緑には、東京しかない

千葉県の東京寄りに住んでいる私「緑」が大好きな東京の散策写真のブログを作ります!!!

年末の表参道(6):神宮橋とJR原宿駅を発着する山手線

2012年12月31日 11時55分30秒 | 宇田川・渋谷


表参道と明治通りが交差している「神宮前交差点」から引き続き散策を進めていきます。明治神宮の参道らしい巨大な灯篭の脇を通り抜けていきますが、この先は明治神宮・JR原宿駅のある丘陵地帯の高台まで比較的急な坂道を登っていくことになります。坂道を登りきった坂上にJR原宿駅があります。




JR山手線の駅名ともなっている「原宿」として認識される地域のうち、明治通りや旧渋谷川(穏田川・現在は「キャット・ストリート」と呼ばれることもある遊歩道となっている)に近い低地部周辺は、かつて「穏田(おんでん)」と呼ばれていました。周辺の高台は都心に程近い閑静な住宅街として整備されていたのです。




1965年(昭和40年)以前の町名で「原宿」に相当していたのは、表参道の北側、現在の神宮前2丁目の町域のうち青山寄りの台地部分、神宮前3丁目の多くの部分、神宮前1丁目のうち東郷神社からその裏手に続く台地部分などのみでした。




一方、原宿駅から竹下通り周辺は「竹下町」と呼ばれていたのです。1965年(昭和40年)以降にはこの一帯の住居表示はすべて「神宮前」で統一され、「原宿」の町名は廃止されました。




神宮前交差点からJR原宿駅・神宮橋にかけては急な上り坂が続きます。




前方に歩道橋が見えてくると急な坂道が終わり、「神宮橋交差点」に到着しました。交通量が多い神宮橋交差点の奥にはJR山手・埼京線の線路群の上に架かっている「神宮橋」、明治神宮の広大な緑地帯が広がっているのが見えます。歩道橋を上ってJR原宿駅へ向かいます。




歩道橋の上から「神宮橋」を見下ろして撮影しました。大正9年(1920年)に最初の神宮橋が竣工し60年あまり使用されたのですが、老朽化により昭和57年(1982年)9月に再架橋されました。橋の長さは全長20.4メートル、幅員29.1メートルとかなり大規模な橋となっています。




振り返って明治神宮前交差点方向を撮影しました。急な下り坂となっているのがわかりますね。




明治神宮の緑地帯の手前側に建っているJR原宿駅舎です。二代目となる現在の駅舎は1924年(大正13年)に竣工した木造建築で、都内で現存する木造駅舎で最も古いのです。建物は二階建てで、尖塔付きの屋根に白い外壁というイギリス調のデザインとなっています。駅名は、開業当時近隣にあった地名、原宿から名付けられました。




原宿駅は明治神宮の敷地と、神宮前地区の住宅街や商業地区に囲まれている狭い区画の中に設置されているのですが、駅前広場などが存在しません。そのため駅前の歩道が常に人で混雑している状況が続いています。




原宿駅のJR山手線ホームの様子です。山手線の外回りと内回り列車が発着するホーム以外に、山手線外回り線(代々木駅方向)には隣接する明治神宮敷地内に設置された「臨時ホーム(3番線ホーム)」が設置されています。この臨時ホームは1939年(昭和14年)に建設されました。




山手線の内回り列車が駅ホームに進入してきました。




「臨時ホーム」は、明治神宮への初詣客のためのもので、正月にのみ使用されます。1940年(昭和15年)の元旦から供用が開始されています。同神社へは毎年日本で最多の初詣客が訪れ、山手線は大晦日から正月にかけて終夜運転が行われるのですが、この際外回り線の列車は通常のホームではなく臨時ホーム(3番線ホーム)で客の乗降を行い、改札も神社へ通じる臨時の改札口で行われます。




原宿駅の山手線ホームはすごく狭いので、年末年始の時期になるとものすごい数の人がホームを行き交うことになります。なので内回り電車を乗り降りする人は既存のホーム、外回り電車を利用する人は臨時ホームへと人の流れが分けられるのです。




原宿駅に停車中のJR山手線内回り電車です。これで年末の表参道の散策は終わりです。




明治神宮や代々木公園の高台に整備されている広大な緑地帯に隣接した住宅街の神宮前地区です。

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年末の表参道(5):表参道ヒルズ前から明治神宮前交差点まで

