子どもは中学生になると、小学生の頃とはちがった態度を見せることがよくあります。
親の戒めの言葉に反抗し、言葉もきつくなり、ときには、いわゆる「憎まれ口」を言う場合もあります。
その態度に対して、親はつい腹が立ち大声で応酬します。そして声を大きくすると、相手も大きな声になる。そうなるとよけいに反発するようになる。・・・
どうしたらいいの?と悩む親がいます。
親が子どもをしつけるやり方や子どもへの言葉かけには、じつは対応法があります。この対応法はいろいろとあります。
たとえば、口うるさく言わない、「売り言葉に、買い言葉」を言わない。子どもを傷つける言葉を言わない・・・などが対応法の例ですが、詳しくは過去のブログに書いていますので、ご覧ください。
ただ、これらの対応法には、それらの基礎になる子育てのセオリーがあります。
それは「やってみせ、言って聞かせてさせてみて、ほめてやらねば人は動かじ」です。
この有名な言葉は山本五十六のもので、企業や組織における人材育成の金言となっていますが、子育てにも通じる名言です。
子どもが小さい頃は、子どもを前にして親がまずやって、モデルというか手本を見せます。そして、子どもはそれを模倣します。
そして「これはね・・・」と、おこないの理由や、「こういうときに役立つんだ」とおこないの意味を語ります。
そのあとは、子どもが実際に自分でやってみます。やったあとにはほめること(肯定的で効果的な評価)で、子どもは、しつけられていきます。
「しつけ」という言葉に漢字をあててみましょう。「しつけ」は、「躾」となります。身体の動きが美しい、つまり、親が自分の行動を調整しながら示し、子どものよき手本となって、人として望ましい行動を見せるのです。子どもはその美しい行動から学びとっていきます。
親による「しつけ」から、子どもは家族や社会の一員として、どうふるまうべきかを学びます。そして、子ども自身が自分を律する(=コントロールする)力を身につけることが最終の目標なのです。