査のキャンセルが出たところに急遽入れてくれたのだ。

レントゲンの検査の結果は、「特に異常なし」だった。

1週間後に受診するように言われて、吐き気止めの薬を処方されて、不信感を持ったままS大病院を後にした。

帰宅してからも、ミルクを飲んだ後の嘔吐は続いた。

薬を飲んだって、もし幽門狭窄症だったら却っておかしなことにならないのかと心配になった。

そんなわけで、1週間も待てずに、2日後にまたS大病院に行き、小児科の違う先生に受診してみた。

しかし、その先生にもまるで真剣さが感じられなかった。

2日前に受診したことをあげて、「もう少し様子を見た方が・・・」と弱気がちに言ってきたので、

「あぁ、この先生は人間的にダメだ。患者を見ずに、2日前の医師のメンツをたてている」と思った。

さすがに自分の中で何かが爆発した。

このままではS大病院の小児外科にはたどり着けないような気がした。

同じ日の午後、地元の診療所に行って、

「S大病院の小児科で2回とも様子を見てと言われたけれども、体重も増えてないし、嘔吐も続いている。

すみませんが、F病院にも小児外科があるらしいのでそちらに紹介状を書いてもらえませんか?」と頼んだ。

診療所の先生は若い女医で、こちらの話を真剣に聞いてくれた。

息子の体をさすってくれて、

「すみませんがこちらでは検査が出来ないのですが、お母さんの話を聞く限り、

幽門狭窄症の可能性があるように思われます。

特に新生児なので、脱水などがあると症状が急変することもあるから、

その時は躊躇なく救急車を呼んでください。

紹介状は、S大病院の小児外科の方に書きますね。

上のお子さんの時にかかっているならその方がいいと思います。

必ず、明日、受診してください。」

その言葉で、かなり救われたように感じた。

自分の話をきちんと聞いてくれて、「神経質な母親」を見るという雰囲気は全く感じられなかった。

残念ながらその後、その女医さんとは会っていない。

お礼を言いに一度伺ったのだが、非常勤の医師だったようでお会いできず、お礼の伝言だけ伝えた。

医師は人間力も兼ね備えた方であってほしい。

この女医さんには本当に感謝している。

~つづく~

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