以前“ 怖そうな映画で、もし日本で公開されたとしても私は鑑賞できないと思うけど。”と書いた
映画「超能力者」がWOWWOWで放送されたので見てみました。(2010-10-18の記事)
目で人を操ることが出来る能力を持ち、その力で激しいDVから母親を守ろうとして父親を殺して
しまい、挙句には母親から殺されかけたチョイン。彼はホテルを転々としながら、他人と関わり
を持たずにひっそりと生きています。最小限度のお金を手に入れるために、その力を使いなが
ら。片や驚異的な回復力を持つ、不死身な男ギュナムは貧しいながらも廃車工場で一緒に働
いていた友人のガーナ人ボバとトルコ人アルと共に明るく前向きに毎日を送っています。
チョインの孤独や苦悩、心の闇に対して、ギュナムは屈託なく明るく、仲間に支えられている。
2人のコントラストがはっきりしているが故に、「誰か自分のことを記憶していてほしい」と囁く
チョインの哀しさが余計に際立ちます。
ギュナムはチョインを追い詰めるのではなく、心の闇に光を当ててくれたら、生き地獄に苦しむ
チョインに手を差し伸べてくれたら・・・と思ったりもしましたが、2人の対決はあれはあれで
仕方なかったのかな。
映画はスリリングでSFサスペンス、ホラーっぽい感じもあるのですが、ドラマ「1%の奇跡」の
ジェインのお祖父さん役ピョン・ヒボンや「女の香り」でヨンジェが勤めていた旅行会社の
元同僚役で出ていたキム・グァンギュが登場すると、クスっと笑わせてくれるでは?と思って
しまうのでした。