
三中のサクラは、ツボミが大きくふくらみ、ツボミの一部から花が咲き始めました。
学校にまた春がやってきました。明日から新年度が始まります。進学・進級の4月になります。
私は三中に着任した2015年4月10日から「箕面三中 校長室からのメッセージ」(校長ブログ)をはじめました。
しばらくは2日に1回のペースで更新していましたが、このペースでは在任中に1000回を超えないと思い、2017年5月ごろより毎日更新にかえました。
そして、今日で1217回目なります。
最初はアクセス数は、さほど多くなかったですが、徐々に増えてきて、最近では1000を超えることもあります。
読んでくださるのは、三中保護者が多いですが、三中生、三中卒業生、三中教職員、地域のかた、学校関係者、私の教え子、知り合いの人がほとんどだと思っています。
一貫して取り上げた話題は、子育てのこと、とくに思春期の中学生とどう付き合うかでした。
それほど、中学生の時期は子育てが難しく、親や教職員の悩みや迷いは尽きないのです。
一方、私が三中生に一貫して求めてきたのは、自立でした。自ら考え、行動を決め、実行することを言ってきました。
それは、子どもがいずれは社会に出て、人と人との関係のなかで生きることになるという将来を見据えた必要性からです。
親はいつまでも、わが子の面倒を見たり、保護したりするわけにはいきません。
問題に直面しても、人との関係のなかで、自分で考え、解決していってほしい。その準備期間が中学時代であると考えるのです。
発達段階からみても、子どもは大人から離れようとしますが、戻りたいときにはいつでも戻れる、甘えたいときにはいつでも甘えることができる、子どもにとっての居場所がいります。
中学生にとって大人の存在は、「安全基地」です。
その安全があるから、安心感があるから、子どもは自立に向かい進んでいけます。
この考えに共鳴して、保護者の方からは、「励まされた」、「参考になっている」という声をいただきました。
さらに、生徒にも、教職員にも伝えてきましたが、中学生は孤立ではなく、孤独になる時間も必要だと言ってきました。
「孤独」は、一人になり、自分を深く見つめ、考えるために必要です。
しかし、「孤立」は人間関係から切り離された状態で望ましくありません。
人との豊かな関係は社会で必ず必要になります。
その意味で、自立とは、「自分で考え、自分が責任を負うことは自分で行動する。しかし、すべて自分一人でできるのではないのであり、困ったときにはいつでもヘルプを求める人間関係を築くこと」です。
三中の子と面談するときも、私はよく話を聴き、子どもが自分でどうすべきかを考えさせるように促しました。
もちろん、必要に応じて「私はこう思うけど」ということも言いましたが、基本的には子どもが自分で考えるように働きかけてきました。
三中の子は、私からのその働きかけによく応えてくれたと思っています。
そして、その後は笑顔の表情を見せる三中の子に、私は、どれほど救われたことでしょうか。
思春期の子の心は柔らかく、力強いと思うのです。
私は箕面三中の子が大好きです。
三中の子は、私の教職経験の中でも、いちばん中学生がどうあるべきかを示してくれた生徒たちでした。
今回をもって、校長ブログはいったん閉じます。
でも、校長退任後もメッセージはネット上に発信していきたいと思っています。
箕面三中ホームページからのリンク(「箕面三中 校長室からのメッセージ」)で、ブログを読んでいただいていたかたは、リンクを外しますので、ホームページからは飛ばなくなります。
今後は下のアドレスを入力するか、「アドレス」をクリックすると、見てもらうことができます。
https://blog.goo.ne.jp/mi3chu-kocho
アドレス
ただし、ブログタイトルは、明日から「教育Specialistのつぶやき」になります。
私は4月から教育専門員という仕事に就きます。
専門員は英語でspecialistと翻訳することから、名付けました。
今までの1217回の校長ブログは、「教育Specialistのつぶやき」に残しておきますので、必要に応じて読んでもらうことができます。
長い間、校長ブログを読んでいただき、心より感謝しています。
みなさんのご健康とご活躍、ご多幸を祈っています。
ありがとうございました。
2019年3月31日 箕面三中第15代校長 主原照昌