箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

理想とはちがっても

2018年01月31日 12時39分06秒 | 教育・子育てあれこれ


本日、2年A.B.E組は学級閉鎖中です。

1年生は、どのクラスも数名ずつインフルエンザによる欠席生徒はいましたが、予定通り「学力テスト」を行いました。

3年生は、学年末テストの2日目でした。

さて、テストで、何点の点数をとるかは、中学生にとって誰もが気にします。

学習をはじめとして、私たちは、「こうであればいいのに」とか「こんな自分であったらいいのに」という理想を描きやすいものです。

勉強ができて、優れていて、やさしくて、強くて、気がよくついて、人から信頼されて、ユーモアがあって、魅力的で・・・。

でも、現実は厳しく、そんな理想の自分にはなかなかなれません。

おとなは、理想と現実のギャップに折り合いをつけ、生きていきますが、悩み多い中学生ならば、この理想の自分た現実の自分に悩み、振り回されることが多くあります。

あの子よりテストの点が悪かった。

他の子はできたのに、わたしはできなかった。

これで、自信が低迷し、「どうせ自分なんか」と、自分のことがイヤになってしまうことがあります。

しかし、「自分が好き」は、他者と比較するものではないです。

人より劣っているから自分が嫌いになるなら、子どももおとなも、みんな自分のことが嫌いになってしまいます。

たとえ、友だちより劣っていたしても、子ども自身がそのことを認めることができるなら、自分のことを好きになれます。

自分のことを好きな子は力強いものです。意欲があります。自分で道を切り開いていけます。失敗しても、次にがんばろうとします。

こんな子に育ってくれるため、親ができることは「あなたは、かけがえのない大切な存在だ」と伝えることだと考えています。



最後のテスト・インフルエンザ・研究授業・内覧会

2018年01月30日 15時32分55秒 | 教育・子育てあれこれ



今日から、3年生の学年末テストが始まりました。

3年生にとっては、年度内にたくさんテストがありましたが、これが最後のテストになります。

一部、インフルエンザで欠席している生徒がいますが、おおむね良好な健康状態です。

真剣に答案に向かっていました。


2年生は、インフルエンザが猛威をふるっており、インフルエンザの診断を受けた生徒や発熱による欠席が多いという状況を考慮して、3つのクラスを休業しました。(2Aは延長して、B組、E組と同じく2月1日の木曜日まで休み)

保護者のみなさまには、ご理解のほどお願いします。

明日に予定している、1・2年生の「学力テスト」(実力テスト)は、2年生だけ2月5日に延期します。

(なお、1年生は明日テストをする予定ですが、出欠状況をみて、場合によっては2月5日に延期することもありますので、月曜1〜6限の授業の準備もしてくるように連絡しています。)



1年生は、今日の6限に研究授業を行いました、
1A 社会 、1B 国語 、1C 数学、1D 理科、1E 技術の5クラスを、三中の全教員が分かれて参観して、研究しました。

研究は、少し専門的になりますが、「自己有用感、自律性、関係性をもとに学びあいのある授業により、自分から学習に向かえる生徒を育むことができる」という研究仮説に基づき、研究授業を行い、授業後に授業者と参観者が協議をするというものです。

個別学習ではなく、集団で学習できる学校という場であるからこそ、学びあいのある授業ができます。


さらに、地域では、本日は西南生涯学習センター(旧西南公民館)の内覧会があり、私も見学に行ってきました。

建て替えをしたので、最新の設備が整っています。

ホールには、グランドピアノがありました。3階のフィットネスルームでは、片面が鏡張りでダンスの練習に使えます。

すべてが新しく、快適に、地域活動での活用ができます。







自分を生かせる道を選らぶ

2018年01月29日 15時21分21秒 | 教育・子育てあれこれ


私は経験上、思うのですが、子どもが「私は将来、これをしたい」という意志をはっきりと主張するときは、自分の力を発揮でき、自分をいかすことができると強く思っている証であると。

