評価点:57点/2018年/アメリカ、イギリス、フランス/105分
監督:ジャウム・コレット=セラ
通勤電車よりもまわりくどい。
元刑事のマイケル・マコーリー(リーアム・ニーソン)は保険を売る営業マンだった。
だが、あるとき突然リストラにあい、どうすればいいか途方に暮れていた。
息子は大学に進学し、お金が必要だったからだ。
刑事の元同僚に相談したが、よい結果が得られるわけも無かった。
そんなとき、いつもの通勤列車に乗っていた彼の前に、30代の女性が現れ、「仮定の話が…」と話しかけられる。
彼女によれば、この列車にいつもは乗らない人が乗っている。
その人を見つけて、カバンに発信器を付けてくれたら10万ドルあげる、と言われる。
指示されたところにいくと、本当に前金が入っていた……。
「アンノウン」「フライト・プラン」「ラン・オール・ナイト」に続く、監督と主演の作品。
「ラン・オール・ナイト」は見ていない。
アマゾンプライムでおすすめに出てきたので、ぽちっとした。
どんなストーリーなのか、知る必要もない。
リーアム・ニーソンが出ているのだから、彼がすべて解決してくれるだろうと予想できるからだ。
お金を払っていない(プライムには払っているけれど)私としては、おもしろくなくても大丈夫、くらいに思っているので期待値も低い。
だから、おもしろかったらラッキー、という感じで見た。
結論からいえば、別に見なくても良い作品だ。
主演のリーアム・ニーソンが好きな人は、どうぞ。
▼以下はネタバレあり▼
リストラされた元刑事の下へ女性がやってきて、お金をやるから人を探せと告げる。
言われたところには本当に大金があった。
怪しんだマイケルは、助けを呼ぼうとしたが、その人が殺された。
元刑事で、元営業マンの男は、言われた人間を探すが、てきとうに発信器を付けてみたら、その男が目的の人間ではないことがわかり、殺された。
ゲームに乗ってしまったマイケルは、電車に乗っている者を一人一人絞っていく。
最終的なオチは、その探していた人間は、実は別の殺人現場を見ていた証人だった。
証人を消すために、刑事達もグルになり、殺そうとしていた。
警察に連絡しても、だれがその黒幕の刑事だかわからない。
やがて、運転手も殺されて、列車は脱線、警察に包囲された状態で、マイケルは容疑者として仕立てられてしまう。
そこへ元同僚が説得にやってくる。
真相は、この同僚が黒幕で、証人を見つけるために、マイケルを利用しようとしていたことが明かされる。
どこかで見たことがあるような展開だが、「フライト・ゲーム」よりも、かなり完成度は低い。
事件が起こる場所が、通勤列車という設定がいけなかったのだろう。
閉鎖性があるようで、実際には乗客の入れ替わりが大きく、事件に説得力がない。
NYについてよく知らないから、余計にそう感じてしまうのかもしれない。
事件の真相(動機)に比べて、やろうとしていたことが大がかりすぎる。
FBIを殺したり、助けを求めた常連客を事故に見せかけて殺したり、なかなかできそうにないことを次々とやってのける。
それくらいの大胆さがあれば、事故に見せかけて全員を殺せばいいのだ。
最後には脱線させるくらいの大がかりさをみせるわけで、そこまでの根性があれば、まるごと列車を爆発させればよかった。
マイケルなんていう、不安要素(実際にそのように動いてくれるかどうか不透明な人間を関わらせること)を利用する必要があったのか。
そう考えてしまうと、すべての物語が、事件をおもしろく見せようという制作者の意図の方がつよく出てしまっていることに気づいてしまう。
だから、「そんなまどろっこしいことをしなくても他に方法あるだろ」となってしまうわけだ。
リーアム・ニーソンを出してしまった時点で、物語は「日常的でない展開」を予感させる。
もちろんそれを観客は期待するわけだが、その予感に、どのように日常と説得力との危ういバランスをとるか、という点で失敗したのだろう。
列車が脱線し横転してしまうというのはいかにも無理がある。
リーアム・ニーソンのキャラクターがどんどん無敵キャラになってきた。
そろそろタイトルを「沈黙の通勤列車」や、「沈黙の航空機」などに変えてもいいかもしれない。
監督:ジャウム・コレット=セラ