2012年12月31日 10時21分32秒 | 宇田川・渋谷


表参道ヒルズ西館の脇を通り抜けていきます。本館と同じく、西館の表参道のケヤキ並木道に面したファサードにも高級ブランドショップなどが出店しています。明治神宮前交差点に向かって緩やかな下り坂となっている歩道の散策を続けます。




散策当時はクリスマス商戦の真っ只中だった表参道ヒルズ、ファサードに掲げられたのぼり旗などがクリスマスの雰囲気を演出していました。




5月の新緑の時期から12月中旬まで続く紅葉の時期まで表参道のケヤキ並木は葉で覆われることになりますが、真冬の今の時期は枯れ木となっています。逆に枯れ木の状態の方が日の光が多く差し込んでくるので、開放感が感じられます。




表参道ヒルズ西館や本館の上層階には住居区画が設けられています。低層階や地下階にショッピングゾーンが、上層階に中層マンションが複合施設として一体化されているのです。




表参道ヒルズの西側、明治神宮前交差点に近づくにつれて、さらに人通りが増えてきたように感じます。年末の時期なので様々な年齢層の人たちが歩いていました。




表参道ヒルズ西館の地下駐車場入り口脇を通り抜けていきます。




表参道ヒルズ西館の敷地の明治神宮よりの箇所が、V字谷の地形の上に整備されている表参道の中で一番標高が低くなっている場所です。かつて、この場所には「穏田川(おんでんがわ)」という名前の河川が流れていました。




穏田川旧河道脇に設置されている歩道橋の上から撮影した表参道と表参道ヒルズをパノラマ写真に仕立ててみました。枯れ木のケヤキ並木が表参道の大通りに沿って送まで続いてる風景の中に、表参道ヒルズの都会的なデザインの建物が見事に溶け込んでいるのが印象的です。




歩道橋の上から明治神宮交差点方向を撮影してみました。この場所から明治神宮方向へ向かって緩やかな上り坂へと地形が転じているのがわかります。




振り返って表参道交差点方向を撮影してみました。新年を迎えると表参道では車線規制が実施され、歩行者も車道の一部を歩いて明治神宮へ向かうことができるようになります。




ショッピングゾーンと住居区画が不自然に見えないように併設されている表参道ヒルズ西館の建物です。




交通量が多い表参道の車道を脇に見ながら散策を続けていきます。




今年2012年4月18日に開業した「東急プラザ 表参道原宿」は話題となりましたが、こちらも表参道ヒルズと同じくクリスマスイルミネーションの装飾が施されていました。かつてこの場所には米国軍関係者など特別な人々を対象とした共同住宅(アパート)として完成した「原宿セントラルアパート」が建っていました




表参道と明治通りが交差している「神宮前交差点」ですが、明治通りも交通量がものすごく多かったです。竹下通り方向から表参道へ歩いてくる人の流れも多かったです。




正面から撮影した「東急プラザ 表参道原宿」です。その後原宿セントラルアパートは取り壊されて1999年(平成11年)にファッションビルの「ティーズ原宿」が建設されました。2010年にティーズ原宿が閉鎖された後に現在のビルが完成したのです。




地下鉄明治神宮駅前・神宮前交差点が地図の中心点です。

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年末の表参道(4):表参道ヒルズ本館「スパイラルスロープ」の散策 PART2

2012年12月29日 14時06分10秒 | 宇田川・渋谷


引き続き、表参道ヒルズ本館「スパイラルスロープ」の散策を続けていきます。「M206 ジースターストア」前より2階フロアを撮影してみました。吹き抜け空間内に流れている音楽に合わせてイルミネーションがキラキラ光り輝いています。




下のフロアへ降りていくにつれてプリンセスツリーを間近に眺めることができるようになります。




プリンセスツリーを真上から見下ろしてみました。吹き抜け大階段に設置された約25000個のスワロフスキー(ラインストーン)や、色とりどりのLEDで彩られた高さ約10メートルの「プリンセスツリー」。ツリー上部は大きなティアラで装飾され、中央にはディズニーを代表する7人のプリンセスのシルエットが浮かび上がるといいます。




