杯が乾くまで

鈴木真弓(コピーライター/しずおか地酒研究会)の取材日記

沼津文学歴史散歩

2012-12-16 11:21:58 | アート・文化

 先週は、11日に妹夫婦が10年ぶりに里帰りし、なんやらかんやらで慌しい一週間でした。11日は妹の誕生日だったので、キルフェボンのいちごタルトを奮発しました。

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 その昔、キルフェボンを開業する前だったと思いますが、運営会社RUSHのオーナー兄弟を取材したことがあります。「海外放浪でヒントを拾ってきた。日本にはないオシャレなケーキ屋さんをやろうと思う」と話していたのを思い出し、やりたい、やろう!と強く願うことが何事でも原点なんだなあとしみじみ。久しぶりに家族で囲んで箱を開けてみんなが「うわぁ~!」と喜ぶケーキでした。イマドキのヒット商品って、こんなふうに感性を刺激するモノなんですね。

 

 

 

 

 

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 12日は沼津の取材リサーチ。ついでに妹夫婦を車に乗せ、御殿場まで足を延ばしました。二人とも米軍のIDを持っているので、米軍キャンプ富士に入れてもらえることに。訓練施設のせいか門番もキャンプ内ショップのスタッフも、とてもフレンドリーでした。

 ここからしか観られない絶景の富士。清清しい気分の中、(訓練中の)砲弾の音が聴こえてきて、ああやっぱりここは(フツウに知ってる)静岡県御殿場市ではないんだ、と不思議な感覚に陥りました。

 

 

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 ビール好きの2人のために御殿場高原ビールでランチ。結構道が込んでいて、リサーチ候補の沼津御用邸記念公園に着いたのが15時過ぎ。御用邸に入るの、実は初めてなんです。外国人から観たら、天皇の別荘にしては質素な造りに見えたかもしれませんが、建物のしつらえや御座所等の調度品はさすが。西付属邸から東付属邸までのプロムナードもお散歩には最適でした。

 東付属邸庭園には駿河待庵(京都大山崎の国宝茶室・待庵を模した茶室)ほか一般に利用可能な茶室があって、お茶をかじり始めた身としては興味津々。こういう茶室を利用できる沼津市民が羨ましくなりました。それにしても御用邸記念公園って東京ドーム3個分の広さがあったんですね、知らなかった(恥)。

 

 

 

 

 

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 沼津港到着は17時近くで、やっぱり平日この時間帯だと閑散としていて、とりあえず資料写真だけ撮ってこの日は帰り、翌13日、一人で再取材。湾に面して千本浜公園から沼津港口公園~びゅうお~牛臥山公園~御用邸記念公園というルートを、文学をテーマに記事にしようと構想を固めました。千本浜公園の井上靖の文学碑、こんな立派な碑だったんですね。若山牧水は近くに記念館もあり、堂々とした歌碑でした。

 

 

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 沼津港口公園で見つけたのは日本の童謡の父・本居長世の記念碑。江戸の国学者・本居宣長の6代後のご子孫で、作曲家として「赤い靴」「七つの子」など日本を代表する童謡を遺しました。出身は東京ですがこの地を好んで避暑に来ていたそうです。

 

 

 

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 牛臥山公園も初めてでした。私は見逃してしまったのですが、映画『わが母の記』のロケに使われたんですね。牛臥山周辺には明治政府の高官の大山巌(陸軍大臣)、川村純義(海軍大臣)、大木喬任(文部大臣)、西郷従道(陸、海軍大臣)ら旧薩摩藩出身者の別荘がありました。ここからの駿河湾の景観が、故郷鹿児島の錦江湾に似ていたからとか。

 明治22年には東海道線が開通して、東京からの交通の便が良くなったため、彼らの薦めもあって沼津に御用邸が造営されたそうです。・・・取材の仕事をしているのに初めて知ることばかりでホント恥ずかしかったけど、目からうろこの連続でした。

 

 

 この日の取材では、静岡県ニュービジネス協議会のお仲間で、牛臥山~御用邸記念公園のお膝元で冠婚葬祭プランニング&ギフトショップの会社を経営する山内倭子さんにお世話になりました。山内さんの会社が運営する『nacole』の楽天サイトでは、お宝情報がギッシリです。一見、文学歴史散歩とは関係ないかもしれませんが、今回ここから拝借した取材ネタもあります。年末年始のお買い物の参考にぜひ!