「飛行機の整備士になりたいので、高校は普通科には行かない」と中三の男子生徒が言い出しました。

親御さんは、高校は普通科に行き、一流大学に行かせたいという願いをもたれていました。

親子のあいだに葛藤が生じました。

今まで、親の言うことには従ってきた子が、頑固に自分の考えを通そうとする態度に、親御さんも戸惑い、びっくりした様子でした。

でも、結局は子どもの希望を聞き入れ、その子は山梨の航空高校に行きました。

ただし、親が息子の進路選択を応援し、喜ぶようになるまで半年かかったそうです。

5月に息子がいい出し、ちょうど進路の懇談になる11月ごろに、子どもの選んだ道を心から祝福して喜ぶようになったとき、親子の対話が違ってきたそうです。

幼いころから、かわいがられ、学校では上位の成績。親は当然、子どもに期待をかけます。

とくに、普通科志向が強い豊能地区です。「いい普通科の高校」に行かなければならないことで、子どもが受けていた重荷は、親が思う以上だったかもしれません。

しかし、子ども自身が、自分のやりたいことや自分の力を発揮でき、自分をいかすことができる場所は、普通科でないと感じたとき、葛藤となりました。

あとで、親御さんが次のように述べられていました。

「今まで家庭にはあの子の落ち着く場所(=居場所と言い換えましょう)が、なかったのだと思いました。」

自分の生き方を選び、その生き方を親に認めてもらえた子は、家庭に居場所をもち、親子の対話もうまくいくようになります。

自転車事故を防ぐ

2018年01月28日 10時32分46秒 | 教育・子育てあれこれ



本日、箕面文化交流センターで、箕面市PTA大会(研究交流会)が開催されました。

内容は講演会で、自転車事故防止と箕面市の災害備蓄についてでした。

箕面市での自転車事故発生状況は、平成25年175件、26年197件、27年136件、28年125件と、減少傾向にあります。

これは、市の自転車事故防止の取り組みが、功を奏していると考えることができます。

「箕面事故自転車安全利用条例」では、危険な運転をしている中高生には、警察が指導警告しており、保護者にも通知することになっています、

実際、警告されている中高生が毎月います。



私は、前任校で教頭のとき、8年前のことです。自校の生徒を自転車事故で亡くしました。

親御さんの受けられた衝撃と悲しみは、筆舌に尽くしがたいものであったのはもちろん、学年の生徒の悲しみや動揺もはかりしれないものでした。

こんな悲しみは、二度と繰り返してはならない。
強く思います。

自転車は、三中の子にも安全に利用してほしいと思います。

約7割の自転車事故が交差点で起きています。交差点での安全確認が重要だと箕面市も言っています。

自転車に乗る中学生も、車を運転する保護者の方も、交差点での安全確認をいま以上にお願いします。

いまは心身を休ませる時期

2018年01月27日 17時01分26秒 | 教育・子育てあれこれ


1月20日・22日と不登校の生徒についてブログに書きました。

今日は、それらの続きです。


わが子が不登校、子どもが学校に行かなくなると、親としては心配ですし、悩みもします。

三中の親御さん対しても、その心中を察すると、私にはその悩みや迷いが伝わってきます。

なぜ学校に行けないのか。それを子どもに問うべきなのか。

このまま休ませてもいいのだろうか。

なんとしてでも行かせるべきなのか。

こんな状態が続いたら、この先どうなるのか。

不登校のお子さんの親は、多かれ少なかれ、誰もがそう思われるのではないでしょうか。

でも、私があえて言うならば、いちばん悩んでいるのは、じつは子ども本人なのです。

親の悩みは当然ですが、親子がともに悩んでいたら、家庭が重くなりがちです。

お互いが、ちょっとした行き違いで、問題が複雑化することにもなりかねません。

まして、子どもは、親を心配させているのは自分のせいなんだ、と思ってしまいます。


