とうとう、2013年度の夏のロケットシーズンが始まりました!
今年の熱い夏の始まりを華々しく飾ったのは、恐らく史上初の観測ロケットの連射!
S-310-42号機とS-520-27号機の2機連続打上げです。
2機の観測ロケットを連続で打上げることで
「電離圏大気中で発生している電磁気的相互作用と電離・中性大気相互作用の全容を明らかにする(JAXA発表より抜粋)」
ということを目指す今回の打上げ観測実験ミッション、世界でも初めてという野心的な試みなのですが、
何よりロケットの打上げが同じ日に極めて短い時間を置いて2回続けて見られるということ、
そして観測のためにロケットから人工的に発光雲を発生させて、これが地上の広い範囲から肉眼でも見ることが出来るという、科学の専門知識が無くても楽しめるし、とても興味深く面白いものなのです。
打上げ日時が夏休み初日の土曜日7月20日の夜なので、誰でも見に行きやすいというのもいいですね。
もちろん、僕も打上げが行われる鹿児島県の内之浦宇宙空間観測所に駆けつけました。

打上げは深夜23時から始まる予定ですが、
その2時間ほど前に公式の見学場に到着すると既にたくさんの見学者が集まっていました。
夜中ですが子どもたちも寝ないで頑張って、大勢見に来てくれているようで嬉しいですね。

見学場はロケットの射点からは3キロ弱ほど離れていますが、
闇に包まれた山中に観測ロケットの発射ドームがライトアップされている様子がよく見えます。
ドームの右側に、観測ロケットの本体が斜め向きにロケットランチャにセットされてスタンバイしているのも確認できます。
今夜は低い空に少しだけ薄い雲が広がっていますが、星がよく見える上々の天気。
発光雲の観測に必要な光源となるお月さまも、ほぼ満月に近い大きさで煌々と夜空に輝いています。
観測条件に問題はありません。
ロケットの打上げ準備も着々と進行し、現場の状況が拡声器を通じて見学場にもアナウンスされるので緊張感と期待も高まります!
見学場では他にも、JAXAの広報担当者の方がその場で今回の打上げ観測実験ミッションの概要を説明して下さるサービスも有りました。
そして23時、1機めの観測ロケット「S-310-42号機」がリフトオフ!!
僕自身、内之浦では久々に見るロケットの打上げです。
衛星を積んだ大型のロケットよりはかなり小さいのですが、それでもあの明るく眩いオレンジ色の硬質の噴射炎と、リフトオフから数秒遅れで見学場に到達する轟音と衝撃波は紛れもなく本物の固体燃料ロケット!
軽やかに天に舞い上がり、あっという間に夜空の上に吸い込まれて消えて行きました。
…が、ここからがS-310-42の見どころ!弾道飛行して太平洋上に着水するまでの間にTMA(トリメチルアルミニウム)という物質を放出し、上空に発光雲を発生させるのです。
果たして打上げから1分あまり後、内之浦の東の上空に淡く白く光る雲が出現しました!TMA発光雲です!!
よく見ると、夜光雲の先端には海に向かって落下していくS-310-42の機体も小さく小さく見えています。
発光雲は上空の気流に流されたのかやがて渦を巻き、幻想的な美しい模様を夜空に描きながら、段々と薄くなり消えていきました。
残念ながらデジカメでは撮れませんでしたが、素晴らしい光景でした!!
発光雲の余韻にひたっているうちに、57分後には2機めの観測ロケット「S-520-27号機」の打上げです。
S-520-27はS-310-42より機体が一回り大きいので、噴射炎にも迫力があります。
S-520-27のリフトオフの様子はデジカメでの動画撮影に成功したので、現場で見るロケット打上げの雰囲気を味わってみて下さい。
S-520-27は打上げの約8分後にリチウムを放出して発光雲を発生させた筈なのですが、こちらはTMAとは違い地上から肉眼では何も見えませんでした。
(種子島空港から飛び立って上空で待機していたJAXAの実験用航空機「飛翔」からは問題なく観測出来たようです。)
これにて、真夏の夜の夢の観測ロケット2機連続打上げは無事に終了!
皆さんお疲れ様でした!!
かくして2013年度の夏のロケットシーズンが華やかに幕を開けました。
次回は再来週、8月4日の早朝4時48分頃に宇宙ステーション補給機「こうのとり」4号機を載せたH-IIBロケット4号機が種子島宇宙センターから翔び立ちます!
「こうのとり」4号機特設サイト
H-IIBロケット4号機の打上げも日曜日なので、見学しやすそうですね。
僕も自宅のある熊本県南部から、夜明けの空に飛んでいくH-IIBを見るつもりです。
そして今年の夏のロケットシーズンを締めくくるのが、イプシロンロケット!!
イプシロンロケット特設サイト
惑星分光観測衛星(SPRINT-A)を載せたイプシロンロケットは8月22日(木曜日)のお昼13時30分に、内之浦宇宙空間観測所イプシロン射点からリフトオフ!!
…僕も見に行きます。内之浦に!
今夜、観測ロケットの打上げを見送ったこの宮原一般見学場に、僕は8月22日にまた戻ってきます!!
日本のロケットの激暑の夏がいま、始まる…
一ヶ月後に、灼熱の内之浦でまた会おう!!
今年の熱い夏の始まりを華々しく飾ったのは、恐らく史上初の観測ロケットの連射!
S-310-42号機とS-520-27号機の2機連続打上げです。
2機の観測ロケットを連続で打上げることで
「電離圏大気中で発生している電磁気的相互作用と電離・中性大気相互作用の全容を明らかにする(JAXA発表より抜粋)」
ということを目指す今回の打上げ観測実験ミッション、世界でも初めてという野心的な試みなのですが、
何よりロケットの打上げが同じ日に極めて短い時間を置いて2回続けて見られるということ、
そして観測のためにロケットから人工的に発光雲を発生させて、これが地上の広い範囲から肉眼でも見ることが出来るという、科学の専門知識が無くても楽しめるし、とても興味深く面白いものなのです。
打上げ日時が夏休み初日の土曜日7月20日の夜なので、誰でも見に行きやすいというのもいいですね。
もちろん、僕も打上げが行われる鹿児島県の内之浦宇宙空間観測所に駆けつけました。

