日暮しの種 

経済やら芸能やらスポーツやら
お勉強いたします

急成長フィリピンに日本企業が相次ぎ進出

2013-01-10 08:40:36 | 報道/ニュース


  1月7日 Bizプラス


  フィリピンは1990年代に日本企業が相次いで進出したが
  政治的な不安定さから経済が低迷し
  “アジアの病人”とまで言われてきた。
  ところがこのところ経済成長がすすみ
  GDP伸び率(去年7月~9月)は7、1%とASEANの中では最も高く
  中国に匹敵する勢いである。
  中間所得層の急増が個人消費を支えている。
 
  首都マニラには世界的なチェーン店が相次いで進出。
  日本のユニクロも去年出店した。
  「冷房で20度以下になるのでフリースをいつも使っている。」
  (ユニクロ フィリピン事業 久保田勝美事業責任者)
  「今から3年ぐらいで50店舗位を目指していこうと準備を進めている。」

  日本のメーカーも続々と進出している。
  工業団地には企業の視察が相次ぎ
  1年半で新たに7社が進出を決めた。
  (リマ工業団地 佐藤観副社長)  
  「投資の波が来ているという感じがする。」
  進出した企業のひとつおもちゃメーカーのバンダイは
  これまでほとんどの商品を中国で生産してきたが人件費が高騰。
  着目したのが豊富な労働力を安く確保できるフィリピンだった。
  (バンダイの現地支社 石井敦樹社長)
  「これから先何十年も労働力の心配がないところが一番の魅力。」

  フィリピンが英語を公用語にしていることも企業をひきつけている。
  生産の拡大を進める東芝の工場では
  日本人社員が通訳なしでフィリピン人従業員に指導を行っている。
  「過渡ことでも通じる。
   すぐに教え込みができる。」

  日本企業の進出で社員の生活も豊かになっている。
  東芝の工場で管理職を務めるミネット・ビアレスさんは
  去年 同じ工場に勤める夫とともに住宅を新築することが出来た。
  (ミネット・ビアレスさん)
  「週末は多くの時間を家族と過ごせてとても幸せ。」

  この2年間にフィリピンに進出した主な企業(JETORO調べ)
   NTTドコモ 村田製作所 ファーストリテイリング ライオン ブラザー
   キャノン テルモ 花王 バンダイナムコ 富士フィルム

  マニラにある日本の大手海運会社のオフィス。
  400人余の従業員がコンテナ船の貨物の内容を証明する英文書類を作成している。
  7年前 この書類の大部分をフィリピンで作ることにした。
  その結果書類の担当者を各地に置く必要がなくなり
  今では毎月 世界24か国の6万の書類をマニラで作成している。
  (日本郵船の現地合弁会社 徳山嘉一副社長)
  「コストの削減が勝負の的。
   フィリピンを主要な業務移管の拠点として今後も整備していきたい。」

  フィリピンへの業務の移管は言葉の壁があると思われた分野にも広がっている。
  千葉県の中堅住宅メーカーは4年前に設計図づくりの一部を移管した。
  手がけているのは住宅の立体的な完成予想図を描く作業。
  図面や専用のコンピューターソフトはすべて日本語で
  畳や床の間など日本特有の設備もある。
  しかしフィリピン人の担当者で日本語を十分に理解する人は1人もいない。
  そこでソフトウェアの操作アイコンに多くの絵が使われていることに着目。
  簡単な日本語を覚えるだけで操作できる独自のマニュアルを作った。
  (フレスコ 青塚和実専務)
  「フィリピンのスタッフが日本とダイレクトにコミュニケーションをとり
   現地で日本人が特別に携わることはない状況。」
  このメーカーはこうしたシステムで人件費を抑え
  今年度 過去最高の経常利益を記録する見通しである。
  
  

コメント    この記事についてブログを書く
« 「アルマ望遠鏡」本格観測 ... | トップ | “宇宙で太陽光発電”実現に向けて »

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

報道/ニュース」カテゴリの最新記事