本館1階「M113 クルックスリー」前より撮影したプリンセスツリーです。




1階から地下1階のフロアへ降りていこうと思います。




大通りのケヤキ並木道のファサードに面している店舗の一つである「M115 ジミーチュウ」とプリンセスツリーです。




スロープの地下1階フロアから伸びている大階段上から撮影したプリンセスツリーです。ツリーと吹き抜け空間全体が真っ青な雰囲気に包まれており、すごく幻想的でした。




大階段を下りて、ようやくプリンセスツリーの前に到着することができました。




プリンセスツリーはウォルト・ディズニーの創作世界の6人の姫(シンデレラ・白雪姫・アリエル・オーロラ・ラプンツェル・ベル)がモチーフとして設定されているそうです。




7人の姫が舞台会で踊っているようにも見えますね。プリンセスツリーが設置されている大階段の両脇には7人のプリンセスにちなんで7本のクリスマスツリーが飾られています。




巨大なプリンセスツリーに魅せられてしまい、すっかり7つのクリスマスツリーのことは忘れてしまいました(汗)。




地下1階「MB112 トラヤカフェ」前から撮影した大階段とプリンセスツリーです。大階段の上に小ぶりのツリーが並んで設置されているのがわかります。




見上げて撮影するプリンセスツリーも、ものすごく幻想的ですね。




一階のメインエントランスへ戻ろうと思います。




1階のメインエントランス前に戻ってきました。引き続き表参道の並木道を散策し、JR原宿駅へ向かいます。



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年末の表参道(3):表参道ヒルズ本館「スパイラルスロープ」の散策 PART1

2012年12月29日 12時51分26秒 | 宇田川・渋谷


表参道ヒルズ本館内の吹き抜け空間「スパイラルスロープ」を散策していきます。表参道ヒルズではウォルト・ディズニー生誕110周年を記念した「“Lover’s Christmas〜ディズニーキャラクター達と祝う、愛に包まれたクリスマス〜”」のクリスマスイルミネーションが実施されていました(2012年11月1日~12月25日)。




表参道ヒルズ3階のスパイラルスロープ最頂上部より下層階へ向かって降りていきます。この場所は本館と隣接している同潤館の建物の連絡通路となっている場所です。クリスマスイルミネーションの照明によって、普段と違って妖艶な雰囲気が漂っているスパイラルスロープを散策していきます。




本館3階のフロアはレストランやカフェなど飲食店が多数入居しています。本館内部は6層分の吹き抜け構造になっており、そのまわりでは「スパイラルスロープ」と呼ばれる通路がらせん状につながっています。つまり、らせん通路を上から下まで歩き続ければ6層分のフロアをすべて移動出来るということです。




スパイラルスロープ周辺には「撮影禁止」のサインが至る場所に貼られていますが、これは開業当時に吹き抜け空間に乗り出してカメラを下へ落としてしまうケースが多かったのだそうです。なので、カメラを下に落とさないように注意しながら撮影を続けます。




吹き抜け空間の大階段に設置されている高さ約10メートルの「プリンセスツリー」を見下ろしてみました。定番のクリスマスツリーでないところが意外と新鮮な感じがしました。




吹き抜け空間をらせん状に取り巻いているスロープの傾斜は約3度であり、これは表参道の大通りの傾斜とほぼ同じです。表参道ヒルズ本館の中には長さ約700mのもう一つの「表参道」が作られており、そのスロープを取り囲むようにさまざまな店舗が並んでいるのです。




3階から2階へとつながるスロープを降りていきます。各階の移動にはスロープを歩かなくても、階段やエスカレーターなども設置されているので、それらを使うと移動時間を短縮できます。




スロープの手すり周辺には赤い絨毯が敷かれていたり、クリスマスの装飾が施されていたりと普段よりも明るい雰囲気に包まれていました。




普段の本館スパイラルスロープは高級ブランドブティックが軒を連ねているからなのか、シンプルで無機質な雰囲気が強かったのですが、やはりクリスマスの時期は煌びやかな雰囲気に満ちているのが良かったです。




後ほど一番下のフロアまで降りて、プリンセスツリーをそばから眺めてみたいですね。




本館2階「M212 エディション」前より。2階のフロアは高級ブランドショップが整然と並んでいました。




大階段やプリンセスツリー周辺では人だかりが出来ていて、みなさんツリーを眺めていました。




しばらく眺めていると壮大な音楽が吹き抜け内のスピーカーから流れ始め、イルミネーションが始まりました。プリンセスツリーが真っ青に光り輝きます。




吹き抜け空間内に吊り下げられている雪の結晶たちもキラキラ光り始めます。




吹き抜け空間が淡い紫色に染まり始めます・・・。




イルミネーションで煌びやかな雰囲気のスパイラルスロープの散策を続けていきます。



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年末の表参道(2):表参道ヒルズ本館と枯れ木のケヤキ並木

