私たちには、相手の行動の原因を、その人自身に求める傾向があります。
相手の行動だけにフォーカスして、その人の気持ちや自分との関係をイメージして、相手に原因を求めてしまうのです。
これを、心理学的には「対応バイアスがかかる」といいます。
具体的に言います。
LINEで「既読」になっているのに、相手から返事や返信がないとき、悶々とする人がいます。
わたしにも経験がありますが、「あのメッセージが、相手の気に障ったのか」とか「相手はわたしのことを嫌っているのでは」とまで思ってしまうのです。
既読スルーになっているのは、読んだけれど、あとでじっくり返信しよう、今はちょっと忙しいからなど、またはそう思っているうちに返事を忘れていたという事情があるのかもしれません。
なかでも、既読スルーが気になるのは、相手が自分にとって、「重要な人」である場合、既読スルーされると、ますます気になります。
中学生の場合、「スルーされた」と、友だち関係のトラブルになることもあるほどです。いじめにつながることも実際にあります。
相手の心理を過剰に読みすぎないこと、考えすぎないこと、気にしないことが、精神衛生上いいようです。