箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

メンタルを病む教員

2024年12月31日 06時41分00秒 | 教育・子育てあれこれ
2023年度に精神疾患で休職した全国の公立小中高校、特別支援学校などの教員は、前年度と比較して580人増え、7119人となりました。

これは今まででいちばん多い数字です。過去最多を更新しました。

2024年度はさらに増えているでしょう。

休職した要因をみてみると、児童生徒の指導や職場の人間関係が心身の負担になっている状況が浮き彫りになりました。


もともとメンタルで休職する人の割合は、民間企業より学校のほうが多いのです。337135入ってません。

多様な子どもへの指導や職場の対人関係の難しさ、事務仕事などの多さが主な要因です。

わたしは今の学校は、社会からの要請を受け、「こんな学力をつけなければ」、「こんな力をみにつけてほしい」と求められ、さまざまな業務を担い過ぎだと感じています。

「あれも、これも」と学校に期待されるのは、もうやめにして、学習指導と生徒指導、集団づくりに集中できる、シンプルな仕組みになるのが望ましいのです。




光と影 喜びと悲しみ

2024年12月30日 06時52分00秒 | 教育・子育てあれこれ
一昨日のブログで.わたしは「笑顔は大切」といいました。

そして、昨日のブログでは一転して「笑ってばかりいられない。泣くことが生きること」といいました。

泣いて、悲しみをとことん味あわなければ、本当の喜びは生まれてこないのです。

悲しみとは乗り越えられないものであり、その悲しみとと一生つきあっていくこと。かなしいけれど、それでも前を向いて進んでいくことが生きることです。

とことん悲しんで、泣きます。それによって整理のつかなかった気持ちが浄化(カタルシス)され、気持ちを整えて、生命力が湧いてくるのです。

それでは、絶望のどん底にあり、深い悲しみの中に人があるとき、自暴自棄にならないために、どうすればいいのでしょうか。

それは、今日1日をしっかり、精一杯に生きていくしかないのです。

明日が見えなくても、今日という1日をしっかり生きることが肝要なのでしょう。

今日1日を喜ぼうと心がけて過ごすこと。

たとえば、わたしなら今日はいい授業ができ、学生の反応がよかった。

このように、ちよっとしたことに喜びます。そのような喜びを続けるのです。

ところが、それにも慣れてくると喜ばなくなります。

そこで、今度はちよっとしたことに悲しむようにします。

「先生の今日の授業は、ちよっと理解しにくかった」という感想に悲しみます。

そうこうしているうちに、喜びも悲しみもどちらも事実だとわかるのです。

そして、喜ぶことも悲しむことも、両方が大切なのだと思うのです。

つまり、喜ぶと悲しみは、表裏一体であり、光と影の関係にあるのです。

どちらか一方が大事というのではないのです。

喜びや笑いがあって、それと同じだけの悲しみや涙があるのです。

そのように考えると、今日1日を乗り切っていくことができるように思うのです。

笑うことより、泣くことで生きていく

2024年12月29日 07時38分00秒 | 教育・子育てあれこれ

昨日のブログで、わたしは「笑顔は大切」といいました。

今日は、それには矛盾することを述べます。



さて、能登地方の地震からまもなく1年になります。

被災した人たちのことを思うと、この令和6年はほんとうにたいへんな年だっただろうと思います。

大きな地震で被災したうえに、豪雨にも見舞われ、たくさんのものを失ってしまった人たちです。

