「つながり」の旅 in Paris ~ 人と人、自然、地域との「つながり」 ~

人・自然・地域との「つながり」をテーマにした旅や暮らし(エコツーリズム、スローライフ等)について日々の想いを綴ります。

(宮古島にて)サトウキビで車が走る!?

2006年06月18日 | 沖縄の旅案内
 宮古島に行ったついでに、沖縄特産のサトウキビから作る燃料をガソリンに混ぜることでCO2を削減する実験が行われていると聞き、調べてみた。

 まず訪れたのは、昨年秋に合併した宮古島市役所。受付の人に、「環境省のこういう実験をやっているらしいので知りたいのですけど~」と尋ねたが、そんなのあったっけ?という様子。いろいろ電話して、ようやく係りの人が見つかり、電話越しに概要を訪ねる。それによると、概要は以下の通り。

・環境省の実験にりゅうせきや沖縄製糖など地元企業と県・宮古島市が協力
・サトウキビを製糖する際にできる糖蜜を原料としてアルコール(バイオエタノール)を造るので、
 循環型社会実現と農作物の高付加価値化が可能
・昨年までに技術検証を終え、今年から59台の公用車に、バイオエタノールを3%混ぜたガソリン(E3)を使用
・カーボンニュートラルなバイオエタノールを使う分、化石燃料を減らすのでCO2削減が可能
・来年度には、県内の協力企業などを含め300~1000台程度に規模を拡大し、2012年度には実用化を目指す

 その後、石油会社である「りゅうせき」の事務所に、その燃料(E3)の給油装置があるというので、港の事務所まで見に行った。話を聞いた係員の方によると、「結果として石油の消費量が減ることに石油会社が協力するのはなんか矛盾している気もするが、やはり世の中変わっていくんだよ・・・。」とのことでした。

 宮古島に住んでいる人に尋ねてもなかなか知られていないこの実験だが、翌日の新聞には、つい最近国会議員が視察(名目じゃないの?)に来たということで、それなりに取り上げられていた。そして、先日は全国の主要紙でも。http://www.yomiuri.co.jp/atcars/news/20060620ve01.htm

 地元で関心が低いのは残念だが、我々が行った時に、「環境に優しい先進的な取り組みをしているようですけど・・・」と言って宮古の人に尋ねて回れば、自分達の土地でやっていることも捨てたもんじゃないと気がついてくれるんではなかろうか。外から来た人の視点を通して、身近なものを見直すというのも旅の効用の一つだと思うので、これからもこの取り組みに関心を寄せて行きたい。