子どもは自分を責めると、自分のことが嫌になり、悪循環に陥ります。

困った問題に直面したときには、親はつとめて考え方を転換してしまうのがいいと思います。

思春期の、ただでさえ子どもが迷い、悩みやすい時期。

さまざまな矛盾を感じやすい子どもの世界。

勉強ができるかできないかで、まわりが子どもの価値を決めかねない風潮。

子どもの誰もが疲れます。

この子は、そのような軋轢(あつれき)から、いまは身も心も休ませている。
ならば、少し休むのもいいか。

難しいかもしれませんが、これぐらいの考えかたをしたほうがが、きっと子どもには好影響になるはずです。

そのようにしていると、あるとき、学校に行きだす道が開けてくることにつながる場合があります。

私が不登校生徒をもった学級担任の経験上、そう思います。

自分の将来を考える学習

2018年01月26日 14時58分07秒 | 教育・子育てあれこれ






今日は、5・6限に、1年生は福祉体験学習を行ないました。

シニア体験、白杖体験、点字体験、要約筆記体験、介護体験、清拭布作り体験、子育て親子とのふれあい体験。

どのクラスも、この6コースに分かれて、実際の活動を体験しました。

また、全てのコースに、講師の先生に来てもらい、現場での最前線のお話をしてくださいました。

それを聴いて、生徒たちは実際の体験をしました。


私自身は、お父さんの最期までを見送ったときのの介護、ヘルパーさんへの感謝の実話を聴いて、涙を流していました。

生徒たちにも、しっとりと話が染み込んでいたようでした。


いま、「介護離職」が少しずつ、社会の課題になり始めています。

いわゆる「団塊世代」に当たる人たちは、人数が多いうえに、介護が必要となり、その子どもたちが介護をするケースが増えることは確実です。

私も先日、家族の付き添いで病院に行きましたが、高齢者の患者さんが増えたというのが実感でした。

介護休暇等な制度が十分に整っていない、職場では介護と就労の両立ができず、やむなく仕事を辞めざるをえない人が増えてくるでしょう。

東京都の場合、都内に住む75歳以上の高齢者の4人に1人が要介護になるという時代がもうすぐやってくると聞きました。

介護は、育児とちがい、いつ終わるかがわからないので、介護が長引くと、退職を余儀なくされます。

2011年には、介護を理由に退職した人は10.1万人でしたが、2020年代には介護離職がもっと増えます。

いまの中1が、社会に出る2020年代後半には、労働者が足りない状況に加え、介護離職の課題が重なってくるだろうと予想されます。

人は一人では生きれません。助けあい、支え合い生きていくものです。


今日のシニア体験や介護体験などは、そのような時代を生きていく三中生にとって、学びある学習になることでしょう。

その一方で、将来、結婚して子どもをもつ生き方を選ぶ三中生もいるでしょう。



子育て体験では、子育ての楽しさ、親子のふれあいを一足先に体験して、自分の将来を思い描くきっかけにもなるかとも思います。

今日の学習が、1年生にとって、社会の課題と自分の近未来を考える学習になると、私は考えています。

冬の1日

2018年01月25日 15時42分25秒 | 教育・子育てあれこれ




いま、2階渡り廊下には、1年生から3年生の、年賀状が張り出されています。

今年も年賀状コンクールを行なっています。

今年の干支の犬をあしらった作品が多くなっています。

戌年の干支の特徴は、勉学好きで、努力する人が多いという傾向があると言われます。

他者と人間関係をつくるのが、上手な人が多いというのも戌年の人の特徴です。

このように考えていくと、一つの学年には同じ干支の生徒が集まるので、学年の生徒の傾向は干支が影響するかもしれません。

りりしく、たくましい子が多いのは辰年(龍)=いまの高2、慎重で責任感の強い人が多いのは酉年=いまの小6、優雅でオシャレな子が多いのは巳年(蛇)=いまの高1というように。

