minga日記

minga、東京ミュージックシーンで活動する女サックス吹きの日記

Gracias Piazzolla, Gracias Argentina!!!

2014年11月23日 | ライブとミュージシャンたち
とうとう待ちに待った「ブエノスアイレス国際ジャズフェスティバル」の当日がきた。初日2日間は雨、昨日と今日は晴天なり。本当にお天気に恵まれて気持ちよい野外ステージ日和になってよかった~。

16時半からの出演で、12時にサウンドチェックがあるので来てと言われていたので、タクシーで向かう。今日は日曜なので、いつも渋滞している道をスイスイ。なんと、11時半に到着してしまった。「あら、早いわね。」とイアニーナ(担当の美人女性)に驚かれる。

しかし、アルゼンチンタイムと侮るなかれ。もう、すでに3つのバンドのリハーサルが時間どおり行われていた。このイベントに関しては時間がとても厳しく、演奏時間も絶対に45分!と言われている。それ以上過ぎると照明を消されてしまうらしい(苦笑)。ま、昼間なので、照明の事は関係ないけどw。

私たちの演奏時間も本来5曲だったところを、急遽4曲に変更した。もちろん、アンコールもできない時間設定だが仕方ない。

もうひとつ、大きな問題があった。このお天気で、昨日同じ時間帯で観たバンドのリーダーサックスのおじいさんはなぜか、ベーシストの横で(ピアノより後ろ)演奏を開始。なんでだろう?と不思議に思っていたが、なんと、ベーシストより前は陽の光が煌々とさしこみ、暑さも半端ではないのだ。だから、日陰を求めて、ベーシストの横で演奏を始めたのだった。もちろん、全員がサングラスをして・・・汗。


楽屋にて。

今日は昨日よりさらに暑いのだ。ひえ~~。どうしよう?ただでさえ、サックスのピッチがあがってしまいがちなのに、この炎天下だと・・・。もうどうにでもなれ~。


リハーサルの時はまだ日影があったのだが・・・。

3時半から1バンド目が始まった。ところが、予定よりも20分くらい押しているではないの。話が違うよ~~~。1バンドかと思いきや、3つもバンドが演奏していたのだった。よく解らない事だらけのアルゼンチン。客席を観ると・・・・あれ?お客様が殆どいないし・・・(汗)。大丈夫かな~。

20分ほどずれて、私たちの出番になった。セッティングの間にJAZZOLOGIAのカルロスが私たちの紹介をしてくれている。なんと、JAZZOLOGIA30周年の記念の贈り物まで・・・。ありがと~。客席もだいぶ埋まって来たぞ。



大きな拍手に包まれて、演奏が始まった。ピアソラのEscualoだ。ピアソラ好きの人達はこの曲が大好き。高野さんが「ぜひこの曲を演奏するように。」と教えてくれたのがきっかけ。思い出の曲でもある。緊張と暑さもあって、自分の中では改心の出来とはいえなかったけれど、お客様は大喜び。気がつけば、ほぼ満席状態になっているじゃん!







しかも、ソロのあとには毎回大きな拍手。嬉しいなあ。サングラスをしたおかげで客席もよく見えるw。みんなの笑顔で嬉しくなってアドレナリンも出まくる。嬉しい事に20分ずれてくれた御陰で太陽光が移動して、私のところが少し日陰になってきたぞ・・・!!これでソロの終る度に日陰に逃げなくてすむ。

Escualoが終わり、私が日本語で挨拶をして、RIOにバトンタッチ。スペイン語で自己紹介や高野さんやMasa、カルロスたちへの御礼の言葉をRIOが述べてくれた。会場にいたMasaも立ち上がって手を振った。RIOはこの日のために留学したのだ。スペイン語、役にたってよかったナ~~(涙)。



さらに私のオリジナルとトシキのオリジナル2曲を演奏。利樹のLucifer's Bebopではアレンジを変えて、Baritoneと私のDUOになり、2本吹きを披露すると待ってました、とばかりに鳴り止まぬ拍手・・・。実は前回Jazzologiaで演奏した時の映像をTVで放映しているらしく、出会う人に「お前は2本で吹くんだろ?」と言われていたのだ。だから、やらない訳にはいかないw。






「ありがとうございます。次で最後の曲です。」とRIOがスペイン語で挨拶をし、私がマイクをもらって「Gracias Piazzolla,Gracias Argentina!」と叫ぶと会場がわ~~~っとどよめき、其の中で「アルゼンチン国歌」のイントロを吹き始めた。終ったとたんまた大きな拍手。だよな~。みんなが愛している曲だもの。しかしそのまま、Libertangoへ突入。

アンコール!アンコール!と鳴り響く会場。なんと2階席まで満席状態だった。アンコールの予定をしていなかったけれど、まだ演奏していいよ、と舞台監督の合図があったので、喜んで「子供たちをよろしく」を演奏。めでたく終了~~~。


楽屋でRicardo LEW(g)とも再会!!

楽屋から外に出ると沢山の人達に声をかけてもらい、みんなが熱いキスを。「国歌を演奏してくれてありがとう!」「最後の曲は何?」などといろいろと質問攻め・・・。撮影クルーのインタビューも。



去年さんざんお世話になったレゲエのプロデューサーMARTINが家族を連れて観に来てくれていた!かわいい娘2人もニッコニコ。私に抱きついてくれた。彼女たちの笑顔でああ、全てうまくいったんだな~。と一安心。




しかも、帰りは我が家まで送ってくれて一緒にレサマ公園でマテ茶を飲むことに。アルゼンチンの人達は休日は公園でマテを飲むというのが当たり前なのだ。私たちも其の仲間に加えてもらい、コンサートの余韻にひたりながら飲むマテの味は最高だった。

「ブエノスのやつらのジャズはアメリカのイミテーションが殆どなんだ。でも君たちの音楽は違う。オリジナリティがあるから素晴らしいんだ。」

一番嬉しい一言をマルティンから頂いた。













マイラとマグダ

日本で報告を心待ちにして、応援して下さった友人たちにも心から御礼申し上げます。そして、ヒロさん、マーサ、本当にお疲れさまでした。感謝~~~。

さあ、来週からもライブが目白押しだ。楽しい旅はまだまだ続くのであります。