日暮しの種 

経済やら芸能やらスポーツやら
お勉強いたします

アメリカ“17年ゼミ” 生存戦略の謎に迫る

2021-06-24 07:00:39 | 報道/ニュース

2021年6月2日 NHKBS1「国際報道2021」


17年に1度だけ大量に発生する“17年ゼミ”。
今年が大発生の年で
アメリカでは5月から各地でセミの大合唱が始まっている。

おびただしい数のセミ。
首都ワシントンは連日セミの鳴き声に包まれている。
(市民)
「とてもうるさいです。
 耳にもよくないそうよ。」
「玄関先や歩道に抜け殻が落ちているのが気になるけど
 まあ しょうがないわね。」
体調は2~4センチほど。
黒い体に赤い目が特徴の17年ゼミ。
この夏 発生する数は数兆匹にのぼるという研究者もいる。
17年間過ごした地中を出て
数時間かけて羽化。
成虫の寿命は3~4週間とされる。
なぜ決まった周期で大量に発生するのか。
鳥などの天敵に食べ尽くされることを防ぎ生き延びる確率を高めるためと考えられている。
初めて見る17年ゼミに子どもたちは大はしゃぎ。
「あそこにたくさんいるよ!」
抜け殻も大人気。
一方 大人の楽しみ方はー
肉の代わりに茹でたセミを使ったタコスをメニューに加えたレストラン。
(レストランのシェフ)
「一握りのセミから1日分のタンパク質がとれ
 ミネラルやビタミンも豊富です。」
ヘルシーな昆虫職。
そのお味は
「パリパリしたスナック菓子のような。
 うまみもあるので美味しいです。」
この17年ゼミの発生周期に変化が起きている可能性を指摘する研究者がいる。
約40年にわたって生態を研究している
コネティカット大学 サイモン教授である。
4年前ワシントンでセミが見つかった。
本来ならば今年羽化するはずだったセミである。
同様の現象は各地で報告された。
サイモン教授は
これは17年ゼミが数百万年かけて獲得してきた“生存戦略“によるものと考えている。
幼虫の間
気温が高く成長が速い時は4年早く13年で羽化し
気温が低く成長が遅れる時は4年遅く21年で羽化するというように
気候の変化に応じて“発生周期を変える能力“を備えているというのである。
しかし今後あまりに極端に気候が変動すると
17年ゼミの生態や繁殖にも大きな影響が出かねないと懸念している。
(コネティカット大学 サイモン教授)
「温暖化による気候変動は
 気温の上昇だけではなく乾燥や雨量の増加も起こりえます。
 セミの繁殖に影響が出る可能性があります。」
17年に1度地上に現れ存在感を示すセミたち。
17年後も
その先も
鳴き声を響かせるのか。
再来が待たれる。




コメント    この記事についてブログを書く
« バスマティライスを日本へ パ... | トップ | スタンド・バイ・ミー »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

報道/ニュース」カテゴリの最新記事