杯が乾くまで

鈴木真弓(コピーライター/しずおか地酒研究会)の取材日記

年賀状がつむぐ縁

2010-01-04 21:57:34 | 日記・エッセイ・コラム

 世の中的に2010年が始動し、私も今日が仕事始め。冬休みの宿題みたいに書き残していた原稿を、朝から集中して書き上げました。

 

 日頃の疲れ、とくに眼精疲労が重かったため、正月ぐらいは目を休ませようと、この3が日はパソコンをほとんど開きませんでした。おかげで今朝、メールを開けたら、コマーシャルメールの山! 去年は出張が多かったせいか、ホテルの宿泊パックやポイント倍増プランといった案内メールがこらしょと来てました・・・。いちいち読んでいたら“旅したくなる病”が発症しそうで、ここはグッと我慢のスルーです。

 

 

 メール年賀状は3通。これは去年より減ったかな。年賀状はちゃんとハガキで、という流れに戻りつつあるんでしょうか。

 元旦にいただいて、私の年賀状の虎の絵が面白かったと今日2通目を送ってくださった方もいました。送り主の名前が書いてありませんでしたが、文面から察するに朝鮮通信使の北村先生だと思います(笑)。先生、ありがとうございました。

 

 同級生からはそろいもそろって「年女だよね~」の一言が。また同じ寅年でも「定年を迎えます」「迎えました」のメッセージも。仕事でお世話になった人や先輩で、ちょうどひと回り上の世代が多いせいです。…仕事の厳しさを教えてくれた指導者や、現場で苦労を分かち合った先輩が一人二人と減っていくって、なんだかほろ苦いですね。

 そうそう、恥ずかしいことに、私、宛名を書かずに表面白紙で出しちゃって、しっかり舞い戻ってきた年賀状が2通あり、今から出し直そうかどうしようか迷ってます(苦笑)。

 

 今年は絵と自分の名前住所だけは事前に描いたものを印刷しましたが、あて名と本文は1枚ずつ手書きで頑張りました。おかげで、とんでもなく時間がかかってしまい、せっかく目を休ませようと思ったのに、書き終えた後はヘナヘナ・・・。

 

 

 なんでこんなに疲れるのに書かなきゃならないのかなーと毎年毎年思うんですが、年賀状でしか近況がわからない同級生や昔の仕事仲間との縁は、ムゲには切れません。

   

 メールで済ませる手もあるけど、日頃、手書き文字をほとんど書かなくなった身としては、1枚1枚、送る相手のことを集中して考えて、手書きの言葉をつむいでいく作業って、年賀状ぐらいでしか体験できないんですよね。

 

 

 印刷も、今ではパソコンとプリンターがあれば自宅で手軽に出来ちゃいますが、私は20年来のおつきあいのある小さな印刷屋さんにお願いしています。 昨年末はバタバタしていて、年賀状印刷をお願いしたのがクリスマス過ぎてからで、印刷屋のおやっさんから「今年はもう来ないのかと思った・・・」とポロッと言われたときは、ズキンと来ました。

 

 

 市場が厳しい中でも、プロにお願いできるところは極力お願いする、シェア出来る部分は極力シェアするということで、出版や広告の業界って成り立っているところもあります。

 印刷屋のおやっさんに払う金額はたいした額じゃないし、今では年賀状と名刺ぐらいしか頼まなくなっちゃったけど、こういう縁もやっぱり切れません。

 

 たかが年賀状、されど年賀状、です。

 


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