これから横堀を通じて、東京湾とつながっている「汐入の池」周辺を散策していきます。この池は江戸時代を代表する大名庭園の一つで、海水を引き入れ、潮の干満による眺めの変化を楽しむことが出来るようになっている回遊式庭園です。
浜離宮庭園の西側の汐留シオサイトの高層ビル群が壁紙のような風景を作り出しています。
汐入の池周辺もかなり地形は起伏に富んでいて、池そのものは石垣できれいに縁どられています。この日は真夏の時期だからなのか、かなり水量が少ないように感じました。これが満水状態になると、また雰囲気が変わってくるのでしょう。
振り返って隅田川方向を撮影してみると、遠くの方まで芝生の広場が続いていました。
汐入の池の中を縦断している「お伝い橋」を渡って中島へ向かいます。この橋は木で出来ていましたが、実際に歩いてみるとかなり幅が広いです。
お伝い橋の上から隅田川方向の浜離宮庭園周辺を撮影してみました。この周辺はやはり微高地のような地形の上に日本庭園のような芝生や松の木などがきれいに整備されています。
汐入の池は実際に見てみると意外と面積が広いです。江戸時代の東京(江戸)には多くの大名屋敷があり、その中には日本庭園が存在していましたが、ここまで大きなスケールの庭園内の池というのは見たことがありません。
大きな池がある東京の大名屋敷といえば、この近くにある「旧芝離宮恩賜庭園」や同じ港区内にある「東京ミッドタウン」などを思い浮かべますが、ここの池の大きさは桁違いです。
お伝い橋をまっすぐ歩いていくと、正面に汐留シオサイトの高層ビル群が立ちはだかるように密集して建っています。どのビルも高さが170~200メートル前後に統一されているので城壁みたいです。
歩きながら汐入の池を見続けていると、場所を帰るたびに池の風景が変わっていく感じが面白いです。
昭和58年に再建された「中島のお花茶屋」の脇を通り抜けて行きます。中島はその名の通り、汐入の池の中心部にある中洲です。中島から三方向に伸びる木橋がありますが、中の御門橋方向へ伸びている橋を渡っていきます。
汐入の池の周辺は鬱蒼とした木々に覆われており、中島に立っていてもセミの鳴き声がひっきりなしに聞こえます。
正面に見える木橋は、中島から松の御茶屋へ伸びている橋です。
鴨塚周辺の緑に覆われている中をしばらく歩いていると、汐留シオサイトのビル群が見えてきました。
海岸通りに面している「中の御門橋」に到着しました。これで真夏の浜離宮庭園の散策は終わりです。