minga日記

minga、東京ミュージックシーンで活動する女サックス吹きの日記

霧雨のマンハッタン

2009年09月12日 | 
昨日は夜の10時にふらふらになってベッドインしたのだが、やはり3時,6時、と目を覚ます。

今日は9/11の日だから、テレビをつけてみたがあまりに早すぎて(!)それらしきニュースもやっていない。黙祷を勝手にして、また寝る。ちょうど寝ている間にテレビでもいろんな関連のニュースなどが流れていたそうだけど・・・全く気がつかなかった。

眠る為には本が必要な私。すでにもう1冊読んでしまったので、3冊持って来ただけじゃ足りなかったなあ。と思っていたら利樹がiphoneにお笑いラジオ番組をダウンロードしてきて、落語、爆笑問題、くりーむしちゅーのトークなどをアパートでかけるもんだから、ここはどこ?日本かしらん?ってなかんじでうつらうつらと子守唄代わりに太田光の声を聞きながらまた9時まで一眠り。朝10時に息子とSkypeで話をする。その後、友人たちからもWelcome to New York!!とSkypeやメールでメッセージが届きご挨拶。無料テレビ電話なんて・・・本当に便利になったなあ。

気がつくと外は霧雨。昼食と買い出しのためにチャイナタウンまで散歩。雨が降っても時々吹くビル風が強くて傘がなんにも意味ないな~、と飛ばされそうになりながら必死に歩いていると、すれ違うニューヨーカーたちはほとんど傘も持たずに歩いているではないか。濡れてもへっちゃらなのか???

「髪の毛の質が日本人とは違うんですよ。彼らはずぶぬれでも部屋に入ってぶるぶるってやるとすぐ乾いちゃうんだから。」って本当か?まるで犬じゃんw。

ああ、懐かしのCanal Street (チャイナタウン)。この近くのロウアーイースト/Eldridge st.に3ヶ月住んだ事もあり、その頃行きつけだった大好きなベトナム料理やへと向かったが・・・・あれれ?おかしいなあ、この辺だったけど・・・。チャイナタウンがすっかり様変わりしている。

昔は中国人たちのお惣菜や中華まんじゅうの屋台で溢れかえっていた道路がなんだかすっきりしている。どこまで増殖するのだろうか?と不気味でもあった、中国系の魚屋とか中華料理店の数も激減。それに反し、中華街に押され気味だったリトルイタリーがところ狭しと屋台のオンパレード。なんだかお祭り状態になっていた。10年経つとこんなにも変わるのか。しかも私の大好きな10ドルあればたらふく食べられる美味しいベトナム料理店も跡形もなかった・・・(涙)。

リトルイタリーの活気ある屋台、ソーセージが美味しそう!

アパートに戻って、隣のコインランドリーで洗濯ものを機械に放り込んでいると、バイオリンの定村君が「さちさ~ん!」ってやってきた。わ~、いらっしゃい、久しぶり!!!と再会を抱擁しながら喜び合いたかったのに、私ったらただの洗濯女・・・格好悪~~。

それにしてもNew Yorkのアパートの住民はみんな音楽に大して大らかだなあ。3人で3時間みっちりリハーサルをしても何にも苦情がこなかったもの。もちろん、私の音量はとても控えめでしたけどw。



8時から明日私たちの演奏する「The Stone」でネッド(私に循環呼吸を教えてくれた師匠)たちのライブがあるので、下見に行く事に。

Stoneの入り口で

ここに文字が書いてあるだけ!!

The Stoneはジョン・ゾーンのお店でNew Yorkで一番ハードコアなジャズをやる店。昔Knitting Factoryという店がジャズの先端を行く店だったのだが、今は若者向けの売れ線路線に変わってしまい、この店がNew Yorkのアバンギャルドシーンを背負っているかのような場所になっているようだ。知る人ぞ知る。だって、店の前に看板もなにもなく、ドアにちっちゃく[the stone]って書いてあるだけ。それなのに入り口のドアを押すと満員。店内は酒も食事もなく熱心な音楽ファンたちが真剣なまなざしで食い入るようにネッドたち(今日はイクエ・モリさんとチェロの白人青年とのトリオだった)の演奏を見つめていた。恐るべし、New Yorkのジャズファン。隣でJet Rugのせいで利樹は爆睡していたけどw。

明日もこのくらいお客様が入ってくれれば嬉しいなあ・・・アウェイな私たちがどれだけコアなファンに受け入れてもらえるのか、不安と期待でいっぱいになる。神様~~~、お願いだからお客様が沢山入りますように!!!と祈らずにはいられないDeepなDeepな霧雨のマンハッタン/ 2日目でありました。

ネッド・ローゼンバーグ(horn)と