本来、人の不幸・不運、悲しみや悩み、不安は自分の責任ではないところから襲ってくる
からこそ苦しいのです。

どんな逆境にあっても、笑顔を忘れずに立ち上がり、前を向いて進んでいける人もいるでしょう。

でも、思い詰めて、心が折れそうになったしまう人もいます。

そのような人に、「いつも笑顔でいましょう」「笑っていよう」とは言えないものです。

笑顔はともかくとして、いまの日本は笑いすぎです。

TVでは出演している人が大笑いして騒いでいます。

とくに、最近はグルメの番組が多く、出演者が笑顔で食べて、ウケのいいコメントをどう発するかに必死です。

笑顔や笑いが充満している時代です。

研究者によれば、もともと日本民族はよく泣く性質をもっていました。

泣くのは、嬉しいにつけ、悲しいにつけ、よく泣いたのでした。

ところが、最近では、人前で泣くと怪訝な顔をされることが多くなりました。

泣くことによって、心が解放されて、気持ちが新たになるという効用があるのです。

テレビで出演者が大笑いしているのを見て、悲しみや苦しみを一瞬は忘れることができるかもしれません。

しかし、それは本当の意味で気持ちを明るくしてくれる笑いではありません。

表面上の笑いで、悲しみから目をそらそうとしても、直面している問題はまったく変わらないのです。

むしろ、泣いて、悲しみをとことん味あわなければ、本当の喜びは生まれてこないのではないかと思います。

そして、よく人は「悲しみを乗り越えて」と言いますが、わたしは悲しみは乗り越えられないと思うのです。

絶望、悲しみを感じながらも、一生その悲しみとつきあって、それでも前を向いていく。

それが生きるということではないでしょうか。

笑顔は大切

2024年12月28日 09時38分00秒 | 教育・子育てあれこれ
私たちは普段気に留めていないことが多いですが、自分の表情に無関心なことが多いのです。

楽しいことやいいことがあれば笑うのは当然です。

でも、そんなことがなくても、相手のことを思い、笑顔で接すると、相手はもちろん、周りの人たちも笑顔になっていきます。

笑顔は「伝染」して、場の雰囲気が和やかに、明るくなります。

反対に、難しい顔やしかめっつらをしていると、雰囲気は悪くなるのです。

縦割り行政の解消か望まれる

2024年12月27日 06時32分00秒 | 教育・子育てあれこれ
私は教員36年間の間に2年間、また定年退職後の5年間を教育行政(教育委員会)に勤めました。

その経験を通して痛感したのは、行政の縦割り体質の弊害がずっと解決されていないということです。

職員は、自分の属する部署の仕事は鋭意取り組み、その部署の専門性を高めていきます。

しかし、同じ階にいる別の部署がどのような仕事をしているかをほとんど知らないのです。

となりの部署がどんな成果をあげているか、またどんな課題に直面しているかがほとんど知らずに、建屋の同じ階で教育行政の仕事をしているのです。

少なくとも学校では、そのような問題はあまり見当たりません。

一人の学級担任が、子どもが不適応を起こして関わりだすと、家庭のことが見えてきて、その子に関する情報が、しくみとして多くの職員間で共有されます。

しかし、行政では、「隣の人はなにをする人ぞ」で、わからないことが多いのです。

そのことは、教育に限ったことではなく、役所の縦割り行政の弊害として、どこの自治体でも多かれ少なかれ指摘されることがあります。

たとえば、はたらく女性が自分の子の子育てと親の介護の両方を抱え、その重い負担に苦しんでいても、相談窓口が異なり、子育て部署は子育てのことしか対応できず、介護の支援対応まではできないのです。


