6月1日 BIZ+SUNDAY
東日本大震災の被災地 岩手県大槌町。
ここでは街を埋め尽くしたがれきが新たなきっかけになった。
震災直後 町ではがれきを薪にしてして暖を取る姿があちこちで見られた。
大槌町でNPO法人の理事長を務めている芳賀正彦さんは
当時支援活動をしていたボランティアの言葉に驚いたと言う。
(NHO法人 吉里吉里国 芳賀正彦理事長)
「がれきの薪 売れるんとちゃうかって言った。
あるボランティアの人が。
こんな薪 売れるはずないと思ってた。」
芳賀さんたちは半信半疑で木材のがれきを「復活の薪」として売り出してみた。
インターネットで販売すると全国から注文が殺到。
4か月で250万円を売り上げた。
しかしがれきは半年で片付いた。
芳賀さんたちが注目したのが地域に残された里山。
海に面した大槌町は面積の80%が森林である。
以前は地元の漁師たちが山から木材を切り出し養殖用のいかだなどに使っていた。
しかし最近では手入れをする人もなく荒れ放題になっている。
芳賀さんたちはこの木を薪にして売ることにした。
「復活の薪 第二章」。
売り上げはまだ年間120万円程度だが今後は被災した漁師などにも薪づくりに参加してもらう計画である。
5月 被災地で林業に携わりたいという若者2人が県外から移り住んだ。
「楽しい。
自分のやったことが見える仕事なので達成感がある。」
里山の価値を見直す取り組みが被災地の復興を後押ししようとしている。