評価点:48点/2015年/アメリカ/141分
監督:ジョス・ウェドン
アクションシーンが眠気を誘う、この既視感はなんだ。
アベンジャーズは元シールドのバロン・フォン・ストラッカーを追い詰めた。
ストラッカーは何らかの実験をしており、その実験体となった二人の兄弟ピエトロ・マキシモフ(アーロン・テイラー=ジョンソン )とワンダ・マキシモフ(エリザベス・オルセン )が逃走した。
また、ストラッカーが開発していたロキの杖に目を付けたトニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr)は自動で全世界を守るAIを構築しようとバナー博士(緑色のおじさん)に持ちかける。
危険性を知りながら、起動したが残念ながら失敗してしまう。
ソーが帰還するためのパーティに出席していたトニーは、そこでAIのジャーヴィスと融合したウルトロンがカラダを手に入れたことを知る。
ウルトロンはネットワークに侵入し、トニーが開発したアイアンマンを元に軍団を形成しようとしていた。
マーヴルコミックの「アベンジャーズ」シリーズの最新作。
すべてのヒーローが登場するこの記念碑的な作品も、第二弾となってますます対峙するべき敵を探すのが難しそうな展開になってきている。
シリーズを全て見ている人なら、どんな出来でも見にいく以外の選択肢はないので、きっといくのだろう。
それほど思い入れがない人にとっては、あまり楽しい映画ではないかもしれない。
ファンのための映画であることは間違いないので、友人、恋人と行く場合は相手がどのような嗜好を持っているのか見定めておこう。
▼以下はネタバレあり▼
「マッドマックス」、「ターミネーター」と16時間の間に三本映画館で鑑賞した。
そのせいもあるのだろう、この最後にみた「エイジ・オブ・ウルトロン」は至極眠気を誘う作品であった。
これほどのタレントを揃えておきながら、これほど狭く描けるのはほんとうにどうしたことなのだろう。
この前は宇宙人との闘いで、かろうじてそのスペクタクルは大きく見せることができたが、今回は「身から出た錆」。
いかようにもスケールを大きくしようがない。
そこに、申し訳ない程度にスカーレット・ヨハンソンとハルクとの恋を描いて、物語に深みを持たせようとしている。
だが、それで観客が引っ張られるほど観客は無邪気ではないだろう。
ウルトロンはストーリーにも書いたが、緑のおじさんと、武器商人のスタークさんが作り出したAIである。
だから今回の敵は、真上に吐き出した唾が地上に戻ってきたように、自業自得の一言に尽きる。
しかもその動機が、「再びあのようなこと(注:宇宙人たちの襲来)があったら、俺たちは対応できない。」というような、恣意的なものだ。
どこかの国が「もし核兵器を撃たれたらどのようにも対処できないから軍備を増強しよう」と言っていることよりも、さらに荒唐無稽な危機感だ。
どんどん非現実的なスケールで物語が進むから、一般人の視点から見ている観客には、あまりにも滑稽で恣意的なように映ってしまう。
そして、挙げ句の果てに(いや予想通りに)ウルトロンは暴走し、敵となる。
そこには全然「熱さ」がない。
これだけのヒーローがいながら、これほど熱のないストーリーで盛り上がるはずがない。
それぞれのキャラクターのリアクションを描くので手一杯で、ストーリーは完全に後付けになっている。
さらにさらに、新たに出てきたジャーヴィスのデザインは、ひどいセンスだ。
それなら「ウォッチマン」のフルチン男のほうがよほどカッコイイ。
それは終盤にあるアクションシーンについても言えることだ。
CGでデコレーションされたアクションシーンは、もはや何が起こっても驚きと新鮮さはない。
これほどアクションで欠伸がでたのは久しぶりだ。
一つの街が持ち上がっていくという荒唐無稽さに、リアルさはないし、ウルトロンの思い描いている世界は30年も前に「ターミネーター」で描かれた陳腐なものだ。
なにより、ペッパー・ポッツがなぜワンカットも出てこないんだ!
アイアンマンのアイデンティティがいないことで、この映画はすでに失敗している。
ともかく、アクションシーンで眠気が襲ってくるという恐ろしい凡作になりさがってしまった。
まだまだ「石」があるらしく、シリーズは続くようだ。
敵がいないという状況は変わらないだろうから、熱をどれだけ注入できるかにかかってくるだろう。
私はこの映画を観ながら、もう一つの壮大なシリーズ物とほとんど同じ状況であることに気づいた。
味方に対して敵がいない、アクションシーンがおもしろくない、でも人気シリーズ。
そう「トランスフォーマー」である。
そうだ、次は「アベンジャーズ・バーサス・トランスフォーマー」でどうだ?!
ストーリーは両者が闘って中盤で仲直り、お互いの敵をお互いが倒すという感じで。
これなら互いのファンを獲得できてオール・オッケーではないかな?