その逆も同様です。


そのように、課題が複合的に絡み合う、いわゆるダブルケアの課題に直面している女性を支援する公的支援の手立てが見つかりにくいのです。


複合的な課題の解決には、総合的な対策が必要というのは、支援の鉄則です。

縦割り行政の解消は、ぜひとも解決されなければならないのです。

地方自治体のモデル 鳥取がアツい

2024年12月26日 11時22分00秒 | 教育・子育てあれこれ
わたしは小学校4年生の夏に、家族旅行で鳥取県へ連れていってもらいました。
 
鳥取砂丘では、砂漠上をラクダに乗る体験をしました。

それ以来、鳥取県とはなじみがあり、身近に感じるのですが、全国的に見ると、関東ではとくに鳥取はどこにあるか知らない人が多い県として有名です。

なかには、となりの島根県と区別がつきにくい県として有名です。

そんな鳥取県ですが、いま東京一極集中が続くなかで、人口減少の問題に取り組む自治体としてさまざまな取り組みをしています。

現在、東京以外の都道府県はどこも人口が減っています。

鳥取県も人口が減っていますが、じつは出生数は伸びています。2022年は全国で唯一、前年を上回りました。

小児医療費や第3子以降の保育料を無償化し、全国に先駆けての不妊治療費助成により、40歳以上や多子世帯の出生数が増えました。

女性が働きやすい職場づくりに関しては、鳥取県庁の女性管理職比率は4分の1を超え、全国でトップなっています。
 

今後も育休取得の促進や家族を介護する職員のサポートに力を入れていく施策を予定しています。


2013年には全国で初の常設型住民投票制度を盛り込んだ「県民参画基本条例」を作りました。大事な問題はインターネットで県民にアンケートをして判断しています。


人口53万人という、全国でいちばん小さい県だからこそできることがあるのでしょうが、いまや地方自治のモデルになる県です。




問題が噴き出す日本

2024年12月25日 07時59分00秒 | 教育・子育てあれこれ



能登豪雨をはじめとして、今年も多くの異常気象による被害が出ているのが日本です。


日本にとって、気候変動対策は待ったなしです。


そこで、原発事故の反省を生かし、再生可能エネルギーへの転換でエネルギー自給率を上げる政策を打ち出すべきです。


いま、路線バス会社が利用者減による赤字拡大、運転手不足から、バスを走らせる路線を縮小しようとしています。


路線バスがなくなると、自動車の利用が増えますが、ここでも環境問題を避けて通れません。高齢者による事故多発から、運転免許返納が勧められていて、路線バスの代替とはなりません。