通勤電車よりもまわりくどい。
元刑事のマイケル・マコーリー(リーアム・ニーソン)は保険を売る営業マンだった。
だが、あるとき突然リストラにあい、どうすればいいか途方に暮れていた。
息子は大学に進学し、お金が必要だったからだ。
刑事の元同僚に相談したが、よい結果が得られるわけも無かった。
そんなとき、いつもの通勤列車に乗っていた彼の前に、30代の女性が現れ、「仮定の話が…」と話しかけられる。
彼女によれば、この列車にいつもは乗らない人が乗っている。
その人を見つけて、カバンに発信器を付けてくれたら10万ドルあげる、と言われる。
指示されたところにいくと、本当に前金が入っていた……。
「アンノウン」「フライト・プラン」「ラン・オール・ナイト」に続く、監督と主演の作品。
「ラン・オール・ナイト」は見ていない。
アマゾンプライムでおすすめに出てきたので、ぽちっとした。
どんなストーリーなのか、知る必要もない。
リーアム・ニーソンが出ているのだから、彼がすべて解決してくれるだろうと予想できるからだ。
お金を払っていない(プライムには払っているけれど)私としては、おもしろくなくても大丈夫、くらいに思っているので期待値も低い。
だから、おもしろかったらラッキー、という感じで見た。
結論からいえば、別に見なくても良い作品だ。
主演のリーアム・ニーソンが好きな人は、どうぞ。
▼以下はネタバレあり▼
リストラされた元刑事の下へ女性がやってきて、お金をやるから人を探せと告げる。
言われたところには本当に大金があった。
怪しんだマイケルは、助けを呼ぼうとしたが、その人が殺された。
元刑事で、元営業マンの男は、言われた人間を探すが、てきとうに発信器を付けてみたら、その男が目的の人間ではないことがわかり、殺された。
ゲームに乗ってしまったマイケルは、電車に乗っている者を一人一人絞っていく。
最終的なオチは、その探していた人間は、実は別の殺人現場を見ていた証人だった。
証人を消すために、刑事達もグルになり、殺そうとしていた。
警察に連絡しても、だれがその黒幕の刑事だかわからない。
やがて、運転手も殺されて、列車は脱線、警察に包囲された状態で、マイケルは容疑者として仕立てられてしまう。
そこへ元同僚が説得にやってくる。
真相は、この同僚が黒幕で、証人を見つけるために、マイケルを利用しようとしていたことが明かされる。
どこかで見たことがあるような展開だが、「フライト・ゲーム」よりも、かなり完成度は低い。
事件が起こる場所が、通勤列車という設定がいけなかったのだろう。
閉鎖性があるようで、実際には乗客の入れ替わりが大きく、事件に説得力がない。
NYについてよく知らないから、余計にそう感じてしまうのかもしれない。
事件の真相(動機)に比べて、やろうとしていたことが大がかりすぎる。
FBIを殺したり、助けを求めた常連客を事故に見せかけて殺したり、なかなかできそうにないことを次々とやってのける。
それくらいの大胆さがあれば、事故に見せかけて全員を殺せばいいのだ。
最後には脱線させるくらいの大がかりさをみせるわけで、そこまでの根性があれば、まるごと列車を爆発させればよかった。
マイケルなんていう、不安要素(実際にそのように動いてくれるかどうか不透明な人間を関わらせること)を利用する必要があったのか。
そう考えてしまうと、すべての物語が、事件をおもしろく見せようという制作者の意図の方がつよく出てしまっていることに気づいてしまう。
だから、「そんなまどろっこしいことをしなくても他に方法あるだろ」となってしまうわけだ。
リーアム・ニーソンを出してしまった時点で、物語は「日常的でない展開」を予感させる。
もちろんそれを観客は期待するわけだが、その予感に、どのように日常と説得力との危ういバランスをとるか、という点で失敗したのだろう。
列車が脱線し横転してしまうというのはいかにも無理がある。
リーアム・ニーソンのキャラクターがどんどん無敵キャラになってきた。
そろそろタイトルを「沈黙の通勤列車」や、「沈黙の航空機」などに変えてもいいかもしれない。
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