どのページにも青い空と灰色の砂、青い海と灰色の砂、
そこに豆粒みたいな黒いひょうと豆粒みたいな白い少年。
空は悲しいほど澄んだ青で、砂は何の汚れもない灰色の砂。
そんな広い静かな世界の豆粒みたいなひょうと少年が、な
んと心に迫ってくること。少年の憧れが痛いほど感じられる、
不思議な絵本です。
イルカの星 | |
葉 祥明 | |
佼成出版社 |
オレンジいろのペンギン | |
葉 祥明 | |
佼成出版社 |
葉祥明さんの絵本の青はほんとうに美しい。昼間の空の青も、
夜の空の藍色も、深い海の紺色も。この「オレンジいろのペン
ギン」もすべてのページのほとんどの部分が青と白。その中の
オレンジ色の小さいペンギンがとても温かい。みんなと違うオレ
ンジ色だからって、仲間はずれになんかされません。違うってい
うことは素敵なことなんですから。作者の温かい優しい心がペー
ジいっぱいの青や白や灰色やオレンジ色から伝わってきます。
あのひのこと――Remember March 11,2011 | |
葉祥明 絵・文 | |
佼成出版社 |