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ネタバレ必至で読み解く主観的映画批評の日々!

人々を熱狂させるスポーツ

2018-03-09 21:34:51 | 毎日コラム
電車に乗って河川敷を眺めると、子どもたちが毎週のように何かの競技に励んでいる。
「ブラック部活 」と言われる割には、やたらと体育会系の存在感は強い。

なぜ人々はこれほどスポーツに熱狂的になるのだろう。
私の周りにはスポーツが大嫌い、というかそういう根性論とか振りかざす人は悪だとさえ思っている人もいる。
だが、スポーツを子供にさせたいと思っている人が多いし、人気も高い。
サッカーが嫌いな人も、アイススケートは観る、といった形で。

理由は二つある。
一つは極度に「因果関係」が純化された世界であるということだ。
野球でストレートが走らないのは、球離れが悪いから。
ラグビーでタックルを外してしまうのは、規律を守れていないから。
因果関係で結ばれた、非常に理路整然とした世界なのだ。
「因果関係」が見えにくい実際の世界で生きている私たちは、そうした純化された世界に憧れる。
いや、順序が逆か。
スポーツをこよなく愛する態度から、私たちの生きている世界が因果関係とは程遠い世界で生きていることを暗示する。

いまひとつは、応援している人やチームが勝っても負けても、直接私たちには関係がないということだ。
だから一喜一憂できるし、楽しめる。
巨人のどこかの選手が、野球が楽しいはずがない、と語っていたが、その通りで、それによって自分が決定されていく側の人間にとって、それは楽しいことではない。

遠い世界のことだから、私たちは楽しめるのだ。

その二つの理由に共通しているのは、スポーツが閉じられた世界の出来事だからだろう。
だから、私たちには影響しない。
影響しないからこそ、逆説的に心から楽しんで応援することができる。
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