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つれづれなるままに・・・雑感を

オーストリア紀行:メルクの修道院

2013-05-30 20:45:27 | 旅日記
メルク修道院というとショーン・コネリー出演の映画「薔薇の名前」がまず頭に思い浮かびます。
マリー・アントワネットがルイ16世の元へと嫁ぐ際、この修道院で1泊し、翌日マリア・テレジアに
見送られてフランスへと旅立ったそうです。当時は馬車で1日の道のりでしたが、今はウィーン
から電車で約1時間15分ほどでメルクに着くそうです。

添乗員さんが指さしているのは
昼食場所で、この時はもう少し左側
の白い円柱の絵の辺りにいました。
大きな敷地にある修道院ですよね。
1089年バーベンベルク家のレオポル
ト2世によりベネディクト会修道士に
城の1つが寄進されたことによって
始まったこともあるのかも知れませ
ん。修道院というよりも要塞のよう
な感じがしました。神学校の他に
学校も併設されているそうです。

門をくぐると
修道院の中庭

建物に入ると聖ベネディクトの像と共にHOREという文字が
目に入ってきます。HOREは「聞け」という意味だそうです。
修道院生活の規範とした聖ベネディクトの戒律では修道士は
祈り、働くことをモットーに「清貧・純潔・服従」を理想と
する禁欲生活を送る、でした。
修行した修道士たちは修道院で農耕や園芸、書写などの
労働と祈りの共同生活を送っていた、ベネディクト派の歴史
やミサで使われた道具や衣装、それから修道院に滞在した人
たちからの贈られた宝物など見ごたえがありました。



マリア・テレジアも何度も訪れたそうです。
お連れの人や荷物もかなりの数だったことでしょう。
通路には宿泊の部屋がずらーっと並んでいました。

メルクはヴァッハウ渓谷上流入り口にある町で、ローマ時代に
は砦が置かれたそうですし、ハプスブルグ家の時代になっても
重要な軍事拠点に変わりはなかったのかも知れません。
川を見下ろす岩肌に建っているので、まさにといった感じで
修道院がメルクの町の中心となっています。


大理石の間  
床には温風ヒーターが

大理石の間を出るとテラスへ。

テラスからの眺め

テラスを通って図書館に入ります。
「薔薇の名前」の撮影セットの元となった図書館には
約10万冊の蔵書と9世紀から18世紀までの写本など、まさに
知の宝庫。12世紀に修道士の学校が設立されると幅広い
写本収集で知られるようになったそうです。
並べられた蔵書の背表紙だけでも壮観なのに、修道士たちの
勉強だった図書館の天井にはフレスコ画できらびやかに飾ら
れ、とても豪華でした。

←教会のファサード

修道院付属の教会 

 教会の天井フレスコ画

オーストリア・バロックの至宝といわれているだけあって、
展示されているものだけでなく、螺旋階段や回廊など
修道院の建物の内外どこを見ても素晴らしいものでした。


←聖コロマンの像
 

コメント
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