キッチン・トランスレーターつれづれ日記

つれづれなるままに日々のよしなしごとを綴ります。本、風景や花や料理、愛犬の写真などをご紹介。

雨の日絵本

2012-07-02 14:23:57 | 季節
てるてるぼうず
おぐま こうじ
くもん出版

    雨が「ぽつぽつ」降ってきて、雷が「ぴかっ」、風が「ざわざわ」、雨が「ざーざー」、

    やがてやんで雨粒が「ぽつんぽつん」、お星様が「ぴかぴか」、朝になるとおひさま

    「ぽかぽか」、てるてるぼうずは、軒下で気持ちよさそうに「ゆらゆら」。

    どのページにも短い擬音語や擬態語とてるてるぼうずだけ。てるてるぼうずが雨に

    打たれたり、風に吹かれたりしているだけですが、そのシンプルさがいいんです。

    たまらなくかわいい絵本です。

あめふりくまのこ(雨の日の詩) (季節の詩の絵本)
こわせ たまみ,矢合 直彦
あすなろ書房


     "お山に雨がふりました あとからあとからふってきて ちょろちょろ小川ができました

     いたずらくまの子かけてきて そっとのぞいて見てました 魚がいるかと見てました

     なんにもいないとくまの子は お水を一口のみました おててですくってのみました

     それでもどこかにいるようで も一度のぞいて見てました 魚をまちまち見てました

     なかなかやまない雨でした 傘でもかぶっていましょうと 頭に葉っぱをのせました"

                           作詞:鶴見 正夫 作曲:湯山 昭

     

      大好きな童謡です。好奇心いっぱいの子ぐまが魚をいっしょうけんめい探してい

      る様子がとてもかわいい。雨の日が楽しくなる歌です。金子みすゞの詩やこんな

      童謡を声に出して読むと日本語っていいなと思います。優しくて、リズムがあって。

      楽天や商社など、英語を社内公用語化しているところもあるようですが、それって

      どうなんでしょうね? グローバル企業が競争に打ち勝つには必須ということでし

      ょうね。でも、イタリアに行って思ったのですが、彼らはほんとによく喋る。他愛

      もないことをリズミカルに。それって聴いていて気持ちがいい。もちろん同じアル

      ファベットを使う言語同士だから、英語を話すにも、日本人なんかより有利だし、

      外国人に対してはしゃべっていましたが。日本も公のところでも、もっと日本語を

      大事にして、話してもいいのでは?なんて思います。
    
Where Do They Go When It Rains?
Gerda Muller
Floris Books
雨がふったら、どこへいく? (児童図書館・絵本の部屋)
Gerda Muller,いとう なおこ
評論社

      日本の雨の日絵本を2冊あげましたが、翻訳物にもとても良いのがあります。 

      この『雨がふったら、どこへいく?』は絵が秀逸。ちょっと安野光雅を思わせ

      る細密な綺麗な色の絵です。町に住むマリオンとルークという男女の双子が、

      いとこに連れられて、田舎のおばあちゃんちの周りへ探検に出かけます。

      家畜や野原の虫や花や飛ぶ鳥や小川の魚や、色々なものに出会います。

      雨が降って来ました。雨の中の動物たちのようすが詳しく描かれています。

      双子は大喜び、水たまりをぴしゃぴしゃはねて、どろんこになって。やがて

      雨が止み、楽しい一日を過ごした双子は町へ帰って行きました。

      

      ちょっと科学絵本のような感じもありますが、双子も動物たちも虫や花も、

      とてもいきいき描かれていて、読んだ人はきっと近くの野原や川辺へ行き

      たくなるでしょう。そして、その時雨が降ってきても、ちょっと濡れてみたくな

      るでしょう。子供の目で見た自然の世界って万国共通。英語で書かれたも

      の(作者のゲルダ・ミューラーはオランダ人なので、元はオランダ語かもし

      れません)の日本語訳にもあまり違和感がありません。  
コメント
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