もちろん、科学的根拠によらないきめつけはだめですし、早生まれの生徒は違う傾向が見えるかもしれません。

ただ、全般的・一般的傾向としては、関係するのかとも、ときどき考えたりします。

何はともあれ、力作の年賀状デザインが今年もそろいました。

学校に来られた保護者の方は、ぜひ子どもたちの作品をご覧ください。


なお、2階の渡り廊下には、年賀状デザインのほか、2年の書道作品、1年の冬をテーマにした詩も展示しています。




さらに、今日は新入生入学説明会を、体育館で行ないました。いまの小学6年生は、三中の47期生になります。

今日はことのほか、寒い日でしたが、大勢の保護者がお集まりいただき、説明を聞きながら、4月からの学校生活のイメージを膨らましておられたようです。




さらに、今日は3年生が、私立高校の出願に行きました。

学校ごとにまとまり出願してきて、受験番号を報告しに三中へ戻ってきました。

入試日は2月10・11日です。
合格を祈っています。


子どもをみる多様なまなざし

2018年01月24日 20時02分33秒 | 教育・子育てあれこれ


幸田露伴の『五重塔』をご存知でしょうか。

あらすじは、

のっそりで頭の働かない十兵衛が登場します。

彼は、世間から気のきかない人として、軽く見られていましたら、

しかし、彼の大工としての腕は天下一品で、ある機会があり、五重塔を建てることを命じられました。

その彼が五重塔を完成させたあとに、大きな嵐がやってきました。

塔が潰れるのでないかと心配した人々が集まってきます。

しかし、十兵衛は動きません。「おれの建てた五重塔が潰れるはずない」と自信を持っていました。

結果、塔はビクともしませんでした。

このように、気はきかないのっそり十兵衛ですが、卓越した建築技術を持っていました。


日本には、昔からこのような人を認める土壌や価値観がありました。

しかし、高度経済成長期に、人を認める基準が「勉強ができるか、できないか」という一本に集中するようになってしまいました。

発達障害の人は、学習上の課題を示すことがありますが、たとえば絵を描くと特異な才能を発揮する場合や、一つのことに集中するエネルギーを発揮する場合があります。

これだけでもわかりますが、人には多様な能力がありながら、成長するにつれ、「勉強ができるか」というワクにはめられ、自由な自己表現ができなくなってしまうのは残念です。

マイナス面ばかり言われ続けると、子どもの自己肯定感が下がり、自分への評価は低くなるばかりです。

私たちが考え直すべきことは、その場合の自己評価は、周りの人の価値観に基づくまなざしにより、本人に生まれているということです。

だから、私たちは「勉強ができるかできないか」だけでない、多様な価値観で人を見るべきなのです。

もちろん、学習に一生懸命に取り組み、勉強ができるようになろうという意欲や態度は、どの子にも必要ではあります。

でも、勉強以外にこの子には、こんないい点がある。

そのような、さまざまな価値観、多様なまなざしで子どもを見ていきたいと考えます。

勉強も大事ですが、勉強以外にも、その子のもつエネルギーを将来にどう役立てていくかという考え方で、子どもを見ていったほうが、ずっとポジティブになれます。

火の上の氷

2018年01月23日 13時24分01秒 | 教育・子育てあれこれ



人は、生きていると、他者に対する憤りや腹立ち、ときには憎しみという感情から逃れにくいときがあります。

大人なら仕事上のことで、中学生なら学校生活のことで、そのような感情が起こることもあるでしょう。

しかし、これらの感情は、自分の中から取り出して、捨ててしまわないと、かえって自分が苦しくなり、すべてにおいて否定的に自分のまわりの環境を見ることになるかもしれません。