2012年12月28日 14時47分36秒 | 宇田川・渋谷


歩道橋を降りて表参道ヒルズへ向かって散策を続けていきます。・・・それにしても年末の表参道は人通りが激しかったです。この混雑が1キロ先にあるJR原宿駅周辺まで続いていました。この日の天気は雲一つない快晴だったのですが、気温は5度を切るくらいに寒かったです。




表参道は明治神宮創建前年の1919年(大正8年)に同神社の正面側参道として整備されました。現在ケヤキ並木で知られる表参道ではありますが、明治神宮鎮座時には街路樹はなく、その翌年になってケヤキの若木200本が植樹されたのです。




前方に表参道ヒルズ同潤館の建物が見えてきましたが、表参道ヒルズ周辺も人通りが非常に多かったです。表参道の歩道部分に植えられているケヤキ並木は枯れ木となっているので、建物全体を見渡すことができました。




1927年(昭和2年)には同潤会渋谷アパート(後に青山アパートと改称)が、沿道北側の穏田地区に建設されます。太平洋戦争末期の1945年(昭和20年)の5月にはアメリカ軍による東京大空襲(山の手大空襲)によって表参道付近も甚大な被害を受け、周囲の建物とともに表参道のケヤキの大部分も焼失しました。




日本の敗戦後、占領軍であるアメリカ軍が明治神宮に隣接する代々木公園に軍施設やワシントンハイツを建設し、これを機に沿道にはアメリカ人向けの店が出来始めます。1950年(昭和25年)に朝鮮戦争が勃発すると日本はアメリカ軍の中継地となり、これらの店は益々繁盛するようになったのです。




1964年(昭和39年)には近隣の代々木第一体育館などを会場として東京オリンピックが開催され、翌年にはコープオリンピアが竣工しました。1970年代以降には「原宿・表参道」として、もしくは「青山・表参道」として、若者文化・流行の発信地として活気を得、さらには高級ブランド店の集積地となっています。




2006年2月11日(建国記念の日)に開業した表参道ヒルズです。完成してから約6年近く経ち、すっかり表参道のケヤキ並木道の風景の中に溶け込んでいます。




この場所にはかつて同潤会青山アパートという名前の共同住宅が建てられていました。大正から昭和初期にかけて16ヶ所余りで建設された同潤会アパートのひとつであったのですが2003年(平成15年)に解体され、跡地には複合施設「表参道ヒルズ」が建設されたのです。




この界隈は江戸時代、西隣にある渋谷区立神宮前小学校から現在の神宮前5丁目付近までに及ぶ敷地を有する広島藩・浅野家の下屋敷でした。財団法人同潤会によって建設され、1926年(大正15年)に第一期、翌1927年(昭和2年)に第二期が竣工しました。




終戦後、同潤会アパートはそれまでの所有・管理者であった同潤会から東京都に引き継がれ、さらに1950年(昭和25年)になると各住民に払い下げられました。個人の所有となったアパートの部屋は、1960年代以降に原宿・表参道地区がファッションの中心として発展するとともにブティックやギャラリーとしても使用されるようになったのです。




一方で建物や設備の老朽化が進み、次第に住民の多くが建て替えを希望するようになります。それに対して各界からは建物の保存が強く求められたものの、同潤会青山アパートは2003年(平成15年)に解体され、跡地には2006年(平成18年)に複合施設「表参道ヒルズ」が竣工したのです。




表参道の大通り周辺は高級ブランドショップが立ち並び、人通りもすごく多いのですが、この界隈(渋谷区の神宮前地区)というのは山の手の閑静な住宅街なのです。なので同潤会青山アパートの再開発工事は「住宅街における複合再開発」というコンセプトで設計や立案が進められていきます。




再開発工事はアークヒルズや六本木ヒルズなど、住宅密集地における再開発工事を数多く手がけてきた森ビルによって計画が推進されました。設計責任者は世界的にも有名な安藤忠雄氏です。元々道路に挟まれた細長い敷地であったため、斜線制限により高層建築を造るのは難しい敷地でした。



ケヤキ並木の景観と調和させることもあって地上部分を3階と低く抑え、地下3階とあわせて6層分のフロアとしています。表参道ヒルズ本館と西館の間に設置されているメインエントランスが見えてきました。




表参道ヒルズ本館のメインエントランスに到着しました。エントランス前は広場になっていて、クリスマスツリーが設置されていました。




表参道ヒルズ周辺も閑静な住宅地となっています。

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