南淡路の福良港から、なかなか不敵な名前の小型渦潮観光船「咸臨丸」で渦
潮観光にでかけました。お天気もよく、海はなぎ、気持ちの良い5月の朝です。
ご存知鳴門の渦潮は淡路島と四国徳島の鳴門市の間の鳴門海峡で、瀬戸内
海と太平洋の水位差により起こります。海峡の幅が狭いこと、海底の地形が
複雑なことが理由でとても大きな渦ができ、世界3大潮流に数えられるそうです。
その3大潮流の一つにイタリア半島の先端とシチリア島の間のメッシーナ海峡
間の渦潮があります。前日泊まったとてもイタリアンなホテルにはシチリアの町
からとったヴィラ・オルティージャという名前でした。なるほどね、この地にイタリ
ア風のホテルを建てたオーナーの思い入れがわかる気がしました。
ちょうど大鳴門橋の下辺りが渦潮の起こる場所で、徳島側には橋の上から
渦潮が観察できる渦の道が作られています。でも、船で渦の中に入っていく
のも、迫力満点でしたよ。東海道五十三次で有名な歌川広重の六十余州名
所図会に「鳴門の風波」という、渦潮を描いたすばらしい版画があります。
春の大潮の時、満潮時と干潮時に大きな渦ができるそうです。私たちは、
それとは知らず、ちょうど良いタイミングで行ったようです。潮の満ち引きは
月の引力によって起こるそうですね。そういう意味でも神秘的な現象です。
これまでは鳴門の渦潮といっても、おうどんに入っている鳴門巻きぐらいしか
思い浮かばなかったのですが。鳴門市のマスコットキャラクター「うずしおくん」
も、なかなかかわいいですよ。