火の上の氷は、やがて溶けていきます。負の感情も、火の上にある氷のように溶けて消えていくものです。

ちょっとでも早く立ち直り、マイナスの気分から立ち直りたいものです。

「恨みも 憎しみも 火上の氷」

「二日しか行けなかった」か「二日も行けた」か

2018年01月22日 09時33分49秒 | 教育・子育てあれこれ



1月20日のブログ、「悩みの循環から離れる」の続きです。

私は思うのですが、不登校の子には、できるようになった小さな変化を認めていくことが大事だと。

ずっと学校を休んでいた子が、週に二日だけ登校できるようになった。

毎日登校できることから見れば、「二日しか行けなかった」となります。

しかし、「二日も行けてよかった」と考えるなら、子どもにとっても親にとっても救われた気持ちになります。

「今日は学校に行こう」と家を出たが、途中で引き返してきた。

学校は、「欠席」になります。しかし、行こうとして途中まで行くことができたと考えると、明らかに前進しています。

本人が行こうとした変化こそが重要なのです。

このことを認めていくべきなのです。認められることは、小さくても本人の自信につながるでしょう。

不登校の子には、スモールステップが必要です。

そして、このスモールステップができたことを言葉にして、子どもに伝えます。

子どもが、どうがんばったかを認識させないと、また週に一度も行けなかったとき、サポートができなくなります。

子どもが、不登校を脱するために、たどってきたプロセスを自分で自覚できているなら、必ず次に活かすことができます。

「一印入魂」

2018年01月21日 23時47分33秒 | 教育・子育てあれこれ




今日で、3年生の私立高校入試の願書を、ほぼ見終わりました。

1枚ずつ不備がないかを、細目にわたって精査します。

生徒名、住所、生年月日、志望学科(コース)、専願・併願の区別、脱字、記入漏れ、写真、保護者印、スクールバス利用、家庭通知用封筒の宛名などを確認します。

そして、これでOKとなると、最後に校長印を押します。

角印に朱肉を付け、

「合格するんやで!」

私の願いと魂を込めて、中学校名・中学校長欄の末尾に角印を押します。

これを押すと、志願書はいつでも出願できる状態になります。



さて、三中でも、徐々にインフルエンザが流行ってきています。

とくに、3年生は、これからの時期、体調管理につとめてくださいますよう、お願いします。

「慣れ」に溺れない

2018年01月21日 09時08分52秒 | 教育・子育てあれこれ


故やしきたかじんは、ずっと前にMBSのラジオ番組を担当していました。

そのとき、彼が話していたエピソードが印象に残り、私は今でも覚えています。

たかじんさんは、歌手でデビューしたが売れない時期が続き、もう歌手をやめようとしていました。

そんな時、たかじんさんには初めてとなる、大阪のフェスティバルホールで出演し、歌を歌う機会がありました。

今でもこそ、大阪城ホールをはじめとして、さまざまなホールやアリーナがありますが、その当時はフェスティバルホールで歌えることは、歌手の憧れでした。

それに出演するまではやめないでおこうと思いとどまっていました。

その売れないころに、付き合っていた親友が笑福亭鶴瓶でした。

お金がなく、奈良県で一つのシュークリームを、二人で分け合って食べたこともある、たかじんさんと苦労を共にした仲だったそうです。

以上の話を、かなり前ですが、MBS「ヤングタウン」で、たかじんさんが語っていました。




さて、そのことはさておき、その鶴瓶さんにまつわるエピソードを、今日は紹介します。

鶴瓶師匠が銀座の高級クラブで飲んでいたときの話です。

何しろあの特徴的な風貌です。とても目立つので、誰もが「ああ、鶴瓶さんだ」とわかります。

すると、「近づきたい人」から、鶴瓶さんの席にシャンパンの差し入れが入ります。

「これは?」

「あちらの方からです」

その世界ではよくある話だと聞きます。

しかし、師匠は頑として受け取らないそうです。

ただし、差し入れを断るだけでなく、ニコニコしながら言います。

「どうもありがとう。でも、ボクは芸人として自分のお金で飲むことにきめているんです」というだけでなく、握手やサインをして、相手のことをフォローするそうです。

お金に関することにはきちっとしたうえで、相手への気遣いを忘れない。

師匠の人柄が伝わってきます。


