ただ一面に立ちこめた 牧場の朝の霧の海 ポプラ並木のうっすりと
黒い底から 勇ましく 鐘が鳴る鳴る かんかんと 文部省唱歌
「牧場の朝」の一節です。こんな歌、若い人は知らないでしょうね。時々
いわゆる唱歌を歌っていて、「そんなの知らない」と娘に言われ、愕然
とします。でも雨上りの早朝訪れた牧場は、この歌どおりの風景でした。
ここは神奈川の愛甲郡、相模原の近くの観光牧場「服部牧場」です。
乳搾りやバター作りの体験などもさせてもらえそうですが、観光牧場など
と言うイメージを超えた、しっかりした大牧場です。乳牛もたくさんいます。
馬も、羊も、山羊も、豚も、鶏も、アヒルにガチョウに、ロバやシマウマ、
七面鳥まで。
奈良の山奥で育った私には、最も馴染みのない光景ですが、この広々感
はすばらしい!でもこれだけの動物を世話する労働量はどれほどでしょう?
動物好きでしょっちゅう来ているという、小さい女の子を連れた若いお父さ
んが「君の世話だけで手一杯で、犬の一匹だって飼えないよ」なんて言っ
ているのが、なんだかほほえましくて。人間の子どもは手がかかります。
放し飼いのミニブタも、ブウブウ散歩していました。