新横浜で新幹線待ちをしている間に見つけた本。
パリのマダムに生涯恋愛現役の秘訣を学ぶ | |
岩本麻奈 | |
ディスカヴァー・トゥエンティワン |
帯に書いてある言葉にひかれた。
「不倫って言葉、訳せないわ だって、そもそも存在しないから」
フランス人にとってもっとも重要なのは、仕事でも家族でもお金でもなく、ただただ愛。
と著者は語っている。
そのため、愛は純粋であり相手が既婚であろうと、無かろうと関係ない。
だから「不倫」などという言葉は存在しない。
この本を読んでパリに行きたくなった。
生涯恋愛現役って素敵。
50歳になる私が、スケスケの下着など付けていたら「ばばあが気持ち悪い」って言われる日本。
ところがこの本には、
「歳をとったらより鮮やか色のランジェリーを身につけるものよ」
「香水しかつけないで寝るのは、マリリンの専売特許じゃないわ。フランス女性ではごく当たり前のことよ」
「フランスでよくいわれるアンチエイジングの三つのキーって知っているかい? バランスの良い食事、適度な運動、そしてベッド。睡眠のベッドじゃないよ。アムール、セックスだよ」
すべて、フランス人の言葉。
最後の言葉は70歳の男性。
フランス人のおおらかでストレートな感情は心地よい。
著者が朝食を食べながら流れてきたらラジオ。
内容はアンチエイジングの話し。
「アンチエイジングの要はアムール、そしてセックス。
頻度は50歳以上のフランス人は平均月9回セックスしますが、アンチエイジングの事を考えると月12回セックスをするのが理想的。
相手のいない、機会がない人はマスターベーションを推奨します。
特に男性の方、老化だけでなく前立腺の健康にもいいことなのです」
セックスレスの多い日本では考えられないことだが、恋をしている女性が美しいのは間違いはない。
70歳でも80歳でもましてや90歳でも素敵な相手が出来れば再婚するという。
日本では、結婚はせずひとりでいることを望む人が多くなっている。
そんなのさみしいと思う。
ひとりの時間も楽しいけど、大好きな人と一緒にいる時間はとても楽しい。
「愛する人と過ごした数時間、数日、もしくは数年を経験しない人は、幸福とはいかなるものであるかを知らない」スタンダール
日本の女とは、著者が谷崎潤一郎の「恋愛及び色情」を紹介していた。
「彼等は暗い中で、かすかなる声を聞き、衣の香りを嗅ぎ、髪の毛に触れ、なまめかしい肌さわりを手探りで感じ、しかも夜が明ければ何処かへ消えてしまうところのそれらのものを、女だと思っていたのだろう」
何だか悲しい文章。でも、そこには私もいる。
帯の裏側に元シャネル社のスーパーモデルの言葉。
「セクシャルな人と一緒にいたいのは、ベッドの上限定。センシュアルな人とは、世界のどの場所でも、ずっと一緒にいたいと思える人」
「生涯恋愛現役でいたい」そう思わせる本。
半分あきらめていた「人を好きになる」を、もっと素直に前向きに考えてもいいと教えられた感じ。
R45の本です。大人の女性は読んでください。