人口減、公共交通縮小、環境問題など、問題が噴き出しています。



それなのに、こうした問題への政策はほとんど政治の議論になりません。


そうやってどんどん時間が過ぎていくことに、他人事でなく焦りを感じます。


他者との交流で感情が動く

2024年12月24日 06時05分00秒 | 教育・子育てあれこれ


人とひとのつながりというものを考える時、今の時代はSNSを抜きにしては考えられなくなっています。

実際に顔をあわせなくても、交流ができます。

それを「つながり」と呼ぶならば、現代人は一昔前の人びとよりも、たくさんのつながりをもっていることになります。

わたしの子どもの頃は、母親は夕方になるととなりのお母さんと、自宅前の外でひとしきり世間話をするのが常と言っていいほど、ほぼ毎日過ごしていました。

たくさん食べ物があるときは、「おすそ分け」として、あげたりもらったりしていました。

また、スマホがなかった頃は、子どもたちは外で遊ぶのが通常でしたので、近所の子どもたちが入り乱れて遊んでいました。

わたしの小学生の頃の遊びグループは異年齢集団であり、上から下まで5つの学年の子で構成されていました。

いいことも悪いことも一緒に体験して、そのなかで人間関係を学んでいました。

しかし、半世紀が経つ間に人間関係は、大きく変わってしまいました。

今は、第一、少子化で近所にあまり子どもがいません。

スマホがあれば、たいていのことができます。

買い物に出かけなくても、ネット注文で手に入ります。

家で仕事をすることも可能になりました。

それが「便利になった」と考えることができますが、同時に個人で生活が完結してしまう環境が生まれたと言えます。

その結果、他者と出会い、顔を合わせて、交流さしたり、ふれあう機会が激減しているのです。

そうなると、人間関係を学ぶことができにくくなります。

しかしながら、学校や職場では、当然のごとく他者との円滑な意思疎通や協働が求められます。

その意思疎通や協働にとまどう人が、以前より増えているのが、今の学校であり、今の社会であるのです。

不登校の増加やひきこもり、職場うつに陥る人が多いのも納得できます。

今は、人と人が集う機会を意識してつくらなければならないのです。

学校でなら、仲間づくりの取り組みや集団で行事をつくりあげる取り組みは、ますます大切になります。

社会でなら、実際に顔をあわせて、食事したり、ハイキングをしたり、趣味の活動をしたりすると、自然と会話が生まれます。

他人といっしょにいると疲れるという人もいるでしょう。

たしかにそういった側面はあるでしょうが、一人で孤独に、孤立して過ごせるものではありません。

話すのが苦手でも、他者の話に耳を傾けるだけでも、人と接する機会をもち、増やしていくことが、自分の世界を広がることになります。

見たり、聞いたり、話したりしているうちに、おもしろい、きれいだ、おいしい、かわいいなどほ感情が生まれます。

つまり、人と交流することで、感情が動くことが大切なのだと思います。

努力する人にはお金を出しましょう

2024年12月23日 06時15分00秒 | 教育・子育てあれこれ
奨学金のあり方が、日本とアメリカでは全く違います。

一言でいえば、日本の奨学金は中途半端です。

日本の場合、奨学金は給付型が少なく、貸与型がほとんどで、大学卒業してからも、返還がついてまわります。

学びたいという向学心の高い人が、将来の返済に苦しみます。

しかし、アメリカは努力する人には、お金を惜しみません。

それがアメリカという国です。お金のめどが立たなない人でも努力する人を応援するのを惜しまないのです。



将来の居場所づくりに関係する男性の育休

2024年12月22日 06時24分00秒 | 教育・子育てあれこれ

2023年度の男性の育休取得率ははじめて3割を超えました。


少し前までは1割程度でしたので、少しずつですが男性の育休をとる人は増えてきています。


でも、まだ半数以上がとらないというのが現実です。


それはなぜでしょうか。


▪️収入を減らしたくなかった

▪️職場の理解がなかった

▪️自分にしかできない仕事があった

▪️業務が忙しい

などの理由を答えています。


育休をとった男性たちも、収入が減ることや職場での引き継ぎがたいへんとは、たしかに言います。


しかし、育休をとってよかったと口をそろえて言います。


育休が明けても、要領よく仕事をこなして早めに帰宅するなど、積極的に子育てをしているようすがうかがえます。


育休取得で生じる影響は業務の引き継ぎなどのたいへんさはあったとしてと、一時的なものが少なくないのではないでしょうか。


男性の仕事一辺倒は収入は安定するかもしれませんが、あとになって子育てにかかわる経験が少なくなり、後年になって家庭での「居場所」のなさに気づくことにもなりかねません。


仕事は一時的なものですが、家族関係はずっと続きます。


育休取得をためらったり、迷っている男性は、そのような点も踏まえ検討してみるといいかもしれません。




大人の力はどれくらい?

