26日(金)は、(社)静岡県ニュービジネス協議会の視察で、富士山静岡空港を見学しました。空港を訪れるのは約2週間ぶり。前回は4日開港初日の大混雑状態だったので、この日はゆっくり見られるかなぁと思ったら、なにこの混 雑! 平日なのにデパートのバーゲン会場みたいです。ちょうど午前中の、札幌便・沖縄便・ソウル便の出発時間と重なったせいか、搭乗客で混み合うのは当然としても、見学や買い物に来るだけの人がかなりいました。
前回は地酒コーナーしかチェックできなかったf-air(物販コーナー)。お茶や菓子関連商品が中心ですが、初めて見るご当地菓子やカップラーメンなどもそろい、静岡県のお土産品展覧会みたい。ちょっと数が多すぎて、選ぶのが大変です。試食コーナーがあればいいのに(笑)。
今は基本的に加工品ばかりだけど、就航先は飛行機で3時間以内の近場ばかりなんだから、そのうちに成田の『ぶらんどJA』みたいにイチゴ、メロン、みかん、生菓子など生鮮品もそろえば、面白いマーケットになるんじゃないかなぁ。メーカーも新商品を開発したら、ここでテスト販売してみればいいかも。
いずれにしても、バイヤーさんはもう少し商品を厳選して、魅力あるマーケットにしてほしいと思います。静岡県の魅力をPRする大切な店なんですから!
テスト販売といえば、隣の県情報発信スペーススカイフォレスト。周辺市町の 観光や特産品の紹介をしていますが、ただチラシや見本を展示するだけではもったいないスペースです。狭いスペースなので、大がかりなことは無理でも、日時を限定して試食デモやキャンペーンイベントをやってほしいなぁ。映像モニターがあったので、「ここで吟醸王国しずおかのパイロット版を流して、地酒の試飲ができるといいなぁ」なんて思いました。
前回は、使い捨てカップになめる程度の量でフンガイした「しずおかのお茶おもてなしコーナー」は、日本茶インストラクターの皆さんがちゃんと煎茶用茶器で丁寧に淹れてくれました。この日は地元島田茶の深蒸し茶。男性スタッフは「静岡の方ですね?緊張するなぁ」と言いながらも、1煎目は低温で甘みを引き出し、2煎目は高温で渋みを強調し、淹れ方によってお茶の味わいがさまざまに楽しめることを教えてくれました。少量でも、こういうもてなしでいただくと、お茶ってやっぱり特別な飲み物なんだと実感します。
…このスペースを借りて、お酒の試飲ができれば、お酒だって温度体によってさまざまに味わえるって理解してもらえるのになぁと思いました。ついつい地酒にくっつけて妄想する悪い癖です(苦笑)。
あと、書籍の販売もしてほしい。今朝のNHKのニュースを観ていたら、書店で本が売れないなら、売り先を変えてみようと、羽田空港で就航先に関するガイド本や小説・絵本・文庫本を置いたら売れるようになったとか。静岡の街中の書店で、開港記念にソウル・上海・札幌・沖縄・福岡に関する書籍の特集コーナーを見かけましたが、これを空港に持ってくればいいんじゃないかな。
昨年、吟醸王国しずおかのロケで利用した能登空港は、空港の離発着だけの場でなく、行政施設や航空学校を誘致し、空港施設とその周辺を魅力的な県PR発信の場にしていこうと努力しています。潜在力のある静岡にそれができないわけがない。キックオフしたばかりの空港施設に、あれこれ注文つけるのはしのびないけど、運営者には、ここが、静岡県の玄関口であることを意識し、活かして、魅力ある施設に育てていってほしいですね。
午後は、清水にある小型産業用ロボットメーカーIAIを訪問しました。アクチュエーターという腕のように動くロボットをはじめ、単軸・直交ロボットのシェアでは日本一のメーカーです。県沼津工業技術センターが企画開発した『吟醸麹ロボット』もアクチュエーターロボットですよね。自動車業界をはじめ、電子部品、精密機器、家電、液晶・半導体業界など、オートメーション化の進む工場では必要不可欠な存在です。
最近では食品や医薬品の分野からも引き合いが増えているようで、ショールームで見たスカラロボットは、デコレーションケーキにいちごを載せたり均等にカットできる賢いロボットだとか。びっくりしたのは値段で、こういうロボットって車1台ぐらいの高額品かと思ったら、ウン万円代で買えるんですね。もちろん本体にコントローラーやらシリンダーやら添え付ければ、それなりのセット価格になるんでしょうけど、ロボットが、家電品並みに買える時代になったのか…と驚きました。
製造部門を見学してさらに驚いたのは、ほとんどが手作業で、100人ちょっとの若い社員が、黙々と作業しています。これだけ多くの人間が手作業で働く現場を見るのは、何年か前に上海かどこかの新興工業団地で見て以来。手作業が多いのは、特注製品が多いからなんですね。私たちが通ると、ほとんどの社員がきちんと挨拶をします。ちゃんと社員教育してるんだと感心しました。
本社内には、「科学の部屋」というこども科学館みたいなアミューズメントフロアもあります。子どもにモノづくりやロボットの世界に夢を持ってもらおうと、清水区内の小学校高学年を招いて体験教室を開いています。
また敷地内には、エコファーム実験室があり、5年前に本社工場をリニューアルした際、新規事業として有機たい肥の研究をスタートし、芝川町に65ヘクタールの実験農場まで用意したそうです。
社内は撮影NGなので、イマイチわかりにくいかもしれませんが、人肌とは無縁に見えるロボットメーカーの内側に垣間見えた、人間の感性や土臭さにホッとしました。
先日、観た映画『ターミネーター4』は、ストーリーとしてはよくまとまっていて、それなりに楽しめましたが、こういう工場を訪問すると、人がロボットと対立するなんて映画の世界だけの話だなぁと実感します。
これから、夏休み、お盆休みを迎えると、まだまだと
いったところでしょうか・・・
ところで、お土産コーナーや、PRスペースがあるので
あれば、もっと静岡をアピールした方が良さそうです。
ただ並べただけ・・・じゃ、もったいないですよね。
これから、空港が空くにしても、「空港へ遊びに行って
みようか!」と、ファミリーで遊びに行っても退屈しないような場所だと嬉しいなって思います。
静岡には、美味しいものがたくさんありますので
もっともっと、商売上手になってほしいですね。
もちろん、お酒コーナーも充実してほしいです。