

三中校区では、8月5日に西南図書館を会場に、三中校区教職員夏季全体研修会を開催しました。三中、南小、西南小、せいなん幼稚園、桜ヶ丘保育所、瀬川保育園の教職員が集まり、いじめ解消をテーマに、研修しました。
龍谷大学のいじめ対策の研究者を招き、いじめをどう無くすかという講演を聞きました。その後、教職員は10のグループに分かれて、いじめを無くすため三中校区でできることを話し合いました。
その結果、三中の行っている「いじめZERO」を小学校にも広げよう、小学生はいじめZEROのロゴマークを入れたTシャツを作ろう、児童会と生徒会の合同子ども会議をもとう、いじめに対応できる学習を総合や道徳の時間にやろう、などの提案がグループから出されました。
2学期以降、この教職員のつぶやきを、全部はできないにしても、なんらかのカタチにしていきたいと考えています。
次に、三中についてです。
8月26日の始業式、夏休み中に部活に打ち込んだ生徒たちが、学校に戻ってきました。子どもたちはみんな、人間的なつながりを求めて学校にやってくるのです。
夏休みとちがい、やはり学校は生徒がいると、活気がでます。私自身も体育館に揃った全校生徒からエネルギーをもらうことができました。
一方、内閣府の調査では、1年間のうち、小学生から18歳までの子どもについて、子どもの自死が最も多くなるのは、1972年から2013年の42年間で、夏休み明けの9月1日が突出して高いという報告が、最近ありました。
この原因はいろいろ考えられるでしょう。いまの子どもたちは、仲良しグループのなかで気を使い、自分だけ浮かないように、自分の考えや意見を言うのを控え、仲間からドン引きされないようにけっこうな神経を使ってることが多くあります。
長い夏休みにはそのストレスから解放されていたのですが、またあの生活が始まると思い、緊張感が高まるということが原因かもしれません。
なおかつ、思春期は自分のことを真剣に見つめ悩む時期でもあります。そこで、いったん自分に自信を無くし、自己の存在意義をも考えられなくなるからかもしれません。
そこで、教職員にはその調査報告を示し、2学期の始まりには、とくに子どもの様子をよく見てほしい。なにかあれば早い対応と情報共有を学年で進めてほしいと伝えました。
生徒たちに対しては、始業式の話で、別の切り口で「孤独になっても、孤立はするな」と話しました。
孤独は自己を見つめ、振り返るために一人になることです。孤独になることは、仲間でつながり合うことと同じくらい大切です。
一人になって自分を客観視することにより、3年生ともなれば、たとえば「私って1年生の頃に比べ、けっこうあいさつするようになよね」といように自分の成長を感じることができます。
この中学生の気づきはじつに力強く、教職員は、だからこそ中学生と関わる喜びを感じることができます。
ただし、どうしても悩みが多くなる年齢です。中学生は悩むのが仕事といってもいいぐらいです。
孤独は自己を成長させるので悩んだらいいが、孤立してはいけないのです。孤立は人との関係を拒絶することです。
そこで、2学期の文化祭や体育祭で仲間どうしがつながる仲間関係を築いていきましょうと、生徒たちに呼びかけました。
保護者の皆様も、ご多忙とは存じますが、どうかつながりあう生徒たちの様子を見に来ていただけますようお願いします。
また、子どもだけでなく親や大人が孤立しないことも大切と考えます。
子育てに悩みや不安が少ない親御さんは、知り合いや友人、自分の親など、家族以外の人との人間関係を保っておられることが多いようです。
現代のように、少子化・核家族化が進んだ時代では、子どもを育てる環境や条件は、親御さん自身が求めていかないと実現しないのかもしれません。
そこで、地域の役割が重要で、三中校区で行われている活動に敬意を払うとともに、つながり合う大人の力をあわせ、今後とも温かいご支援を学校にいただけますようお願い致します。