キッチン・トランスレーターつれづれ日記

つれづれなるままに日々のよしなしごとを綴ります。本、風景や花や料理、愛犬の写真などをご紹介。

真珠の耳飾りの少女

2012-03-13 21:36:52 | 
フェルメールの調べ
小林 頼子
宝島社

         渋谷の文化村へ「フェルメールからのラブレター展」を見に行きました。

         フェルメールの絵は三点だけで(全部で三十五点ほどしかないので、十分

         の一は来ているわけですが)、他に同時代のオランダ画家の絵がた

         くさんありました。大変な混みようで、なかなか絵の前へ行けず、い

         つものことですが、こういう有名な人の絵が来たときの展覧会で感

         動よりストレスを感じて帰ってくるのですが、今回もそうでした。

         でもまた行くんですよね。

         この青い服の妊婦が手紙を読んでいる絵も来ていました。他の二点も

         手紙を読んでいるか、書いているか。他の画家の作品も手紙にまつわ

         るものが多くありました。「フェルメールからのラブレター展」とい

         うタイトルどおりです。彼の時代のオランダでは、手紙を書くのが

         本当に流行っていたようです。手紙の書き方のハウツー本まで出て

         いたらしい。日本の平安時代の歌文のやりとりなんかもそうですが、

         風情がありますね。絵になります。メールやツィッターも便利でいい

         けれど。

Girl With a Pearl Earring: A Novel
Tracy Chevalier
Plume

         フェルメールに興味を持ったのは、英国の作家トレーシー・シュヴァ

         リエの
真珠の耳飾りの少女』を読んでから。グリートという貧しい

         タイル職人の娘が、フェルメール家の小間使いになり、この真珠の 

         少女のモデルになるという設定です。全くの史実かと思うけれど、フ

         ィクションなんですよね。フェルメールの家庭の様子やデルフトの町

         の描写などが、本当に見てきたかのように生き生きと描かれていま

         す。最初から引き込まれ、英語でも日本語でも一気に読んでしまいま

         した。その後、スカーレット・ヨハンソン主演の映画も見ました。絵
   
         はオランダのマウリッツハイス美術館にあるそうです。「北のモナ・

         リザ」なんて呼ばれているとか。想像力をかきたてられる絵です。

天使が堕ちるとき
Tracy Chevalier,松井 光代
文芸社

         その時読んだトレーシー・シュヴァリエのすばらしい文体と想像力、

         構成力に感服して、彼女のまだ邦訳の出ていなかった『天使が堕ちる

         とき』を翻訳出版しました。19世紀から20世紀にかけて、自立を目指

         してもがき苦しみ、非業の死を遂げた女性の物語です。地味だけれど

         味わいのある作品でした。でも まったく売れなかった。残念!
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河津桜

2012-03-13 09:49:45 | 季節の花々
           

           例年は2月上旬から1ヶ月ぐらいが見頃だという河津桜ですが、今年は

           遅れに遅れて、桜祭りが終わった後の3月10日、11日頃やっと満開に

           なったので、名前を変えてもう少しの間桜祭りをつづけるとか。

           
           
           待っていましたとばかり、花見見物客が詰めかけて大賑わい。私たち

           もそのうちの二人と一匹でしたが、駐車場が満杯で、あちこちうろうろ、

           結局坂の上の空き地に止めました。道も混むは混むは、9時過ぎには

           もうほとんど動かず駐車場状態でした。

           

           それでも、河津川沿いの両岸に続く桜並木の幹のなんと美しいこと。

           染井吉野より一足早い満開の桜を堪能しました。河津桜は寒緋桜と

           大島桜が自然交配してできた桜だそうです。原木が河津町にあるの

           で河津桜と呼ばれているとか。濃い目のピンクの花が華やかで、見

           応えがあります。

           

           菜の花の黄色とピンクのコントラストがとてもきれいです。川の水も

           澄んでいて、お天気もよく「ああ春が来たな」と感じるひとときでした。

               

           河津町から少し登って行ったところに河津七滝のループ橋というのが

           あります。ほんとにクルクルと二重ループ。走るのも、下から眺める

           のもおもしろく、観光名所になっているようです。ここでも河津桜が

           きれいに咲いていました。


           

           さらに登って、修善寺の辺りまで行くと、もう河津桜はあまり見当

           たらず、染井吉野や山桜はまだなので、少し寂しい景色でしたが、

           山笑う季節まであと一息と言う感じでした。 
コメント (2)
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