今年もあとわずかとなりました。
さて、おおみそかに聞くのが除夜の鐘です。人間には、煩悩が108個もあるそうです。
さて、おおみそかに聞くのが除夜の鐘です。人間には、煩悩が108個もあるそうです。
だから、鐘をついて、煩悩を消滅させるのです。
煩悩とは、人の心を苦しめたり、悩ませたりする心の動きです。
その煩悩の一つに「怒り」があります。「怒り」は、誰もがもつ自然な感情です
たとえば、私が市内各中学校を回っていて、廊下で会う生徒のうち。けっこうたくさんの人が「こんにちは」とあいさつをしてくれます。
こちらからもあいさつをしますが、「こんにちは」と返してくれる生徒もいれば、まったく答えてくれない生徒もいます。
あいさつしてくれる生徒の場合、やはり心が通い合い、嬉しくなります。
でも、してくれない生徒の場合、こちらはいい気がしないのが正直なところです。
そのとき、「わたしがあいさつをしたのだから、その生徒もあいさつをするべきだ。あいさつをしない、無視をするその生徒がよくない」という捉え方をしたら、怒りを感じます。
ところが、「その生徒は、他のことや考えごとで精いっぱいだったのだ。だったらしかたがないよね」という捉え方をしたら、怒りを感じないのです。
つまり、なにかのできごとに自分がどういう捉え方をするかで、自分の中に電流が流れ、怒りを感じるのです。
ということなので、電流を流さないためには、こだわらないことであり、「まあ、いいか」と許容する幅を広げることで、穏やかな気持ちで過ごすことができます。
でも、どうしてもこだわってしまうときには、二つの方法があります。
① 状況を変えることができる件なら、自分が何をすればいいかを考え、働きかけること。
② 状況を変えることができない件なら、それを受け入れ、気持ちを切り替え、別のことを考えること。
あまり、怒りの電流を流さず、新しい年を迎えたいと思う年の瀬です。
みなさま、よいお年をお迎えください。