Estación de San Bernardo,Sevilla(Estación de Cádiz)
←10:セビリア街歩き サルバドール教会からセビリア大聖堂へからの続き
晴れ渡った青空から真夏のような陽射しが燦々と降り注ぐ、セビリアの遅い午後。
西陽がさすようになって、気温もぐんぐん上昇している模様…

暑いと思ったら、気温が既に30度越えてます!
まだ4月末なのに、何という暑さ!そう言えばたしか、真夏の暑い盛りには気温が軽く40度オーバーになるんだよね…
さすが、地中海の向こうはすぐにアフリカ、サハラ砂漠が控えている南国都市セビリア。

あんまり暑いので、公園の木陰に避難。
湿度が低いので、日影に入ると驚くほど涼しくて快適です。ああ、僕もこのままシエスタしたい気分…
木陰で休憩したら、元気が出てきました。
再び青空の下を歩き始めると…何だか気になる建物を発見。

トラムの走る大通りから1本裏通りに入った、路面電車の車庫の奥にあった、この大きな屋根の建物。
MERCADO PUERTA DE LA CARNEという看板が出ていますが、MERCADO(メルカード)とはスペイン語で市場のこと。
もう夕方なので店じまいしていてひっそりとしていますが、どうやらセビリア市民の台所“PUERTA DE LA CARNE市場”のようです。
きっと朝早い時間には、大屋根の下に並んだ美味いものを売る店と大勢のお客さんで賑やかになるんでしょうね。
…それにしても、何かが気になる。
この市場の建物のかたち…これって、ひょっとして昔の駅じゃないのかな!?
ヨーロッパの都市ではよく見かける、構内のプラットホームと線路をすっぽりと天蓋で覆ったターミナル駅の建築様式に似ているような気がしてならないのです。
よく見ると、大屋根の正面に「SEVILLA」と書かれたプレートも掲げられているし、あれは駅名標に違いない!

大屋根の側面の建物を正面から見てみましたが、やっぱり駅舎に見えてきます。
おそらく、廃止された旧セビリア駅の建物をそのまま利用してメルカードにしたのではないかな?
この建物の由来を示す看板も何も見当たらないから、帰国してからインターネットで検索して調べてみよう。
(…そして帰国後、調べてみたところ、やはり予想通りこのメルカードは古い駅舎だったことが判明!
1902年にセビリア・カディス駅ことサン・ベルナルド駅として建てられ、1990年に現在のターミナル駅であるサンフスタ駅に統合されて廃止。その後は一時放置されたりした後に、1999年からPUERTA DE LA CARNE市場として使われているそうです。Wikipediaのスペイン語版ページには現役の駅時代の写真も掲載されていますが、紛れも無くこの市場の大屋根の下に線路が並び、スペイン国鉄のローカル急行列車が停車している風景を見ることが出来ます。
→Estación de San Bernardo (Sevilla, Estación de Cádiz))
気になる市場を後に、街歩きを再開。すると、またもや気になるものが…

planetario…って、プラネタリウムじゃない!?
おお、セビリアにもプラネタリウムがあるのか!!これは、是非観なければ。

プラネタリウムの看板が掲げられていたのは、ファサードの装飾が凄いこの建物。
石に刻まれた重厚な看板があまりにも立派過ぎて(ついでに英文併記無しの長ったらしいスペイン語だったので)全然読めませんでしたが、どうやらセビリア科学博物館、といったところでしょうか。
ガイドブックにも載っていない地元の科学博物館、一体どんなプラネタリウムが設置されているのか…年代物のCarl Zeissとか、お宝に出会えそうな予感!!
ところが、入り口で博物館職員と思しき男性に「今からプラネタリウム見られます?」と聴くと「今日はプラネタリウムはNO!」とあっさり断られてしまった…
まだ陽が高くて明るいのですが、時間は既に午後7時前。もう閉館の時間のようです。
「ああ、周囲が明る過ぎてすっかり時間の感覚が無くなっていた。陽は沈んでないけどもう“夜”なんだよなぁ…しかも、明日は月曜日で休館日じゃないか…セビリアには明日までしか滞在しないのに、残念!!
この次にセビリアに来た時には、絶対にプラネタリウムを観るぞ!!」
幻に終わったセビリアでのプラネタリウム鑑賞、帰国後に改めて調べたところ、この博物館はLa Casa de la Ciencia de Sevilla(直訳すると“セビリア科学の家”)というそうです。
公式サイトも発見したので、次の機会には必ずplanetarioに再チャレンジしてレポートしたいと思います!
→12:セビリア街歩き 威風堂々、スペイン広場に続く