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池井戸潤『ハヤブサ消防団』読了

2023年07月13日 | 小説・漫画・書籍
今夜9時からドラマも始まりますね。

池井戸潤さんの『ハヤブサ消防団』。




ドラマの前に、原作を読んでおきたくて。
先日から読んでいました。


池井戸潤さんといえば、銀行や企業を舞台にした作品のイメージがありましたが、この作品は、山間の過疎集落を舞台にしたミステリ。
不気味な雰囲気、怖さはオカルトチックでもありました。
とても面白かったです。

読み進めるにつれ、どんどん不気味さや恐怖が増していきます。

そして、ミステリとしての面白さも勿論のこと、現代の社会・風潮もよく表していてそこも興味深かった点です。

都会から過疎集落への移住、ソーラーパネルを乱立させる山の開発、とてもリアルに感じられました。

また新興宗教についても、実在の過去の事件を思い出し、戦慄しました。
現代人の悩みや孤独と新興宗教についてを考えさせられます。


他人からの干渉が苦手な私には、正直、ハヤブサ地区のよう濃い人間関係は無理だなぁと思ってしまいましまが、でも団結し、助け合って生きていくことは、生き物としては自然なスタイルなのかも知れないと感じた読後。


過疎集落への移住に関しては、昨今、色々なニュースも目にしますが、このお話の主人公は、ハヤブサにとても馴染んでいって、またハヤブサの人達も移住者を受け入れようとする心があって。
住人同士色々あっても、なんだかんだで温かい。
そこに救われました。

現実でもこんな風に双方が歩み寄り、理解し合えて、町おこしが出来ると良いのになぁ。

ドラマ版もとても楽しみです。
期待しています。




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