そして、その次は、やっぱり「エクスペンダブルズ」との闘いを見たいな。
監督:ジョス・ウェドン
アクションシーンが眠気を誘う、この既視感はなんだ。
アベンジャーズは元シールドのバロン・フォン・ストラッカーを追い詰めた。
ストラッカーは何らかの実験をしており、その実験体となった二人の兄弟ピエトロ・マキシモフ(アーロン・テイラー=ジョンソン )とワンダ・マキシモフ(エリザベス・オルセン )が逃走した。
また、ストラッカーが開発していたロキの杖に目を付けたトニー・スターク(ロバート・ダウニー・Jr)は自動で全世界を守るAIを構築しようとバナー博士(緑色のおじさん)に持ちかける。
危険性を知りながら、起動したが残念ながら失敗してしまう。
ソーが帰還するためのパーティに出席していたトニーは、そこでAIのジャーヴィスと融合したウルトロンがカラダを手に入れたことを知る。
ウルトロンはネットワークに侵入し、トニーが開発したアイアンマンを元に軍団を形成しようとしていた。
マーヴルコミックの「アベンジャーズ」シリーズの最新作。
すべてのヒーローが登場するこの記念碑的な作品も、第二弾となってますます対峙するべき敵を探すのが難しそうな展開になってきている。
シリーズを全て見ている人なら、どんな出来でも見にいく以外の選択肢はないので、きっといくのだろう。
それほど思い入れがない人にとっては、あまり楽しい映画ではないかもしれない。
ファンのための映画であることは間違いないので、友人、恋人と行く場合は相手がどのような嗜好を持っているのか見定めておこう。
▼以下はネタバレあり▼
「マッドマックス」、「ターミネーター」と16時間の間に三本映画館で鑑賞した。
そのせいもあるのだろう、この最後にみた「エイジ・オブ・ウルトロン」は至極眠気を誘う作品であった。
これほどのタレントを揃えておきながら、これほど狭く描けるのはほんとうにどうしたことなのだろう。
この前は宇宙人との闘いで、かろうじてそのスペクタクルは大きく見せることができたが、今回は「身から出た錆」。
いかようにもスケールを大きくしようがない。
そこに、申し訳ない程度にスカーレット・ヨハンソンとハルクとの恋を描いて、物語に深みを持たせようとしている。
だが、それで観客が引っ張られるほど観客は無邪気ではないだろう。
ウルトロンはストーリーにも書いたが、緑のおじさんと、武器商人のスタークさんが作り出したAIである。
だから今回の敵は、真上に吐き出した唾が地上に戻ってきたように、自業自得の一言に尽きる。
しかもその動機が、「再びあのようなこと(注:宇宙人たちの襲来)があったら、俺たちは対応できない。」というような、恣意的なものだ。
どこかの国が「もし核兵器を撃たれたらどのようにも対処できないから軍備を増強しよう」と言っていることよりも、さらに荒唐無稽な危機感だ。
どんどん非現実的なスケールで物語が進むから、一般人の視点から見ている観客には、あまりにも滑稽で恣意的なように映ってしまう。
そして、挙げ句の果てに(いや予想通りに)ウルトロンは暴走し、敵となる。
そこには全然「熱さ」がない。
これだけのヒーローがいながら、これほど熱のないストーリーで盛り上がるはずがない。
それぞれのキャラクターのリアクションを描くので手一杯で、ストーリーは完全に後付けになっている。
さらにさらに、新たに出てきたジャーヴィスのデザインは、ひどいセンスだ。
それなら「ウォッチマン」のフルチン男のほうがよほどカッコイイ。
それは終盤にあるアクションシーンについても言えることだ。
CGでデコレーションされたアクションシーンは、もはや何が起こっても驚きと新鮮さはない。
これほどアクションで欠伸がでたのは久しぶりだ。
一つの街が持ち上がっていくという荒唐無稽さに、リアルさはないし、ウルトロンの思い描いている世界は30年も前に「ターミネーター」で描かれた陳腐なものだ。
なにより、ペッパー・ポッツがなぜワンカットも出てこないんだ!
アイアンマンのアイデンティティがいないことで、この映画はすでに失敗している。
ともかく、アクションシーンで眠気が襲ってくるという恐ろしい凡作になりさがってしまった。
まだまだ「石」があるらしく、シリーズは続くようだ。
敵がいないという状況は変わらないだろうから、熱をどれだけ注入できるかにかかってくるだろう。
私はこの映画を観ながら、もう一つの壮大なシリーズ物とほとんど同じ状況であることに気づいた。
味方に対して敵がいない、アクションシーンがおもしろくない、でも人気シリーズ。
そう「トランスフォーマー」である。
そうだ、次は「アベンジャーズ・バーサス・トランスフォーマー」でどうだ?!
ストーリーは両者が闘って中盤で仲直り、お互いの敵をお互いが倒すという感じで。
これなら互いのファンを獲得できてオール・オッケーではないかな?
そして、その次は、やっぱり「エクスペンダブルズ」との闘いを見たいな。
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