…梅雨明け直後の強烈な陽射しが降り注ぐ中、歩き続けていた。
荒れ果てた広大な空き地が広がる人工島の中を一直線に貫く道路は通行するクルマも無く、もちろん歩道を歩く人影など皆無。
陽射しを遮るものが何も無い荒野と化した人工島の、やりかけたまま放置した都市シミュレーションゲームめいた無人の区画を数ブロック進んだ向こうに、辺りの風景から切り離されたような近代的な高架鉄道の駅が浮かんで見える。
本来は立ち並ぶ高層ビルやオフィスや研究施設ラボの合間を縫って走ることを想定していたのであろうその未来的都市交通システムは、皮肉なことに今や空っぽの荒野を雄大に横切る人工島横断鉄道と成り果てている。
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余りの陽射しの暑さに眩む目で、大平原の真ん中の高架駅を睨む。すると、思いがけない固有名詞が目に飛び込んできた。
「京…コンピュータ前駅…だと?京!?何てことだ…京が、こんな場所にいたのか…
世界最強のスーパーコンピュータ“京”が!!」
はい、ちょっと中二病っぽいライトノベル的SF風(なんだそりゃ?)に書いてみました(笑)
実はこの前の日曜日、京都在住の妹夫婦と一緒に神戸のポートアイランドに遊びに行ったんですが、その時偶然ポートライナーの京コンピュータ前駅を遠くから眺めて、初めてこの場所にスーパーコンピュータ「京」が設置されていることを知ったのです。
いや~、宇宙好きで科学好きを自認しているのに、この時まで僕は「京」が日本国内のどこにあるのかもマジで知らなかったんですよ実は!
全くお恥ずかしい限り…
「京」は、ポートアイランドの南部、神戸空港の対岸辺りにあります。
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これが「京」が入っている建屋。
独立行政法人理化学研究所 計算科学研究機構という立派な名称がついています。
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そしてこれが、専用の建屋の中に納められた「京」の姿だ!!ほーらちゃんと京 って書いてあるぞ!!
…すみません嘘です。これは建屋のエントランスから中を覗いたところです。
平日は展示エリアの見学も出来るらしいのだけど、この日は日曜日で閉まってた、残念。
建屋内にはラックに収められた864の富士通製の筐体が据え付けられ、様々な研究のために運用されています。
(※「京」の運用等については、詳細は独立行政法人理化学研究所の「京」公式サイトを参照下さい。
僕もよく知らなかったので、これから公式サイトで勉強します。)
2011年には世界のスーパーコンピュータの性能ランキングで2期連続で世界第1位に輝いた、日本が世界に誇る「京」。
やっぱり2位じゃいかんのですよ!!
世界のトップを目指さないと、意味が無いんですよ!!
人気取りのパフォーマンスしか能がないド素人の政治屋連中には、それがわからんのですよ!!
軍事用が当たり前の世界トップクラスの巨大スーパーコンピュータ群の中にあって、
純粋に人類に平和をもたらす科学利用の為に生まれた日出ずる処の頭脳。
最高峰を追い求めることの大切さと素晴らしさ、
そして勇気と希望をも日本人に教えてくれた世界最強のスーパーコンピュータ“京”。
いよいよ本格運用が始まったばかりの「京」が、
今後どんな素晴らしい成果を出して人類の進歩に貢献してくれるか楽しみですね!
天燈茶房TENDANCAFEはスーパーコンピュータ「京」を応援しています!!
…ちなみにこの日は、ポートアイランドにある巨大な青と黄色の北欧系家具屋さんを見に行ったのです。
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この家具屋さんの名物のホットドッグが安くて旨くて、ピクルスをどっさりのっけて食べると絶品でねぇ…
ちょっと見た目はキタナクなるけど(笑)
ホットドッグに舌鼓を打った後は、腹ごなしにちょっと歩いて鳥さんでも見に行こうか。
そして歩き出した後で、冒頭の「京」発見シーンにつながるという次第。
という訳で、この次は「京」の隣にある神戸花鳥園のことを書きます。乞うご期待!