打上げは深夜23時から始まる予定ですが、
その2時間ほど前に公式の見学場に到着すると既にたくさんの見学者が集まっていました。
夜中ですが子どもたちも寝ないで頑張って、大勢見に来てくれているようで嬉しいですね。

見学場はロケットの射点からは3キロ弱ほど離れていますが、
闇に包まれた山中に観測ロケットの発射ドームがライトアップされている様子がよく見えます。
ドームの右側に、観測ロケットの本体が斜め向きにロケットランチャにセットされてスタンバイしているのも確認できます。
今夜は低い空に少しだけ薄い雲が広がっていますが、星がよく見える上々の天気。
発光雲の観測に必要な光源となるお月さまも、ほぼ満月に近い大きさで煌々と夜空に輝いています。
観測条件に問題はありません。
ロケットの打上げ準備も着々と進行し、現場の状況が拡声器を通じて見学場にもアナウンスされるので緊張感と期待も高まります!
見学場では他にも、JAXAの広報担当者の方がその場で今回の打上げ観測実験ミッションの概要を説明して下さるサービスも有りました。
そして23時、1機めの観測ロケット「S-310-42号機」がリフトオフ!!
僕自身、内之浦では久々に見るロケットの打上げです。
衛星を積んだ大型のロケットよりはかなり小さいのですが、それでもあの明るく眩いオレンジ色の硬質の噴射炎と、リフトオフから数秒遅れで見学場に到達する轟音と衝撃波は紛れもなく本物の固体燃料ロケット!
軽やかに天に舞い上がり、あっという間に夜空の上に吸い込まれて消えて行きました。
…が、ここからがS-310-42の見どころ!弾道飛行して太平洋上に着水するまでの間にTMA(トリメチルアルミニウム)という物質を放出し、上空に発光雲を発生させるのです。
果たして打上げから1分あまり後、内之浦の東の上空に淡く白く光る雲が出現しました!TMA発光雲です!!
よく見ると、夜光雲の先端には海に向かって落下していくS-310-42の機体も小さく小さく見えています。
発光雲は上空の気流に流されたのかやがて渦を巻き、幻想的な美しい模様を夜空に描きながら、段々と薄くなり消えていきました。
残念ながらデジカメでは撮れませんでしたが、素晴らしい光景でした!!
発光雲の余韻にひたっているうちに、57分後には2機めの観測ロケット「S-520-27号機」の打上げです。
S-520-27はS-310-42より機体が一回り大きいので、噴射炎にも迫力があります。
S-520-27のリフトオフの様子はデジカメでの動画撮影に成功したので、現場で見るロケット打上げの雰囲気を味わってみて下さい。
S-520-27は打上げの約8分後にリチウムを放出して発光雲を発生させた筈なのですが、こちらはTMAとは違い地上から肉眼では何も見えませんでした。
(種子島空港から飛び立って上空で待機していたJAXAの実験用航空機「飛翔」からは問題なく観測出来たようです。)
これにて、真夏の夜の夢の観測ロケット2機連続打上げは無事に終了!
皆さんお疲れ様でした!!
かくして2013年度の夏のロケットシーズンが華やかに幕を開けました。
次回は再来週、8月4日の早朝4時48分頃に宇宙ステーション補給機「こうのとり」4号機を載せたH-IIBロケット4号機が種子島宇宙センターから翔び立ちます!

H-IIBロケット4号機の打上げも日曜日なので、見学しやすそうですね。
僕も自宅のある熊本県南部から、夜明けの空に飛んでいくH-IIBを見るつもりです。
そして今年の夏のロケットシーズンを締めくくるのが、イプシロンロケット!!

惑星分光観測衛星(SPRINT-A)を載せたイプシロンロケットは8月22日(木曜日)のお昼13時30分に、内之浦宇宙空間観測所イプシロン射点からリフトオフ!!
…僕も見に行きます。内之浦に!
今夜、観測ロケットの打上げを見送ったこの宮原一般見学場に、僕は8月22日にまた戻ってきます!!
日本のロケットの激暑の夏がいま、始まる…
一ヶ月後に、灼熱の内之浦でまた会おう!!