子どもに情報を提供するのは、親の役割です。
あるアイドルがインタビューを受けて、話しているのを聞いたことがあります。
「もともと、なぜオーディションを受けたのですか」とインタビューアーが聞くと、
「こんなオーディションがあるけど、受けてみない?と母親に言われて、受けてみたら合格しました」と、本人が答えていました。
これを聞いて、本人の意思よりも、娘をアイドルにしたいという母親の願望でアイドルになったという点で、もとは本人の希望でないから、母親の「やらせ」だと解釈する人もいます。
でも、そうでしょうか。きっかけはどうであれ、「今」が大切なのです。本人が納得していて、アイドルの生活を楽しみ、今が充実しているなら、それで十分ではないでしょうか。
そもそも、子どもが手に入れることのできる情報は、量的にも質的にも限度があります。そこで、親が子どものもっていない情報を手に入れ、子どもに提供するのです。
また、子どもにはないものの考え方や見方も伝えます。
これは、命令したり、強制したり、強要しているのではなく、子どもが選ぶ選択肢を増やしていることなのです。
もし、「受けてみたら?」と勧めてみて、子どもが「いらないよ」なら、引き下げます。
習いごとにしても学習塾にしても同じで、親は押し付けにならない言い方で、意見や考えを言うことが大切です。