2024年12月21日 05時37分00秒 | 教育・子育てあれこれ

経済協力開発機構(OECD)が行う「PISA調査」は、国際的な子どもの学習到達度の学力調査として、とくに教育関係者の中で有名です。

その経済協力開発機構(OECD)はこのたび、社会生活を送る上で必要な大人の能力を測る「国際成人力調査(PIAAC)」の結果を公表しました。


それによると、日本の平均得点は前回(2011年)1位だった「読解力」と「数的思考力」が2位でした。


そして、今回初めて調査した「状況の変化に応じた問題解決能力」が1位となり、総合的にはトップ水準を維持しました。


なお、この調査では対象者の意識なども調べています


活満足度が高い人の割合は、日本は52%と最も低く、OECD平均の75%を大きく下回りました。


現在の職業に対して自身のスキルが不足していると回答した25〜65歳の人は29%で、そのうち42%がITスキルの向上が必要と回答しました。


日本の大人の実態をあらわした調査として、注目に値します。




偉大な詩人

2024年12月19日 07時48分00秒 | 教育・子育てあれこれ

現代日本を代表する詩人、谷川俊太郎さんが11月13にお亡くなりになりました。


谷川俊太郎さんの詩は、わたしもよく中学生に紹介しました。


谷川さんの詩は抽象的な表現を避け、誰が読んでもわかる言葉しか使いません。


しかもセンテンスのシンタックス(統語規則)を壊さないのです。


シンタックスとは、文によってある考えを伝えるとき、一定の規則にしたがって語をつなぐことです。


たとえば、「母はきのう実家を出発し、わが家に帰ってきた。」は統語規則をまもっているので意味がわかります。


でも、「わが家は出発し帰ってきたきのう母は実家を」は意味が伝わりません。


また谷川さんの詩の最大の特徴は、書き手と詩の一体性です。


谷川さんは、自分は依頼を受けた時に詩を書く、仕事として詩を書いてきたと明言していた通り、いくつもの「私」が作品のなかで生きていました。



生きる
谷川俊太郎

生きているということ
いま生きているということ
それはのどがかわくということ
木もれ陽がまぶしいということ
ふっと或るメロディを思い出すということ
くしゃみすること
あなたと手をつなぐこと

生きているということ
いま生きているということ
それはミニスカート
それはプラネタリウム
それはヨハン・シュトラウス
それはピカソ
それはアルプス
すべての美しいものに出会うということ
そして
かくされた悪を注意深くこばむこと

生きているということ
いま生きているということ
泣けるということ
笑えるということ
怒れるということ
自由ということ   (以下略)


ご本人は亡くなっても、彼の詩は残り、深く味わうことができます。


女子にも社会を変える道が開かれること

2024年12月18日 05時35分00秒 | 教育・子育てあれこれ
首都圏の高校生の中には、東大をはじめとするいわゆる難関大学に進学することが当然のような環境の中で高校までを過ごしてくる人がいます。

それは、首都圏以外の地方の高校生の意識と明らかな違いがあります。

「別に東大をめざす必要はない」と学生も保護者も考えています。

その考え方はわが子が男の子であっても、女の子であっても、首都圏以外の地域の場合は共通してみられる傾向です。

そこにジェンダーバイアスがからんでくると、女子の場合は「なにも女の子が東大なんで行かなくても」という意識が、男子よりもさらに強くはたらくのです。

ここでわたしは、ぜったいに東大をはじめとする難関大学に、首都圏と同じように、地方の女子学生も進学するべきという価値を言っているのではありません。

東大の学生は男女とも自己評価がすごく高いのです。自分にはなんでもできるという気持ちで満ちています。

ただ、首都圏以外の学生が幼少期から周囲の環境や偏った意識の影響のため、自身の選択肢が狭められていることに気づかない状態で進路が決められていくのは問題だと考えます。

その末は、日本のリーダーに女性が少ないということに結びつくのです。

日本の社会が今より前進するためにぜったいに解決しなければならない社会の課題が浮き上がってきます。

社会に目を向ける学生たちが難関大学進学という選択肢を持ち、社会を変える力を蓄えることができるのが望ましいのです。









 




ガザの子どもたちに思いを馳せる

2024年12月17日 08時19分00秒 | 教育・子育てあれこれ
日本では、第二次世界大戦後に親を亡くした戦争孤児の問題が深刻でした。

それ以降は、交通事故で親を亡くしたり、自然災害で親を亡くしたりする孤児の問題として推移してきました。

しかし、海外に目を向けると、2023年10月にガザで始まったイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘から1年が過ぎ、孤児の問題が深刻になっていると聞きます。

正確な数はわかっていませんが、親を亡くした子どもが何万人といると考えられます。

多くの孤児たちが、街の中で爆撃から逃げ回っているのです。

日本では、子どもは当たり前のように学校や保育園や幼稚園に通い、家に帰るとご飯が待っている家庭がほとんどです。


ところが、ガザでは「あそこで死んだ人を見たよ」などと、子どもが日常的に話すような状況なのです。


そんな子どもたちが大人になったらどいうふうになってしまうのでしょうか


的外傷後ストレス障害(PTSD)は、日本の孤児の事例よりはるかに深刻です。


また、多くの子どもは戦闘開始後1年以上学校に通えていません。


学習機会の損失も、ガザの子どもたちは今後の人生で背負わなくてはならないのです。


私たちはガザの子どもたちにあまりにも無関心です。


まずはそのような子どもたちがいることを、日本人が知るべきです。