ゆうべのNHK『クローズアップ現代』は、とてもおもしろかった。
テーマは「シェア~誰かと何かを共有したい~」。
これまでのように、インターネットオークションではなく、
本人同士が逢って『手渡す』。
いま、インターネットの様々なサイトで、手放したい人と、欲しい人とを結んでいるそうです。
ゲストは、三浦展さんという消費社会研究家。
「シェアしたいのは、 モノ じゃなくって、 人 なんですね。
信頼できるから手渡すんじゃなくって、
手渡してみたら 信頼できる人だった、と。
信頼できる人がいっぱいいそうだという実感を得ようとしている。」
例として、私からみたら「ただの 金づち」 がでてきた。
それは、化石採集のために岩石を割る、そういう特別なハンマーだそう。
(そんなの、もしリサイクルショップに ポンと置いてあっても分かりません…。)
Aさんがネットに載せると、13分後にBさんが反応してきた。
日時を打ち合わせて、初めて顔を合わせ、手渡す。
Aさん 「2ヶ月ほど山に入っていたことがあって、この辺り、磨り減ってるんですよねー。」
Bさん 「ああ、こういうのが 味があるんですよね。」
Aさん 「そんな風に言ってくださる人に使って戴けると嬉しいですねぇ。」
二人はすっかり意気投合、
今度、子供を連れて一緒に山に行こうとなったそうです。
なんて素敵な出逢いでしょう。
ある番組を思い出しました。
雑貨品のリサイクルショップなんだけど、
手放す人は、一つ一つにメッセージを添えるんです。
「こんな状況で買って、こんな風に使ってきました」と。
そうして並んだ品々は、どれも貴重で大切に思えてきますよね。
消費社会が、価値観が、変わってきているのを実感し、嬉しくなった夜でした。