お金に溺れない態度が立派だと思います。

「慣れ」は惰性を生み、人を変えてしまうと思います。

笑福亭鶴瓶にしても、明石家さんまにしても、私が高校生の頃からずっといままで、40年間も第一線で活躍し続けています。


それには、それなりの理由があるのだと感心します。

初心を忘れずにいきたいと思います。










悩みの循環から離れる

2018年01月20日 10時17分53秒 | 教育・子育てあれこれ


多くの不登校の子どもは、学校に行くことができないことに悩んでいます。

ただそのことだけに悩んでいるのではありません。

学校に行けないことで、親が心配しているだろうと思い、悩みがさらに深くなります。

(この意味で、親が「いまは体とこころを休めているとき。すこしぐらい行かなくてもいい」と思えると、子どもは楽になれますが、ここではそれは置いておき、子ども本人についてだけ述べます。)

そして、深く悩んでいる自分が好きでなくなるというように、追いつめられていくこともあります。

それをどうすることもできないという、自分が腹立たしく思うという循環に入り、身動きできず立ちすくんでいる状態であるとも言えるでしょう。

つまり、悩んでいる自分にまた悩むという循環になっています。

この循環は、たとえるなら、糸がからまった状態です。

こんなときは、始まり、つまりことの発端に戻ります。すなわち、自分を好きでなくなったきっかけに立ち戻ります。

自分を好きでなくなったきっかけは、学校に行けないことにあります。

とするならば、どうしたら学校に行けるようになるかということだけを考えればいいのです。

1時間でもいい、行けるだけ行こうとか、遅れてでも行ってみようなど、できそうなことから始めればいいのです。

また、学校に行けないという発端が、そもそもそれほどよくないことなのかを考えてみるというように、きっかけだけに視点を置き、解決方法を考えみることが大切です。

これができれば、悩んでいる自分にまた悩むという循環から離れることができます。








学校給食は、その国の食文化

2018年01月19日 17時58分16秒 | 教育・子育てあれこれ




いま、2階渡りローカの給食コーナーでは、「給食の歴史」、「世界の給食」の二つの展示を見ることができます。

わが国の学校給食は、時代とともに変化して、充実してきました。

わたしの子ども時代は、昭和の給食でした。小学1、2年生のときは牛乳が入る前で、脱脂粉乳を飲んでいました。表面には膜が張り、思い切って飲み込んだのを覚えています。

小学校に入る前は、ご飯だけを家から持って行ってました。

その頃は、まだ、第二次世界大戦後の栄養が足りない時期の余波が残ったおり、オレンジ色の肝油ドロップが配られいました。

今の給食の美味しさと比べてみると、隔世の感があります。



さて、それでは、世界の給食はどうなっているかは、「世界の給食」の展示でわかります。

国旗をめくれば、その国の給食の様子がわかります。

学校給食で、その国の食習慣・食文化がわかります。



好感と共感の面接練習

2018年01月18日 18時06分03秒 | 教育・子育てあれこれ


本日より、3年生の私学入試に備えた面接練習が始まりました。

本番の面接は、高校によって個人面接の場合と集団面接の場合がありますが、練習は6人1組で行います。

模擬面接官は、私と中教頭、生徒指導担当安田の3人が担当して、3部屋に分かれて行いました。

今日は3年A組だけが、練習しました。

入室の前にノック→一歩入り、「失礼します」会釈→席の前まで進んで立つ→面接官の合図で、「よろしくお願いします」

どの子も、緊張した面もちで、服装を正して面接に臨みました。


「箕面市立第三中学校は、どのような学校ですか?」

「中学3年間の思い出で、いちばん印象に残っていることは何ですか?」

「なぜ、本校を受験しようと決めましたか?」

「どのような高校生活を送りたいですか?」

などの質問に、順番に答えていきます。

面接練習をすると、私は毎回のことですが、一生懸命に自分のことを伝えようとする15(14)歳の態度に、すがすがしさと好感・共感を覚えます。

私が、この子たちに伝えられることは、精一杯伝えようという気持ちになります。

受験というものを、生まれて初めて経験する子もいます。

爽やかな心地で、「どうか、がんばってきなさい」と願わずにはおれません。