「つながり」の旅 in Paris ~ 人と人、自然、地域との「つながり」 ~

人・自然・地域との「つながり」をテーマにした旅や暮らし(エコツーリズム、スローライフ等)について日々の想いを綴ります。

すりばちやいと

2014年03月02日 | 福井でのすろーらいふ

毎年、2月20日と3月2日に、鯖江の中道院というお寺で行われる伝統行事「すりばちやいと」に行ってみました。

この行事、受付で一人500円を払って参詣すると、参詣者の頭上にすりばち型の護摩炉をかぶせ、その上からお灸(お灸のことを「やいと」と言うそうです)を施して無病息災を祈祷してくれるというものです。976年、天台宗中興の祖として名高い元三大師がこの地で護摩を焚いて、流行していた疫病をに苦しむ庶民を助けたという故事に由来するそうで、毎年テレビや新聞で様子が報道されるので、興味を持っていました。

(受付すると、裏に名前が書かれた下のお札を渡され、これをお灸の際に提出します)

この日は朝7時半からやっているようですが、11時ころに行ってみると、それほど広くない境内には、老若男女50人くらいの行列ができています。

 

護摩堂では、3人くらいの檀家衆がすりばちを持ち、その後ろにお坊さんが立って、祈祷の言葉を述べてくれます。よく聞いていると、7つの災難を取り除くおまじないの呪文のようで、数十秒ほど唱えた最後に、「成就!」と力強く言っています。(連れ合いは、この言葉を聞いて、ミョーに願いがかないそうな気になったらしい。。。)

 

私もやってみましたが、頭の上にかすかにお灸の熱さを感じつつ、呪文を聞いていたら、願い事をするのをし忘れました・・・。また、2歳の息子は、何をされるのか不安そうな表情でした。

しかし、こんな昔の故事に由来する行事が生活に定着して脈々と受け継がれているところが、福井らしい と感じます。おじいちゃん、おばあちゃんと一緒に参拝している子供たちも多く見受けられましたが、三世代同居が多く、豊かな歴史と仏教文化が浸透している福井ならではの光景ですね。

 


映画「サクラサク」とその風景

2014年03月01日 | 福井のミミより情報

さだまさし原作で福井が舞台の映画「サクラサク」が、先行上映されたので見に行きました。

仕事優先で家庭を顧みなかったサラリーマンをとりまく、認知症の症状が出た親とバラバラになりかけた家族の物語です。一家で旅を続けるうちに、福井の「古き良きニッポン」、「どこか懐かしい田舎の小さな町」といった風景に癒され、家族の絆を取り戻していく様子が描かれています。

平泉寺白山神社で勝山左議長ばやしが演じられるシーンや、朝倉氏遺跡で花嫁行列が行われるシーンは、福井の美しい歴史風景の象徴のようにも見えます。

一方、物語後半の舞台となっている美浜町は、何の変哲もない海辺の小さい町の生活風景が描かれています。先日、仕事で美浜町に行った際、そのロケ地も見てきました。

まずは、さだまさしのお父さんが住んでいて物語のクライマックスの舞台にもなっている瑞林寺。早瀬の集落の入り組んだところにひっそりと立っています。夕方、本堂を勝手に開けてお参りしていたら、住職さんとお話しできました。映画で改めてこの地のよさを実感した一方、一時的なブームで終わることを懸念されている向きもありました。

 

また、その近くの漁港では、主人公の緒方直人が海に飛び込む歩道橋がありました。

たまたま、ここでは、海から立ち上って途中で消える鮮やかな虹も見ることができました。

 

そして、その夜は、常神半島の民宿で美味しい魚介をいただきました。ヒラメの造り、イカのつくり、ゆでかには4人で一匹

 

若狭ふぐのひれを若狭特産の梅で和えたものや、梅干しのてんぷら、たこめし、土瓶蒸しと、いろんなものをお腹いっぱいいただきました。

 

朝食も、皇室に献上される若狭がれいの干物をいただき、大満足でした。(和風民宿ですが、朝食後のコーヒーが嬉しい。。。)