
男女は対等で、尊重しあい、助けあって生きていくものです。
いまの時代、この考えに反対する人はいないでしょう。封建社会や男尊女卑の時代は、日本社会では遠い昔でした。
いま、中学生も男女が尊重しあうことを学ばなければなりません。
もちろん、LGBTの人も社会には存在するという視点も踏まえての話ですが、ここでは男女という点に絞って話を進めます。
子どもにとって、男女のつきあい方の身近なモデルは、お母さんとお父さんです。
子どもは中学生でも、自分の両親の関係をみて、男と女の関係がどういうものかを学びとります。
お母さんとお父さんが仲良しで尊重しあっているなら、子どもも異性を大事にして、うまいつきあいをしていくことが多いでしょう。
しょっちゅうケンカばかりで、もめごとが絶えないなら、子どもはうまいつきあい方ができないかもしれません。
とくに子どもが思春期になると、異性を意識し出します。異性への関心が高まります。このとき、夫婦の関係性をつくり直すといいのではないでしょうか。
思春期は親ばなれの時期です。だから、家族の中の人間関係を、親子中心から、夫婦中心にシフトチェンジするのがいいでしょう。
休日には、子どもをおいて、夫婦でお出かけします。旅行も夫婦だけで出かける場合があってもいいぐらいです。
父と母が楽しく話している。その様子から、子どもは、私も将来、楽しい夫婦になりたい、楽しい家庭をつくりたいと思うようになります。
もし、中学生の子どもが異性を大事にしたつきあいをしていない場合には、例えば遊び半分でつきあっているなら、お母さんとお父さんが出会ったヒストリーを話し、結婚にいたった経過を真面目に語ってください。
子どもはこの手の話が大好きです。さらに、あなたはこうやって授かったの、と伝えてください。説教にならず、あとは子どもがどう受け止めるかに任せます。
だったら、一人親家庭の場合は、異性のつきあい方のモデルにならない?
そんなことはありません。もし、パートナーと離婚したのなら、離婚にいたった経過を話せばいいのです。男と女の関係は複雑なもの。
希望と同時に、矛盾や不条理を感じのが、思春期です。その両方を見つめ、自分ならどうするか、どう折り合いをつけて自分が生きていくのか。
中学生なら、そろそろ考えることができます。自分の生き方を見つけることが、その子にとっての、ある意味での「自立」なのだと思います。